広告運用やSNSの専門家でさえ、インターネットからの集客といえば有料の広告を出すことくらいしか思い浮かばないことがよくあります。業界のプロがその程度の認識ですから、多くの方が検索エンジンからの集客の可能性に気づいていないのも無理はありません。
しかし、「地域名+サービス名」という言葉で検索されたときに自社のホームページ(ウェブサイト)を一番上に表示させることができれば、広告費をかけずに質の高いお客様を集めることが可能です。
今回は、特定の地域に根ざした事業において、検索結果の上位を獲得し、売上に繋げるための具体的な方法と、多くの人が見落としている重要なポイントを解説します。
検索から来るお客様と広告から来るお客様の違い

なぜ「地域名+サービス名」での検索上位を狙うことがそれほど重要なのでしょうか。まずは、広告をクリックして来るお客様と、検索してホームページに辿り着くお客様が抱えている、悩みの性質の違いについてお話しします。
今すぐ解決したいトラブルには広告が強い
例えば「水漏れ 修理」のような、今すぐなんとかしてほしい緊急のトラブルの場合、検索結果の一番上に出る広告をクリックして、すぐに電話をかけるお客様が多い傾向にあります。
このような「今すぐ客」を獲得するためには、Web広告を出稿して、お問い合わせに特化した専用のページ(LP)を見てもらう手法が非常に効果的です。
【中小企業向け】集客できないホームページは卒業!LP×リスティング広告で始める「予算内Web集客テスト」と自社サイト活用のステップ
じっくり検討したい高単価なご依頼は検索から
一方で、「京都 リフォーム」や「大阪 新築」のように「地域名+サービス名」で検索するお客様は、必ずしも今日明日に工事をしてほしいわけではありません。近隣で信頼できる会社を探し、相見積もりを取ったり相談先として3社ほどめぼしいところをピックアップしたりしている段階の見込み客です。
そのため、キッチンの全面リフォームや新築など、ある程度の検討期間を必要とする高単価なご依頼に繋がりやすくなります。広告という枠ではなく、自然な検索結果として上位に表示されることで、お客様に安心感を与え、選ばれる理由を作っていくことができます。
ホームページで地域性をアピールする際の失敗と正解

地域に密着したサービスを提供している場合、ホームページ上でその地域性をしっかりと伝える必要があります。しかし、少しの思い込みによって、非常にもったいない失敗をしてしまっているホームページをよく見かけます。
実績紹介で地域名を省略してしまう失敗
例えば、京都に拠点を置き、物理的に京都でしかサービスを提供できない事業があるとします。会社側からすれば「京都の会社なのだから、実績もすべて京都での出来事だ」という前提があるため、過去の施工事例や実績紹介で場所の記述を省略してしまうことがよくあります。しかし、検索エンジンはページに書かれている言葉から地域性を判断します。
お客様にとっても、自分の住んでいる市や区の近くで実績があるかどうかが安心の材料になります。そのため、実績紹介では「〇〇市での施工」のように、対応した地域名をある程度明示することが重要です。
地域での活動や協賛の記録も立派な実績です
さらに、日々の事業活動の中で地域の祭りやイベントに参加したり、協賛したりした経験があるなら、その様子をホームページの投稿やお知らせに記載しないのは非常にもったいないことです。地域に貢献しているという事実は、検索エンジンに対してもお客様に対しても、その地域に深く根ざして活動していることの強い証明になります。より専門的には、こうした経験の公開がホームページ全体の評価を押し上げることに繋がります。
対応エリアが複数ある場合の正しいページの作り方

