きれいな写真を載せたら順位が落ちる?画像の重さと表示速度が与える影響


ホームページ(ウェブサイト)を制作・運用する中で、見た目の美しさとシステムの軽快さは、常に相反する課題として立ちはだかります。「商品の魅力を伝えるために、とにかく高画質できれいな写真をたくさん掲載したい」という要望は、事業を行う上でごく自然な感情です。

しかし、視覚的な美しさを追求するあまり、画像ファイルの容量が大きくなりすぎるとページの表示速度は著しく低下します。そしてこの表示速度の低下は、ユーザーの離脱を招くだけでなく、検索エンジンからの評価にも直結する重要な問題です。

今回は、画像の重さがホームページ(ウェブサイト)のパフォーマンスや検索順位にどのような影響を与えるのか、そして画質と速度のバランスを現場でどのように調整しているのか、具体的な事例を交えて解説していきます。

大容量画像がもたらす表示速度低下と検索評価の真実

大容量画像がもたらす表示速度低下と検索評価の真実

画像を多用した重いホームページ(ウェブサイト)は、ユーザーにストレスを与えるだけでなく、検索エンジンのクローラーにも負担をかけます。まずは、重い画像が引き起こす具体的な問題と、私たちが日々向き合っているGoogleの検索順位評価のリアルな現状について紐解いていきます。

顧客の自社制作サイトで見られた1画像5MB多用の失敗事例

10年ほど前の事例になりますが、あるお客様から「自社で制作したホームページ(ウェブサイト)の反応が非常に悪い」というご相談を受けたことがあります。原因を調査してみると、トップページに掲載されている写真が、なんと1枚あたり5MBを超える容量のまま、何枚も貼り付けられていました。

当時はスマートフォンの通信環境も現在ほど高速ではなく、ページを開こうとしても画像が上から少しずつしか表示されず、完全に描画されるまでに数十秒かかるような状態でした。ユーザー目線で言えば、情報を探す以前にページを見るのを諦めてしまう非常に厳しい閲覧環境です。

現在では、WordPressなどの主要なCMSやホームページ作成サービスにおいて、画像をアップロードした際にシステム側で自動的にある程度の圧縮がかかる機能が標準化されています。そのため、1枚5MBといった極端な未圧縮画像がそのまま表示されるような致命的なケースは少なくなりました。しかし、塵も積もれば山となるように、少しずつ重い画像が蓄積されることで、サイト全体が重く鈍くなっていく現象は、現在でも多くの事業用サイトで頻発しています。

検索順位への影響は速さによる加点よりも遅さによる減点が大きい

検索順位への影響は速さによる加点よりも遅さによる減点が大きい

画像の重さと表示速度が、実際の検索順位にどの程度影響を与えるのかという疑問は、多くの方が抱えるテーマです。結論からお伝えすると、検索エンジンの評価基準において、表示速度は「極端に遅ければ明確なマイナス評価(順位下落)を受けるが、ある一定の基準をクリアしていれば、それ以上速くしたからといって直接的な順位上昇の加点にはなりにくい」という性質を持っています。

Googleは「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という指標を用いて、ページの読み込み速度や視覚的な安定性を評価しています。ここで重要視されているのは、ユーザーがストレスなくコンテンツに触れられるかどうかです。つまり、画像が重すぎてページの主要なコンテンツが表示されるまでに極端な時間がかかる場合、検索エンジンは「ユーザー体験が悪いサイト」と判断し、検索順位を下げる要因として扱います。

一方で、表示に2秒かかるサイトを苦労して1秒に縮めたからといって、検索順位が急激に上がるわけではありません。表示速度の改善は、検索順位を上げるための魔法の杖ではなく、順位を落とさないための足切りラインをクリアする作業、あるいはマイナス評価をゼロに戻すための作業と捉えるのが、より専門的な視点に基づいた正確な認識です。

ホームページ設置画像のSEO【SEO内部対策】

スマートフォンや一眼レフカメラで撮影した写真のファイルサイズと解像度

スマートフォンや一眼レフカメラで撮影した写真のファイルサイズと解像度

最近のカメラは非常に高性能になり、スマートフォンでも驚くほどきれいな写真が手軽に撮れるようになりました。しかし、ホームページ(ウェブサイト)に掲載する際には、この画像の美しさと「解像度」の大きさがデータサイズの肥大化に直結することに注意が必要です。撮影したままの重い写真をそのままアップロードすると、ページの表示速度の低下を招く原因になります。

