「情報を公開することのメリット ホームページ制作で大切なこと」というタイトルで、ホームページ制作のメリット、Web制作のメリット、そしてホームページで情報を公開することのメリットについてお伝えしていきます。
ホームページ上で情報を公開することのメリットは、専門性を伝えることで「あなたのニーズに近いサービスを提供できる」というメッセージを伝えられることをはじめとして、ユーザーからの信頼を得られることです。
以前御縁がありまして、同志社大学のビジネスプランコンテストの審査員を務めさせていただきました。ビジネスプランというものは面白いのですが、人によっては、「実行するまで誰にも教えたくない」となってしまう人も多いと思います。
でも、そういった自分の考えを表に出すことで、新しい助言を得ることができたり、自身でも不足点を発見したりと、様々なメリットがあると思っています。
こうした点はホームページ制作やコンテンツ配信にも通じるところがあります。
今回は、「情報を公開することのメリット ホームページ制作で大切なこと」と題しまして、ホームページ上で情報を公開することの様々なメリットについて考えてみたいと思います。一般的に考えられているメリットについてはそこそこに、もっと本質的なメリットについて触れていこうと思います。
ホームページ上での情報公開・発信による一般的なメリット

一般的に、ホームページ上での情報公開・発信をすることのメリットとしては、ユーザーからの「信頼性の向上」であったり、専門性を伝えることで、よりニーズに近いサービスを提供できることへのアピールなどになります。
ホームページ制作・Web制作によってホームページを公開することのメリットのひとつは信頼性の向上と自分たちの強み・専門性を具体的に伝えることができるという点です。
本質が全く見えず、得体の知れないものには無意識に緊張を走らせます。しかし、少しでも情報があるとだんだん安心の方向へと向かいますし、情報が多ければ多いほど全体像も見えてきてより安心し、さらに信頼感を感じるようになってきます。
実際に対面した場合は、お相手の方の雰囲気などによって、様々な情報を得ることができますが、どうしてもホームページ上では、非言語的な情報が伝わりにくく、情報量が少なくなってしまいます。
顔写真の掲載は「安心感」をもたらす
ホームページで「顔写真を出すかどうか」という点でいえば、もちろん出したほうが良いと思いますが、自分の顔を出すのが恥ずかしいので、フリーの人物写真の画像を使うというのは少し違うと思っています。
人の写真があると、少し安心感がありますが、人によっては、その人物写真からなんとなくの雰囲気を察知する能力があると思っています。少なくともホームページ制作においてはあまり汎用的なモデル写真は使わないほうが、リスク回避のためにはよいのではないでしょうか。
ホームページ上の顔写真の掲載は見る人に「安心感」をもたらすためにあります。しかしながら絶対に必要な要素というわけではありません。
と、いきなり脱線気味になりましたが、「ホームページ上での情報公開・発信による一般的なメリット」です。これは、信頼性の向上のためという点ももちろんありますが、ユーザーの隠れたニーズを喚起するという役割もあると考えています。
情報差によって自分たちの常識はユーザーの常識ではない

私たちは、Webに関してはプロですが、その他の分野ではほとんどの分野で素人です。どうしてもサービス提供者側と利用者側では情報差があります。これは致し方ありません。つまり、自分たちの常識はユーザーの常識ではないということが考えられます。
プロである自分たちの常識の範囲で当然であることでも、それ以外の人たちの間ではそれが常識ではなく、また対象の存在すら知らないというケースもよくあります。
潜在的なニーズを喚起する必要があるサービス

よく「営業が必要なサービスとは、どのようなサービスか」ということが議論されたりしますが、よくよく考えてみると営業が必要なサービスは、すべて潜在的なニーズを喚起する必要があるサービスです。
自分たちや自分たちの業界では常識となっていることでも、業界外の人から見ると斬新な仕組みやサービスであることがよくあります。
ホームページ制作を行い、ホームページ上でたくさんの情報を公開することのメリットの一つは、こうした情報差を埋めながら、ユーザーにインスピレーションを与え、潜在的なニーズに気付いてもらうことができるという点です。
インスピレーションのタネ

勉強一つとっても「何がわからないのかわからない」という事がよくあります。
根本的な問題自体を把握できていれば、解決策を探し出すことは簡単になりますが、根本的に何が問題なのかを把握できていない場合は、解決策を探す以前の問題で、「問題像の把握」から始める必要があると考えらます。
そして、衣食住に関わる本能的なニーズがある場合は、自分の中のニーズを発見しやすいのですが、それ以外のものは、基本的なインスピレーションのタネがないと、自分の中のニーズにも気づきにくいと考えることができます。
ホームページ制作を行い、情報を公開することで、「まだ気付いていない『問題』が問題であること」に気付いてもらうということを行うことができます。
再提示による意識での重要度の向上

