浩二は、昨夜の会合から帰ってきて以来、どこか雰囲気が変わっていた。疲労の色は隠せないものの、その顔には諦めではなく、うっすらと希望の光が宿っている。真紀は、そんな浩二の変化に気づき、静かに見守っていた。 翌朝、真紀が仕込みの準備をしていると、浩二がいつになく口を開いた。 「おい、真紀。あのフレンチ弁当の話……」 真紀は、期待と不安の入り混じった目で浩二を見た 第二章 あかねいろのまごころ 第十五話｜霧深き夜に見た繊月霧深き夜に見た繊月 on 2025年12月25日 by ホームページ制作 京都のWeb制作会社 株式会社ファンフェアファンファーレ