事業を展開していく中で、拠点のある市だけでなく、隣接する市や府内の広い範囲からお客様を集めたいと考えるのは自然なことです。しかし、トップページに「京都府全域に対応しています」と一言書くだけでは、例えば「宇治市 リフォーム」と検索されたときに一番上に出ることは非常に難しくなります。地域ごとにしっかりとした情報を用意することが重要ですが、ここにも注意すべき落とし穴があります。
地名だけを変えた同じ文章の量産は逆効果
複数の市で検索上位を狙おうとしてよくやってしまうのが、文章の内容はまったく同じで、市町村の名前だけを「宇治市」「亀岡市」と機械的に書き換えたページを大量に作ってしまうことです。現在の検索エンジンは非常に賢く、中身が同じページがたくさんあると「価値の低いページを量産している」と判断し、ホームページ全体の評価を大きく落としてしまいます。
より専門的には重複コンテンツと呼ばれますが、お客様にとっても検索エンジンにとっても不親切なやり方です。それぞれの地域に合わせた、独自で価値のある情報を用意していく必要があります。
サービスに直接触れなくても地域からの反響は増える
では、どのように独自の地域情報を作ればよいかについてお話しします。弊社での実際の経験として、直接的に事業のサービス内容に触れていない「訪問記」のような一般的なブログコンテンツを京都市外のエリアについて配信したところ、驚くことにそのエリアからの問い合わせが増えたことがよくありました。
これは、その地域に関する有益な情報を発信することで、検索エンジンが「この会社はその地域に深く関わりを持っている」と評価し、結果としてサービス名で検索された際の順位も押し上げられたからです。
無理に売り込みの文章を書かなくても、その地域に関連する情報を丁寧に発信していくことが、検索上位への近道になります。
まだある!地域名検索で上位に表示させるための必須設定

地域の検索で上位に表示させるためには、ホームページの中身だけでなく、インターネット全体での見え方を整えることも重要です。ここでは、多くの人が見落としている基本的な設定と仕組みについて解説していきます。
住所や電話番号の書き方を完全に統一する
ホームページ、地図情報(Googleビジネスプロフィール)、SNSなどで、会社名や住所、電話番号の書き方を一言一句合わせるという基本設定があります。例えば、ホームページでは「三丁目2-1」と書き、地図情報では「3-2-1」と書いていると、検索エンジンのロボットが「別の会社かもしれない」と迷ってしまい、評価が分散してしまいます。表記の揺れをなくすという簡単な作業ですが、検索エンジンに正しく情報を伝える上で非常に効果的です。
地域名を入力しない「近くの〇〇」検索への対策
スマートフォンが普及した現在、お客様はわざわざ「京都 リフォーム」と打たず、単に「リフォーム」とだけ検索することも増えています。このとき、検索エンジンはスマートフォンの位置情報を読み取り、今いる場所の近くの会社を優先して表示します。
ホームページ上でしっかりと地域性をアピールしておくことは、「地域名+サービス名」で検索されたときだけでなく、近所にいる見込み客がただ「サービス名」だけで検索したときにも、一番上に出る確率を高めるという大きなメリットに繋がります。
リンクがなくてもインターネット上で名前が出る価値
他のホームページからリンクを張ってもらって紹介されることの価値についてお話ししましたが、地域密着型の事業においては、リンクが張られていなくても価値が生まれます。
「〇〇市の〇〇工務店は親切だったよ」と地域のブログやSNSで名前が話題に上がるだけでも、検索エンジンは「この地域で実際に活動していて、評価されている会社だ」と判断して順位を上げます。口コミサイトや地域の掲示板に正しい情報を載せてもらい、話題にしてもらうための良いサービスを提供し続けることも、立派な対策のひとつになります。
地図検索とホームページの相乗効果で集客を最大化する

「地域名+サービス名」で検索した際、通常のホームページよりも上部にGoogleマップの枠(店舗情報など)が表示されることがよくあります。ホームページの改善と合わせて、この地図上の情報を整えることも集客において非常に重要です。
ホームページと地図情報は互いに影響し合っています
ホームページの評価と地図検索の評価は、互いに関連し合っています。特に個人向けの店舗や地域密着型の事業においては、その傾向が顕著です。ホームページの中に詳しい事業内容や地域の情報が充実していると、地図検索の方でも上位に表示されやすくなります。逆に地図情報が充実していることで、ホームページへのアクセスも増加します。
充実したプロフィールと口コミが信頼を生む
本格的にインターネット集客全体の施策を行う場合、ホームページの運営だけでなく、Googleの地図情報(ビジネスプロフィール)を充実させることも合わせて検討すると良いと思います。
営業時間や定休日などの基本情報を正確に保つことはもちろんですが、口コミ獲得のための施策を行うことも重要です。
実際にサービスを利用していただいたお客様にお願いして感想を投稿していただき、丁寧に返信をすることで、これから検索して訪れるお客様からの信頼をさらに高めていくことができます。







