コンテンツマーケティングのメリットとデメリット

コンテンツマーケティングのメリットとデメリット


今回は、コンテンツマーケティングのメリットとデメリットについてお伝えします。

コンテンツマーケティング」のページでもお伝えしているのですが、「埋もれていて発見しにくい」ため、このWeb制作・Web関連にも更に詳しくプラスアルファバージョンを掲載いたします。「いやいやそもそもコンテンツマーケティングとは?」と思われた方は先のリンクをご参照ください。

京都では陽がキレイな日々が続き、暖かい日が訪れたかと思えば「突風」に急冷されることがよくあるシーズンになりました。裏の小梅も開花間近です。

さて、ホームページ上で行うコンテンツマーケティングにはメリットとデメリットがあります。

画像コンテンツによるマーケティングや動画マーケティングもコンテンツマーケティングの分野に属しますが、ここではホームページにオウンドメディア機能を設置して行うコンテンツマーケティングについてのメリットとデメリットについてお伝えします。

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツマーケティングが台頭して数年が経ちましたが、この流れはひとまず企業のホームページ活用において、公式サイトのトップページのみをブラックハットSEOで検索順位上昇させる方法から脱却しましょう、という旨が強かったのではないでしょうか。

Webマーケティングの一環としてコンテンツマーケティングを導入することのメリットは、トップページの特定キーワードによる検索順位向上のみに特化した被リンク依存のSEOや、ランニングコストがかかる直接的な広告運用(リスティング広告やアドネットワーク広告、ソーシャル広告など)などと異なったホームページやウェブサービスの活用方法による幅広いユーザーとのマッチングです。

このコンテンツマーケティングの代表的な方法とメリットは、オウンドメディア運営を行ったり、ユーザーの検索ニーズにマッチした様々コンテンツページからの検索エンジン経由、ソーシャル経由のアクセスが獲得できる点、そしてコンテンツの内容によってアクセスユーザーのニーズの顕在化やアクション喚起を行いやすくなる点です。

コンテンツページによるホームページの全体的なアクセス向上

コンテンツページによるホームページ全体のアクセス向上

コンテンツマーケティングを導入することにより、高品質コンテンツの配信によって個々のページが独立してホームページアクセスに貢献してくれる他、コンテンツSEOによってホームページ自体の価値の向上にも貢献します。

それぞれのコンテンツページが細かな検索キーワードでアクセスを確保してくれる他、ソーシャルネットワークでのシェア拡散などによる、検索エンジン以外からのアクセス確保にもプラスに働きます。また、コンテンツSEO効果によって、トップページを含めたメインのSEOキーワードでの検索順位向上も見込むことができます。

こうしたコンテンツページの活躍により幅広いユーザー層と出会うチャンスを作り出すことができます。

コンテンツマーケティングは、Webマーケティング効果としての即効性はありませんが、中長期的に考えた場合には定期的なメンテナンスにより安定したアクセス数やマーケティング効果を発揮するため、予算組の上で行うリスティング広告などの広告費といったランニングコストを削減できるといったメリットがあります。

トップページ以外からの幅広いアクセス

トップページ以外からの幅広いユーザーアクセス

トップページからのアクセス確保のみの集客方法から、コンテンツマーケティング導入に切り替えることで、今までは一般的であった業種名と地名でのみ行っていたSEOから脱却することができるため、被リンク依存から抜け出すことができます。

「とりあえず問い合わせ獲得のためにはトップページの検索順位を上げなくてはならない。だから被リンクが必要なんだ」

そんなことから脱却することができます。

コンテンツページからの幅広いアクセスを獲得することで、トップページへの集客、限定的なSEOキーワードでの集客といった近視眼的なアクセス獲得から文字通り広い視野でアクセスを獲得することができます。

ソーシャルと連携しやすい

コンテンツマーケティングはソーシャルと連携しやすい

例えば、トップページと会社案内、製品案内など、合計で5ページくらいの企業公式ホームページだった場合、Facebookページでどのページをシェアするかイメージしてください。

「会社の公式サイトです」というトップページのシェアや「製品案内ページです」というシェアを連投した場合、Facebook側からスパム扱いされてしまうでしょう。

その中で、オウンドメディアの設置、コンテンツマーケティング導入によって「新製品ページ」やそのユーザーレビューページをコンテンツ配信する仕組みなどがあれば、新規配信ページを抵抗なくソーシャルで紹介することができます。

