サイト管理システムの機能制限・編集権限により修正対応ができない場合

サイト管理システムの機能制限・編集権限により修正対応ができない場合   updated !


サイト管理システムの機能制限・編集権限により修正対応ができない場合についてお伝えしていきます。ホームページの種類によっては、Web制作会社が独自に開発したサイトを管理するブラウザ上のサイト管理システム、コンテンツマネジメントシステム(CMS)を利用している場合があります。

このサイト管理システムは、「新着情報の配信」等特定の場所のみのページ追加・編集やロゴの設定等のホームページ上の一部の設定項目のみを編集可能にしており、ホームページの全機能を管理するものではない場合があります。

「自分でホームページ(ウェブサイト)を管理できる」と説明されているシステムであっても、その管理範囲が限定されているというようなものになります。

「自分でホームページ(ウェブサイト)を管理できるシステムを使っているはずなのに、意図している設定ができない。せっかくサイト高速化の方法がわかったのにどこで設定すればいいのかわからない」

概ねこうしたサイト管理システムは、「管理システム本体としてのphpファイル」と実際のデータを格納する場所としての「データベース(MySQL等)」で構成されています。

データベース内のデータを編集するにあたり、部分的な編集のみが許可された仕組みになっている場合は、希望する編集箇所の編集ができない場合があります。

また、phpとデータベースが組み合わされた仕様の場合、FTP接続だけではホームページを修正ができない場合もあります

phpのみであればFTP接続で編集することができますが、データベースを利用している場合、データベースにアクセスして内部を編集する必要があります。

しかし、そのデータベース接続のためのログイン情報が開示されていない場合があるため、編集のしようがないというようなケースがあります。

今回はそのような独自サイト管理システムの機能制限・編集権限により修正対応ができない場合について触れていきます。

(なお、WordPressにおいてもユーザー権限によりサイト編集ができない場合があります)

独自サイト管理システムの機能制限・編集権限

独自サイト管理システムの機能制限・編集権限

WordPressなどのオープンなCMSであれば、その内部をどんどんと把握していくことができますが、Web制作会社・ホームページ制作会社が開発した独自サイト管理システムによってホームページが稼働している場合、そのシステムによる機能制限・編集権限の制限によって、修正したい部分が修正できない場合があります

以前、「ホームページ修正事例 メールフォームの内容修正が困難なため新規設置」でお伝えした内容もその事例の一つです。

メールフォームの設定を独自の管理システムによって行う仕様になっていたため、その管理システムにログインできず編集が困難であったため、既存メールフォームを廃止し、新規設置せざるを得なかった事例です。

そのWeb制作会社・ホームページ制作会社の商いのあり方に口を出すつもりはありませんが、こうした独自のサイト管理システムを導入し、主要箇所の編集、修正について「依頼をもらう」という形で商売をされているのだと思います。

サブスク型CMSサービスの編集制限の問題

コーポレートサイト制作において中小企業や個人事業主を中心に月額制のサブスクリプションでホームページ制作・運営を提供する「サブスク型CMSサービス」がされるよう場合があります。初期費用の安さやテンプレート導入の手軽さ、サーバー管理不要といった利点から事業の立ち上げ時などに導入するケースもあるようです。しかしその一方で、契約後に実際の運用を続けていく中で「思ったより自由に修正できない」「デザインの柔軟性がない」「機能追加ができない」といった制約に気づく場合があります。これが運用の支障や機会損失につながるケースも少なくありません。

サブスクに限らず独自サイト管理システムにおいて頻繁に起こる問題は、管理画面上では表示されているものの、実際には編集権限が付与されていない箇所が多数存在するという点です。たとえば、ヘッダーやフッターのナビゲーションメニューの構造、パンくずリストや構造化データの挿入、スマホ表示時のレスポンシブ調整、SEOに必要なメタデータの記述など、見た目には些細でも重要な調整が必要な場面で、編集機能そのものが制限されているという事例が少なくありません。問題が顕在化するのは、Web集客やSEO施策、キャンペーン設計などの必要性が出てきたタイミングです。ページ内にCTA(行動喚起)ボタンを設置したくても、その位置にブロックが挿入できない、外部リンクへのnofollow設定ができない、HTMLやJavaScriptが埋め込めない、常時SSLやリダイレクト設定が自由に行えないといった制約があることがあります。