京都に住んでいると、最寄りの北野天満宮や金閣寺に改めて行こうという動機はなかなか起こりません。しかしながら、北野天満宮の梅園が満開だということを知れば少し「行ってみようかなぁ」と思います。
もちろん対象が認知されていない場合は、まずは認知度を上げることを第一目標とすべきです。ホームページ制作で言えば、SEOによって、検索エンジンでの順位向上を目指して、Webユーザーへの露出を高めることが一つの方法です。
しかしながら、一回限りでなく、ホームページへのリピートも含めて、様々な方面から何度でもプロモーションを行うほうがWebマーケティングでは効率的であると考えることができます。
例えば、金閣寺や清水寺、八坂神社などに関する観光情報は、別に一つで良いはずです。しかもそういった京都の観光地の観光情報は数十年前から存在しているはずです。それでも京都観光に関する雑誌やWebメディアで、それほど付加情報があるわけでもない同じような情報が、しつこいほど繰り返し掲示されています。
このことに意味は無いのでしょうか?
そのタイミングでその情報と出会ったことによるメリット

情報自体はほとんど同じであるため、「情報」という意味ではそれほど価値はないかもしれません。しかし、タイミングと配置、その他関連情報との組み合わせによって、ある人にはそのタイミングでその情報と出会ったことによるメリットがあるはずです。
調べようと思えばいつでも調べられる情報ですが、あるタイミングで、不意打ち的に提示されて「ハッとする」。この事自体にひとつの価値があるのかもしれません。
「調べようとする動機を与える」という風に表現するほうが適切かもしれません(この表現は少し傲慢に映ってしまいますが…)。
そうして意識の中の重要度を短期的にでも上げていただいて、ニーズに気付き、インスピレーションのタネとしてもらう、そういうことに価値があるのではないでしょうか。
出版物でも、内容はほとんど変わらないものの、タイトルを変えて再販されることがよくあります。
気に入った著者がいて、全ての本を買い集めてみたら、その幾つかは内容が重複していたということはよくあることです。
それでも、新刊として書店に並び、その情報をまだ知らない人にとっては、新刊として並んでいる事自体に価値があるのかもしれません。
ホームページ制作で感じること