ユーザーニーズの顕在化やアクション喚起

ユーザーニーズの顕在化・アクション喚起

また、コンテンツマーケティング導入のメリットは、ホームページへの集客だけに留まりません。

SEOなどに集中すると、どうしてもWebマーケティングのコンバージョン、エンゲージメントの母数となるホームページのアクセス数ばかりに気を取られてしまいますが、元となるアクセスと同等にホームページで伝えるべきメッセージなどは大切です。

サービス概要や会社概要と言った、ある種味気ない客観的なデータだけでなく、ユーザーへとメッセージを伝える「コンテンツ」を見てもらうことで、Webマーケティングの訴求力が向上します。

幅広いユーザー層にニーズ喚起を行う

コンテンツマーケティングで幅広いユーザー層にニーズ喚起を行う

トップページへの集客に固執すると、「既に問い合わせニーズのあるユーザー」ばかりを対象としてしまいますが(即効性が欲しい場合はそういった方向けのランディングページ+リスティング運用のほうがいいでしょう)、コンテンツマーケティングにおいてはもう少し幅広いユーザーを対象とします。

お店でも既に買うものを決めてからやってくるお客さんと「何かいいものがあれば買おう」と思っているお客さん、そして「ここ何の店?」と興味本位で入ってくるお客さんまで様々です。

この中で、「何かいいものがあれば買おう」、「ここ何の店?自分と関係あるの?」といったようにまだまだニーズが顕在化していない方へのニーズ喚起には、コンテンツマーケティングは適しています。

ニーズのある人とマッチングするだけでなく、ニーズを作り出す

コンテンツマーケティングでニーズを作り出す

純粋なサービス案内ページへとアクセスしているユーザーには、既にWebマーケティングコンバージョンの前提となる「特定のニーズ」が存在していますが、ホームページにアクセスしているユーザーの中には、自分自身でも気づいていないニーズを持っているユーザーが存在します。

例えば、何とかホームページの集客効果を高めたいというニーズだけを持っているユーザーが、漠然と「ホームページの作り変え」のニーズだけを持っているとします。

この時点では、全面リニューアルを前提とした「新規ホームページ制作」に対応する会社のみを探している状態であることが予測されますが、こうしたユーザーが「SEO」や「コンテンツマーケティング」、「リスティング運用」、「リライトによるコンテンツの品質向上」等によって、既存ホームページでも改良や他のWebマーケティング手段によって、「集客効果を高められる」ということに気づいたとします。

この時点から、ユーザーのニーズは、「全面リニューアルとしての新規ホームページ制作」から、「既存ホームページの改良」へとシフトします。どの方法を選ぶかはまだ確定していませんが、隠れたニーズが顕在化し、選択肢が増えたことになります。

コンテンツによるニーズの顕在化によってマーケティングのきっかけを作る

コンテンツによるニーズの顕在化によってマーケティングのきっかけを作る

コンテンツマーケティングのメリットとして、「アクセス数」といった、ただコンバージョンの母数を増やすために純粋なプロモーション回数を増やす方法だけにとどまらず、こうしたニーズの顕在化によって、マーケティングのきっかけを作ることに貢献します。

またこうしたニーズの顕在化の他に、コンテンツ内容によって、お問い合わせといったコンバージョンへの誘導、アクション喚起を行うことも可能です。

「どういうふうに問い合わせればわからない」とアクションにブレーキがかかっているユーザーに、問い合わせ例や導入事例を掲示するということも可能になります。

コンテンツマーケティングのポイントとメリットのまとめ

コンテンツマーケティングのポイントとメリットのまとめ

ここまで見てきたコンテンツマーケティングのメリットをまとめると、次のようになります。

  1. コンテンツページによるホームページの全体的なアクセス向上
  2. ホームページ全体でアクセスを確保できるためトップページの順位上昇への固執が無くなる
  3. 幅広いユーザー層と出会うことができる
  4. ソーシャル活用がしやすくなる
  5. 固定的なページ以外で、ユーザーのニーズ喚起やアクション喚起を行うことができる
  6. ニーズが顕在化していないユーザーの新しいニーズを作り出すことができる