不具合回避のために編集・設定できるのは部分的

不具合回避のために編集・設定できるのは部分的

Web制作会社・ホームページ制作会社が開発した独自サイト管理システムにおいては、「自分で編集できますよ」と説明を受けたようなシステムであっても、結局編集・設定できるのは部分的である場合があります。

これはシステムの根幹部分を操作すると、不具合が発生する可能性があるため致し方ない面があります。例えば、ファイルのアップロードファイルの制限によってサーバーの高負荷を避けたり、リダイレクト(転送)の設定制限によってリダイレクトループを防いだりといった配慮をしている場合があります。

ホームページの不具合回避のためにユーザー側がシステムのソースコードに触れることができないように設計してあるという点は理解することができます。

しかしながら、「なぜ制限されているのか?」と首を傾げたくなるような制限もあります。

「このシステムを使えばホームページを自分で設定できると聞いていたけど、結局どこで設定するんだ?」

「電話番号の箇所を変えるだけだからきっと簡単に変えられるだろうと思ったけど、ヘッダーの電話番号部分を変えるには結局管理画面のどこで設定を変えればいいんだ?」

という状況に陥りがちです。契約プランによってはサービス提供会社の社内でもテンプレートごとに対応可能な修正範囲が決まっており、「この部分はカスタマイズできない仕様です」と一律に断られてしまうことがあります。たとえ対応可能であったとしても、その修正に高額な費用を提示されることもよくあります。

新着情報の配信・編集・削除や「ロゴ画像の設定」等の一部の設定のみが可能

新着情報の配信・編集・削除や「ロゴ画像の設定」等の一部の設定のみが可能

新着情報等の配信・編集・削除や、「ロゴ画像の設定」等の一部の設定のみが可能で、その他の会社概要等のメインページの編集はお客さま側が自社で行えないようにする、外部の者には編集させないようにするというビジネスモデルなのでしょう。

それ自体は、各事業者の売り方なので問題はありません。

サイト管理システムのログイン情報をお伝えいただき、ログインしてみてもかなりの機能制限があり、希望するページを編集する部分が表示されないという場合があります。

「ホームページ(ウェブサイト)を自社管理できるシステムであると説明を受けたのに、結局やろうとしている修正ができない。設定変更ができない」

という場合はそのような制限がかかっている場合がほとんどです。

データベースで設定されておりFTP接続では編集できない

また、仮にFTP接続ができたとしても、該当箇所はデータベースで設定されているので編集できないという場合があります(究極的にはphpを操作したり、別のファイルを生成して変更することはできます。しかしスマートではありません)。

そこで「機能制限がなく完全な編集権限のあるログイン情報をお願いします」と言うと、なぜか奥の奥にいるWeb制作会社・ホームページ制作会社の方に叱られることがあります。

(まあ、食い扶持を侵食されるのは嫌だというのはわかります。

ただ、ではなぜ弊社にお声がけいただいたお客様は、元々の制作者、現在の管理者であるあなたには依頼しないのでしょう?)

サイト管理システムによる編集制限に対する短期的な対処の方法

サイト管理システムによる編集制限に対する短期的な対処の方法

最も良い対処法は、そうした制限の多いサイト管理システムを手放し自由度の高いホームページに移行することですが、費用や期間の関係上、すぐに取り組むことがムスカしい場合も想定できます。

「そんな不自由で息苦しいホームページサービスを利用するのはやめませんか?」

というのは簡単です。そうはいっても、「とりあえず短期的に対処して、その後の中長期のホームページ運営については情報を集めながらじっくりと…」というのもよくわかります。