高画質カメラの解像度とホームページに適切なサイズ

iPhoneなどの最新のスマートフォンで撮影した写真は、長辺が4000ピクセルを超える解像度を持つことが一般的です。ファイルサイズも設定や撮影状況によって5メガバイトから10メガバイト近いデータになります。さらに一眼レフカメラの場合、長辺が6000ピクセル以上、データサイズが10メガバイトから20メガバイト以上になることも珍しくありません。

より専門的には、ポスターなどの印刷用であればこれほどの高解像度が必要ですが、パソコンやスマートフォンの画面で閲覧するホームページにおいては過剰な大きさです。一般的なホームページのコンテンツ領域やパソコンの画面幅を考慮すると、画像の幅は1200ピクセル程度あれば十分にきれいに表示されます。4000ピクセル以上ある画像を1200ピクセルに縮小するだけでも、ファイルサイズを大幅に軽くすることができます。

JPEG画像の画質調整によるファイルサイズの劇的な削減

画像の縦横のサイズ(解像度)を小さくすることに加えて、保存時の「画質(圧縮率)」を調整することも非常に重要です。特に写真によく使われるJPEG形式の場合、最高画質である「100」の設定から、ほんの少し画質を落として「90」や「85」程度で書き出すだけで、人間の目には違いがほとんどわからないまま、ファイルサイズを半分以下にまで劇的に落とすことができます。不要なデータ容量を削ぎ落とすことで、見た目のきれいさを保ったまま、表示の軽い画像を作成できます。

撮影データをそのままホームページに使うリスクと対策

解像度が大きすぎたり、画質設定が高すぎる重い画像ファイルをそのままホームページにアップロードすると、ページの読み込み速度が著しく低下します。ホームページを閲覧している方に待ち時間のストレスを与えてしまい、ページから離脱されてしまうだけでなく、検索エンジンの評価を下げてしまう可能性があります。そのため、スマートフォンや一眼レフカメラで撮影したきれいな写真は、そのまま使うのではなく、幅1200ピクセル程度へのリサイズと、JPEG画質を90程度に調整するといった加工を行い、ホームページの表示に適したデータ容量に最適化してから使用することが大変重要です。

画質へのこだわりと表示速度のバランス調整

画質へのこだわりと表示速度のバランス調整

検索順位への直接的な加点が少ないとはいえ、表示速度の改善はユーザー体験を向上させる上で避けては通れません。お客様から「もっと高画質で綺麗な写真をたくさん載せたい」という強いご要望をいただいた際、現場ではどのようにして画質と速度のバランスを取っているのか、具体的な工夫をご紹介します。

自動圧縮による色彩の変化と閲覧環境による見え方の違い

CMSの自動圧縮機能は便利ですが、万能ではありません。画像を自動で圧縮する際、ファイルサイズを小さくするためにデータの一部が間引かれるため、元の写真と比べて色彩に微細な変化が生じることがあります。実際にお客様から「アップロードしたら写真の色味が少し変わってしまった」とご指摘を受けることもあります。

このような場合、WordPressなどのシステムであれば、内部のプログラムを調整して画像圧縮率の設定を変更し、画質の劣化を最小限に抑える対応を行うことがあります。

ただし、事業の性質として写真そのものが商品となるような業種(カメラマン、結婚式場、アパレルなど)を除けば、画質への過度な執着はおすすめしていません。なぜなら、ユーザーがホームページ(ウェブサイト)を閲覧する環境は千差万別だからです。最新の高精細なスマートフォンで見る人もいれば、数年前の安価なモニターで見る人もいます。画面の明るさ設定や、ブルーライトカット機能の有無によっても、色の見え方は全く異なります。どれほど元画像の色彩にこだわっても、最終的な見え方はユーザーの端末環境に依存してしまうのが現実です。

遅延読み込みやアニメーションを用いた体感速度の向上策

物理的な画像容量を削る以外にも、Web制作の技術を用いて「体感的な表示速度」を向上させるアプローチがあります。

代表的なものが「遅延読み込み(Lazy Load)」や「非同期読み込み」と呼ばれる技術です。これは、ユーザーの画面に表示されていない下部の画像はすぐには読み込まず、スクロールして近づいてきたタイミングで初めて読み込みを開始する仕組みです。これにより、ページを開いた瞬間の初期読み込みデータ量が劇的に減少し、素早く画面が表示されるようになります。