コンテンツマーケティングのデメリット

コンテンツマーケティングのデメリット

さてここまでコンテンツマーケティングのメリットをお伝えしてきましたが、その一方でコンテンツマーケティングにももちろんデメリットがあります。

コンテンツマーケティング導入にかかるオウンドメディア構築などの初期費用に加え、継続的にコンテンツ配信を行うためのコストやコンテンツ制作・配信といった運営にかかる労力やコストがその代表例です。

また、プランニングのないコンテンツマーケティングを行うと、ホームページ全体のSEOの面でメインとなるキーワードが薄れてしまったり、コンテンツ制作の労力の割に効果が感じられないといったケースに見舞われることもあります。

またアクセス確保に集中するあまり、冒険的に制作されたコンテンツなど、配信コンテンツ内容によっては、企業のブランディングにマイナスに働く可能性があります。

さらに、メリットの裏返しにはなりますが、コンテンツマーケティングは、レバレッジを狙った中長期的なWebマーケティング方法になりますので、リスティング広告の運用と比較した場合に、Webマーケティング効果自体はかなり遅れて出るという遅効性の特徴を持っています。

コンテンツマーケティング導入コスト

コンテンツマーケティング導入コスト

まずコンテンツマーケティングは導入にあたり、常時コンテンツ配信可能なWordPressなどのCMSベースのホームページが必要になります。

コンテンツマーケティングには当然にコンテンツを配信する仕組みが必要になるため、公式ホームページを利用して行う場合は、その全体か一部にオウンドメディア機能を設置する必要が生じますが、こうした導入コストは一般的なホームページ制作より高額で、またサーバーのスペックなどにも配慮が必要になるでしょう。

コンテンツの追加が容易に行えるのであれば、WordPressに限らず、静的HTMLサイトでコンテンツ配信を行うことも可能ですが、ページ追加や修正にタイムラグと「制作会社に依頼する」といった手間がある場合は、本格的なコンテンツマーケティングを行う上ではロスが多く、逆に運営にコストがかかるケースがあります。

SEOへの配慮にコストがかかる

コンテンツマーケティング SEOへの配慮にコストがかかる

コンテンツマーケティングにおいて、同じようにコンテンツ配信を行うのであれば、基本的なSEO(検索エンジン最適化)を含めて、それぞれのページやホームページ全体の検索順位を向上させるに越したことはありません。

逆に考えれば、こうした「SEOにある程度コストが必要である」という前提でコンテンツマーケティングを導入しないと、コンテンツ配信が空振りになる恐れもあるため、マーケティング効果のロスが大きくなります。

SEOを除外して運営してしまうと、せっかくのコンテンツ配信が「あまり検索エンジンに評価されない」ということになり、集客効果が落ちてしまいます。

旧来からのブラックハットSEOによるリンク依存のSEOは必要がありませんが、しっかりとしたホワイトハットSEOの原則を押さえたSEOが必要です。

WordPressなどの利用であれば、基本的なSEOをテーマ作成時などに組み込めるため、ある程度の手間の省略ができるようになり、結果としてSEOコストの削減ができる場合があります。

コンテンツ制作・配信など運営コスト

コンテンツ制作・配信など運営コスト

効果的なコンテンツマーケティングのためには、ある程度しっかりとコンテンツが配置されるまでの間、継続したコンテンツ配信が必要になります。

もちろん各コンテンツを有効に機能させるためには、ページ単位、そしてホームページ全体のSEOの必要性も出てきます。

また、こうしたコンテンツ配信のためには、コンテンツプランニング、新規コンテンツの制作、そして配信作業といった手間が必要になります。

固定的なホームページの場合は、必要箇所のみの修正更新のみなのでメンテナンスにそれほど手間がかかりませんが、こうしたコンテンツ制作や配信、そしてさらに有効的なコンテンツマーケティングのためには既に配信したコンテンツの修正・更新が必要になり、その分だけ運営コストがかかる点がデメリットの一つです。

こうしたことから、コンテンツマーケティング導入よるサイト運営にかかる労力とそれに伴う運営コストを考えた場合、通常のホームページと比較した場合に大幅な作業量の増加、もしくは高額なコンテンツマーケティング予算が必要になります。