そこで、ひとまず前向きに建設的にサイト管理システムによる編集制限に対する短期的な対処の方法を考えてみましょう。

最も現実的な短期的対処としては、まず現在のCMS内で可能な編集権限と制限事項をすべて洗い出して、その中でできることに最大限注力するというものです。たとえば、HTML埋め込みが不可能であっても、テキスト・画像ベースでコンテンツを最適化することでキーワード対策を行ったり外部ブログを併設してSEO施策を展開したりと制約下でもできる施策はあります。

また、「修正費用が高い」という場合、何か代替策はないかというところを模索するというのも良いのではないかと思います。たとえば、テンプレート内の画像の差し替えが高いのなら、ひとまず画像は削除して、自社対応可能な本文部分にテキストで記述するなどの方法です。もし既存の編集画面がブロックエディター方式であれば、その構成要素を柔軟に組み合わせて情報を再設計することも可能だと思います。直接的なデザイン変更ができない場合でも、文言や構成、見出しレベルの調整により、ユーザー体験の改善や検索エンジンからの評価向上を図ることはできます。

カスタマーサポートへの相談と第三者の意見

カスタマーサポートやチャット機能が存在する場合、「修正できない」「おそらくすごく高額になる」と諦めてしまう前に、まずは現状の仕様と希望の修正・追加内容を具体的に伝えることが大切かもしれません。テンプレートやデザインガイドラインの都合上、すぐには対応できない場合であっても、代替案の提案や対応可能な範囲のカスタマイズについて助言を受けられることがあります。

ただ、制限の多いサイト管理システムを提供している事業者の内側のやり方、ルールに沿った助言に偏る可能性が高いと考えられます。

短期的で軽微な内容なのであれば、ひとまずカスタマーサポートと相談して、最適な方法を模索するというのも良いかもしれません。

そうした会社の「内側の空間、取り決め」に必ずしも沿う必要はありません。一度第三者の意見を取り入れてみるということも良いかもしれません。より良い代替方法が見つかることもありますし、費用お相場感を把握して中長期視点で他のホームページサービスに移行する準備にもなるかもしれません。

サイト管理システムに制限があるため実際に修正作業に対応してもらえるかどうかはわかりませんが、他社に見積もり依頼をしてみたり、無料相談や有料相談を利用するというのも良いかもしれません(なお、弊社でも軽微なものは無料相談で対応させていただき、やや高度な内容の場合はサポートサービスで対応しています。)。

現状のサイト管理システムでは各種修正が対応不可であるためその対応策をご提案

現状のサイト管理システムでは各種修正が対応不可であるためその対応策をご提案

そのような形で、ホームページ修正を行うことはできません。現状のサイト管理システムをご利用の場合、各種修正が対応不可となります。

そんな時、弊社からご提案できるのは概ね次のような対応策です。

基本的な流れとしては、

  1. ドメイン・サーバーの管理画面ログイン情報の取得もしくはドメイン・サーバーの移管
  2. 新規サーバー等にて、現状のホームページデータを再利用してhtmlサイトとして移管もしくはWordPress化
  3. 修正項目の修正

となります。

もちろん元々の管理者に依頼される形でも構いません。

しかしながら、中長期的なホームページ運用を検討される場合は、htmlサイトとして再構築やWordPress化を検討するというのも一つの手です。

端的には、そうしたサイト管理システムの利用を廃止し、サイトを再構築するというものになります。

WordPressをはじめとするオープンソースCMSに移行すれば、編集権限・機能制限のほとんどは自己管理のもとで解除され、自由な設計・開発が可能になります。自社に合わせた情報設計やCTA導線の最適化、カスタムフィールドの活用による柔軟なコンテンツ構造も実現することができます。もちろん現在のホームページサービス・サイト管理システムからの移行には初期費用やデータ移行の手間、ドメインやSEO評価の引き継ぎといった技術的課題も伴います。しかしながら、制約だらけの環境で修正すらままならない状況に比べれば中長期的に考えれば必ずメリットのほうが大きいと考えられます。

特にWeb集客に力を入れ事業を拡大していく予定がある企業にとっては、自由度と柔軟性の高いCMS環境を構築することは中長期的な競争力の基盤となります。移行までの準備期間や予算の制約がある場合には、現在のサイト管理システムをそのまま使用しつつ、外部ドメインやサブドメインでサービス紹介サイトや採用特設サイト、ブログ、LP・FAQなどの運営するという方法もあります。そして最終的にそれらを統合し、Web集客力の高いホームページに仕上げることもできます。