ホームページ制作に携わっていると、どうしても情報が不足しているように感じるケースがよくあります。確かに必要最小限の情報の掲載でも問題はないのですが、問題がないということは、マイナス要素がないだけで、プラス要素があるということにはなりません。
どのような目的でホームページを公開・運営するかといった点にもよりますが、企業の公式ホームページであれば、費やした費用に対して、何某かそれ以上のリターンを目標とするべきだと考えています。
ホームページを公開したものの、それで問い合わせが来なかったという場合、一元化して「ホームページ運営自体に意味がない」と考えられてしまうことが、最も避けたい状態です。
こうした点から、プランニングのない格安ホームページや無料ホームページの利用を避けていただきたく思っています。それは、「お客さんが離れる」といった点ではなく、それが「ホームページ運営」だと感じられ、そして結果が出なかった時点で、ホームページそのものに対して、「価値のないモノ」という印象を持たれてしまうことが嫌だからです。
「真似されるかもしれない」という不安を手放すと事業は加速します
ホームページ(ウェブサイト)の制作打ち合わせにおいて、「あまり詳しいノウハウを書くと、競合他社に真似されてしまう」と心配される経営者様がいらっしゃいます。
そのお気持ちは痛いほど分かります。苦労して培った技術や知識を、タダで公開するのは損をしているように感じるかもしれません。
しかし、インターネットが普及した現代において、情報を隠し通すことはほぼ不可能です。検索すれば、類似の情報はいくらでも出てきます。だからこそ、情報を「隠す」のではなく、あえて「先に出す」ことで業界のリーダーとしての地位を確立する戦略をおすすめしています。
ここでは、情報公開がもたらす防御壁としての効果についてお話しします。
知識は検索できても、あなたの「経験」はコピーできません
プロの料理人がレシピを公開しても、素人がすぐに同じ味を出せないのと同じで、表面的なノウハウを公開したからといって、御社の事業が脅かされることはありません。
お客様がプロに仕事を依頼するのは、「やり方を知りたいから」ではなく、「自分ではできないレベルで確実にやってほしいから」です。
むしろ、惜しみなく専門知識を公開することで、「ここまで詳しく知っている会社なら安心して任せられる」という信頼が生まれます。情報は出せば出すほど、あなたの専門性を証明する証拠となり、競合他社との圧倒的な差になります。
「価格」を出す勇気が営業効率を劇的に改善します
BtoB(対企業)の事業などで、価格を「要お問い合わせ」として非公開にしているケースが多く見られます。しかし、これは検討しているお客様にとって大きなストレスです。
お客様は予算が決まっています。「問い合わせてみて、桁違いに高かったら断るのが気まずい」と考え、価格が明記されている競合他社へ流れてしまうことがよくあります。これは見えない機会損失です。
正確な金額が出せなくても、「10万円〜」や「平均的なプランで50万円前後」といった目安を出すだけで構いません。これによって、予算感が合うお客様だけが問い合わせてくれるようになり、成約率の低い商談に時間を取られることがなくなります。情報を出すことは、優秀なフィルターの役割も果たします。
失敗談や弱みを公開することが最強の信頼獲得術
良いことばかりを並べたホームページは、どこか嘘くさく見えてしまいます。お客様は「メリット」だけでなく、「リスク」や「デメリット」も知った上で判断したいと考えています。
あえて「過去の失敗事例」や「自社製品が苦手なこと」「お引き受けできない案件」を公開してみてください。
「都合の悪いことも隠さずに教えてくれる誠実な会社だ」という評価は、何万文字の美辞麗句よりも強く心に響きます。弱みをさらけ出せる強さこそが、他社には真似できない独自のブランドになります。
先に出した情報が、その業界の「標準」になります
SEO(検索エンジン対策)の世界には「先行者利益」という考え方があります。
あるトピックについて、最初に詳しく解説した記事は、Googleから「オリジナルの情報源」として高く評価され、長く検索順位の上位をキープしやすくなります。後から競合他社が似たような記事を出しても、それは「二番煎じ」とみなされます。
情報を出し惜しみして隠している間に、他社が先に公開してしまえば、御社が持っているノウハウであっても、世間的には「あの会社が元祖だ」と認識されてしまいます。そうなる前に、自らの手で情報を発信し、業界のスタンダードを作ってしまうことが、長期的に見て最も賢い戦略です。
情報公開の社会的メリット

さて、ホームページ上での情報公開についてのメリットですが、最後に少し対象を大きく社会全体のメリットについて少しだけお伝えしようと思います。
以前個人的に、SNSで発信したのですが、様々な方法論を知ることはそれを自分の武器にすることにつながるというよりも、様々な手口に対する防衛手段になると思います。
例が極端になりますが最もわかりやすいのは、オレオレ詐欺とか架空請求などでしょうか。こうした物の手口をだいたい知っていれば、近いようなケースでも引っかからなくて済むというような感じです。自分がそういう事をするわけでなくとも知っておくと防御になります。
そうやって様々な情報や方法論が世に出ていけば、生半可な素人騙しはできなくなり、そういう方法論が通じないからこそ本質で勝負するようになるのではないでしょうか。
この情報公開は、プロである企業が公式に発表しなくても、企業の中にいる人や退職した元プロの個人ブログや様々なメディアサイトでもどんどん暴露されていくでしょう。
キュレーションメディアなどに掲載されている安物の心理テクニックなんかも、こっちが知っていたら相手が露骨にやってきてもハマる事なく「ふー。やれやれ」といった感覚になります。
幸いインターネットはたくさんの情報が発信できる仕組みです。情報の受け取り手側もそれほどお金はかかりません。
ホームページ上に公開する情報についても、本当に企業独自の情報ならば内部留保しているほうが良いかもしれませんが、業界全体で知れ渡っていて、一般ユーザーは知らないような情報は、嫌でもドンドン暴露されていきます。
それならば、いっそホームページ内のコンテンツとしてプロの見解として発信することも良いのではないでしょうか。
様々なホームページ内のオウンドメディアや、良質のブログなどにより、情報が表に出ていって、色々な裏技的なものが通用しなくなった時、世の中は本質で商品やサービスを選び、そして作り手も本質を見極めて良いものを作り出していくでしょう。
ある意味で社会全体の情報格差がなくなっていった時、そこにまがい物は現れにくくなるのではないでしょうか。
そんな世の中になることを願っています。
(初回投稿日 2016年11月7日)