コンテンツプランニングの必要性

コンテンツマーケティング コンテンツプランニングの必要性

コンテンツマーケティングは、その言葉通りコンテンツを活かしたWebマーケティング手法ですが、どのようなコンテンツでも「Web集客」にプラスに働くというわけではありません。

しっかりしたコンテンツプランニング、配信コンテンツの方向性を決めてからコンテンツを配信しなかった場合、Webマーケティングの対象とは異なったユーザーばかりのアクセスが増えるだけになり、結果として「ホームページのアクセス数は伸びてもお問い合わせは来ない」といった、目に見えない失敗のリスクを内在しています。

コンテンツマーケティングはコンテンツ制作にコストがかかるため、そうした費用対効果を考えた場合にはWebマーケティングとして失敗になってしまう可能性があります。最悪のケースとして、メインとなるホームページの特定キーワードの順位下落の原因にもなるリスクを持っています。

企業のブランドへの影響

コンテンツマーケティングの企業のブランドへの影響

配信コンテンツの内容によっては、企業ブランドにマイナスイメージがつく可能性があります。

基本的にコンテンツマーケティングは、ホームページへの集客とコンバージョン数向上の両側面からのWebマーケティング手法ですが、ホームページへのアクセス数向上に集中するあまり、内容としては低俗なコンテンツを配信すると、その分だけアクセスは集まっても企業ブランディングにマイナスに働く可能性があります。

目的を失ったホームページ運営となるリスク

企業ホームページ内でコンテンツマーケティングを行うことのデメリットとして、運営者の心理状況的な側面にはなりますが、コンバージョンの設定やデータ計測、そして改善点の洗い出しなどにおいて、企業ホームページでありながら、発想がメディアサイト的になるという点が挙げられます。

コンテンツマーケティングやコンテンツSEOに関する情報、そして全般的なSEOに関する情報の中には、ブロガーやブログサービス運営者の目線で、広告収入を目的としたメディア配信を軸として考えられている情報がたくさんあります。

そうした情報の影響で、企業のホームページでありながら、発想がメディアサイト的になり、企業ホームページが持つべき目的が脇にそれ、目的を失ったホームページ運営となるリスクがあります。

Webマーケティング効果の遅効性

Webマーケティング効果の遅効性

コンテンツマーケティング導入のメリットの裏返しにはなりますが、コンテンツマーケティング導入後すぐにWebマーケティング効果が表れるといった即効性はありません。

コンテンツマーケティングはマーケティング効果としてのレバレッジ(テコの原理のような爆発性)の可能性を持っていますが、必ずしも予算に正比例するものではなく、どちらかというと初期段階ではすぐに効果を感じられることは稀です。

Webマーケティング手法のひとつであるリスティング広告の場合は、運用したその日から効果を期待することができますが、コンテンツの配信によるマーケティングは、検索順位の安定や関連記事による相乗効果などの側面があるため、導入初期段階では効果を感じられないことがよくあります。

コンテンツマーケティングは中長期的なWebマーケティング手法になりますので、短期的な効果を前提とせずに中長期のWebマーケティング戦略・コンテンツ企画を元に導入していく必要があります。

コンテンツマーケティングのデメリットのまとめ

コンテンツマーケティング デメリットのまとめ

ここまで見てきたコンテンツマーケティングのデメリットをまとめると、次のようになります。

  1. コンテンツマーケティング導入コストは、一般的なホームページ制作よりもかなり高額になる
  2. オウンドメディア構築にかかるコストだけでなくサーバースペックにも配慮する必要がある
  3. コンテンツを活かすためにSEOが必要になる。
  4. 継続的なコンテンツ配信にあたり制作運営コストがかかる
  5. 何を配信していくのか?といったコンテンツプランニングが必要
  6. 企業ブランドへの影響も考慮する必要がある
  7. Webマーケティング効果はいきなり現れないため中長期的な視点が必要になる

こうしたコンテンツマーケティングのデメリット面を加味した上で、ある程度運営に本腰を入れないと予算が空振りになるリスクがあります。

ただししっかりとしたプランニングと基本SEOなどの含めたオウンドメディア機能の土台、安定したコンテンツ配信に予算組ができる場合は、企業のWebマーケティングをより高みへと誘うでしょう。

弊社でもコンテンツマーケティングを含めた企業のWebマーケティングのお手伝いをしております。ご興味を持たれた方は下記ページもご参照ください。

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