事前準備 ドメイン・サーバーの管理画面ログイン情報の取得 or ドメイン・サーバーの移管

事前準備 ドメイン・サーバーの管理画面ログイン情報の取得 or ドメイン・サーバーの移管

ドメイン・サーバーの管理画面ログイン情報の取得が可能であれば、現状のサーバー上でHTMLサイトとして再構築したり、WordPress化を実施することがあります。

ドメインやサーバーの名義が自社名義であれば、サーバーコントロールパネルログイン情報等は開示されます。

ただ、もしそれがWeb制作会社・ホームページ制作会社名義であった場合、開示されないこともあります。その場合は、ドメイン移管の上、新規サーバーで再構築するという流れになります。

なお、サーバーを変えた場合は、メールアドレスの再発行等が必要になります。

ホームページ制作会社・管理会社を変更する際に必要な準備

対応策① HTMLサイトとして再構築

対応策① HTMLサイトとして再構築

サイト管理システムの機能制限・編集権限により修正対応ができない場合の対応策の一つは、サイト管理システムで最終表示されている「ホームページのデータ」を抽出してHTMLサイトとして再構築するという方法です。

サイト管理システムで管理されているデータも最終的にはhtmlやphpとして吐き出されています。

吐き出されたデータをそのままhtml等として保存し、一般的な静的htmlサイトにしてしまうというものです。

ホームページ全体のページ数が少ない場合は、比較的安価に対応することができます。

対応策② WordPress化

対応策② WordPress化

サイト管理システムの機能制限・編集権限により修正対応ができない場合の対応策のもうひとつは、サイトそのものをWordPress化してしまう、WordPressサイトとして再構築するという方法です。

こちらもサイト管理システムで管理されているデータを元にWordPressに反映していくというものになります。

基本フォーマットの構築の他、ページの移管が難しいものだけをご依頼いただき、過去の「新着情報」等テキストのみの簡易的なページ内容は、お客様自身で移し替えていただくことで、費用を抑えることもできます。

中長期的なホームページ運営をする場合はご検討を

中長期的なホームページ運営をする場合はご検討を

こうした形で、htmlサイトもしくはWordPressに変更した後、ご希望の修正箇所を修正するという流れになります。

その場合、サイト管理システムで運用されていたメールフォーム等は廃止になり、新規設置することになる場合がほとんどです。

このようにサイトの仕組みを変更する際に、最初は費用が必要になります。いっそのことホームページリニューアルをした方が良い場合も多々あります。

多少の費用は必要になりますが、「少しの修正のために気を揉む」ということが中長期的に続くよりは良いのではないかと思います。

ホームページ利用は日々の改良が不可欠です。

どんどんページを増やして内容を改良していくに越したことはありません。

機能が制限された使いにくいサイト管理システムに縛られていると、どんどんと集客効果がジリ貧になっていきます。

サブスクリプションタイプのホームページサービスなどでこうした制限の多いCMSが利用されている場合があります。

月額定額制(サブスク)ホームページのメリット・デメリット

さほど積極的なWeb集客を行っていない場合で、予算の関係上ホームページ全体をhtml化サイトとして再構築したり、WordPress化するというのが難しい場合は、ひとまずシンプルなhtmlサイトや一枚物のページに再構築して、次のホームページリニューアルまでの間をつなぐというのでも良いのではないかと思います。

Web担当者がいなくなりホームページの情報がわからない場合の対処法

ホームページ更新・修正についてのよくあるご相談内容やご質問事項につきましては「ホームページ更新・修正についてのよくあるご質問・ご相談」をご参照ください。

(初回投稿日 2024年3月8日)

「サイト管理システムの機能制限・編集権限により修正対応ができない場合」のカテゴリ Web制作・Web関連
タグ: , , , ,


ホームページ制作・カスタマイズ、Webマーケティング・SEOなどのお問い合わせ・ご依頼