画像の非同期デコード「decoding=”async”」と遅延読み込み「loading=”lazy”」

また、画像が読み込まれる瞬間のカクつきを防ぐために、フェードインなどのアニメーション処理を施すことも有効です。画像がふわりと浮かび上がるように表示させることで、システムが画像を描画するまでのコンマ数秒の時間を意図的な演出として吸収し、ユーザーに「待たされている」という感覚を与えないように工夫しています。

次世代フォーマットへの変換とシステム設定の最適化

従来のJPEGやPNGといった画像形式に加えて、現在ではWebP(ウェッピー)やAVIF(アビフ)と呼ばれる次世代の画像フォーマットが普及しています。これらは従来の形式と比べて、同等の画質を保ったままファイルサイズを大幅に小さくすることができる優れた技術です。

高画質な写真を多数掲載したいというご要望がある場合は、これらの次世代フォーマットへの変換システムを導入し、画質を維持したままデータ容量だけを削減する対応を実施します。これにより、お客様の「綺麗に見せたい」という想いと、検索エンジンが求める「軽快さ」の両立を図っています。

表示速度の改善が直帰率と問い合わせに与える劇的な効果

表示速度の改善が直帰率と問い合わせに与える劇的な効果

ここまでは画像の軽量化やシステムの工夫について触れてきましたが、最終的にこれらの施策が事業の成果にどう結びつくのかをお伝えします。表示速度の改善は、検索順位の維持だけでなく、実際にホームページ(ウェブサイト)を訪れたユーザーの行動を劇的に変える力を持っています。

描画時間を短縮し直帰率を50%以上改善した実例

表示速度が遅いホームページ(ウェブサイト)が抱える最大の問題は、「直帰率」の悪化です。直帰率とは、ページを訪れたユーザーが、他のページを見ることなくそのままサイトから離脱してしまった割合を指します。

私たちの経験上、ページの描画に時間がかかるサイトを改善した際の効果は非常に明確に数字に表れます。例えば、画面が完全に表示されるまでに5秒以上かかっていた重いサイトの画像を軽量化し、システムの読み込み順序を整理して2秒以下で表示されるように改善した事例があります。このケースでは、改善後に直帰率が50%以上も改善し、サイト内の回遊率が大幅に向上しました。

ユーザーは、ページが開くのを待っている数秒の間に強いストレスを感じ、競合他社のサイトへと移動してしまいます。直帰率が改善するということは、それだけ多くのお客様が、あなたが発信する情報をしっかりと読んでくれる状態になったことを意味します。結果として、見込み客の取りこぼしが減り、問い合わせ件数の増加に直結していきます。

「画像」に問題があるホームページ SEOカスタマイズ事例・実績

画像軽量化だけでなくサーバー環境やシステム言語の更新も視野に入れる

ページの表示速度が遅い原因は、必ずしも画像だけにあるとは限りません。長年運用しているホームページ(ウェブサイト)の場合、土台となるインフラ環境が古くなっていることが原因で、サイト全体が重くなっているケースも多々あります。

画像を一枚一枚丁寧に圧縮し、細かなプログラムのチューニングを行うことも重要ですが、時にはもっと根本的な解決策が効果的な場合もあります。例えば、契約しているレンタルサーバーをより処理能力の高い高スペックなプランや最新のサーバーに移管したり、WordPressなどを動かしているPHPというプログラム言語のバージョンを最新のものに引き上げたりする対応です。

こうしたサーバー環境の改善は、画像の軽量化以上に手っ取り早く、かつサイト全体のパフォーマンスを劇的に引き上げる力を持っています。美しい写真を活かしながら、ユーザーにも検索エンジンにも評価されるホームページ(ウェブサイト)を構築するためには、表面的な画像処理だけでなく、見えない裏側のシステム環境までを含めた総合的な判断が重要です。

Google検索で一番上に出てくる理由とは?検索順位を上げるための具体的な方法


著者・監修 : 株式会社ファンフェアファンファーレ

2012年創業の京都のWeb制作会社 ホームページ制作やSEO、Web集客・Webマーケティングをメインテーマにお届け。SEOやAI活用、Web以外の集客何でも来いです。中小零細企業を中心に「きちんとしたホームページ集客」を考えて、ホームページ制作や様々なWeb集客戦略を提案しています。 ホームページ制作に限ると、のべ制作数は160社(少ないって?それはそれだけ1社あたりのWeb集客施策や修正に集中してるからさ)

「きれいな写真を載せたら順位が落ちる?画像の重さと表示速度が与える影響」のカテゴリ Web制作・Web関連
タグ: , , ,


ホームページ制作・カスタマイズ、Webマーケティング・SEOなどのお問い合わせ・ご依頼