「News お知らせ」の「リンク販売等を行うSEO業者にご注意ください」でお知らせさせていただきましたが、かねてより、弊社の一部のお客さまのもとに、SEO業者(SEO会社)からの勧誘が行われているようです。
こうしたSEO業者の手法は「リンク販売」であり、それはSEOではありません。
この旨のご連絡をいただいた大半のお客さまは、弊社でホームページ(ウェブサイト)のカスタマイズやリニューアルを手がけさせていただいたお客さまです。
ウェブサイトのカスタマイズやリニューアルにより、検索結果順位が向上したことから、こういったSEO業者(SEO会社)からの勧誘が来るようになったと推測されます。
SEO業者の勧誘方法
SEO業者(SEO会社)の勧誘として、お客さまのもとに来る電話営業は次のようなものです。
- 「今回ホームページを改良された目的は何でしょうか?SEOでしょうか?」
- 「御社が広告費としてSEOにかけられる予算はどれくらいでしょうか?」
- 「ホームページはそのままで、もっといろいろなキーワードで上位にしませんか?」
- 「検索結果上位表示期間だけの料金の発生になりますのでご安心ください」
ご連絡を頂いたお客さまより、SEO業者のサービス内容をお伺いしたところ、サイトの改良を伴わない月額サービスによる検索結果順位向上というサービス内容のようです。
こういった手口のサービスは、検索エンジン最大手であるGoogle社が、ブラックハットSEOとして公式発表している「リンク販売」による検索順位向上の方法だと推測されます。
PageRank や Google 検索結果でのサイトのランキングを操作することを意図したリンクは、リンク プログラムの一部と見なされることがあり、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反にあたります。
リンク販売による検索エンジンの順位上昇は、厳密な意味でのSEOではありません。
こうしたサービスの利用により、後にガイドライン違反による検索エンジンペナルティの対象になる恐れがありますので、お客さまにおかれましては、こうした「リンク販売」等を行うSEO業者の勧誘にご注意いただきますよう、よろしくお願いいたします。
ウェブサイトの評価 一般入試と推薦入試
検索エンジンの検索結果順位は、優れたページであるほど上位表示されます。
そして、その評価の基準は多岐にわたりますが、コンテンツの素晴らしさ、サイト・ページの権威性や他者からの評価も含まれています。
いわば入試において、「テストの点数」と「推薦による加点」があるとイメージしていただければわかりやすいかもしれません。
ウェブページの「コンテンツ(情報の中身)」が評価されるという側面が、テストの点数です。ある問題に対しての論述試験で、優れた回答をした場合に付けられる点数のようなものだとイメージしていただければよいでしょう。
そして、「推薦による加点」にあたるものがリンクです。
一般的に、推薦は、テスト本番には発揮されなかったり、テストだけでは読み取れない、資質を他の側面から評価しようというものです。
推薦者の権威性や推薦者自体の評価、そしてその推薦者からの「純粋な推薦」であれば、それは優れたページを見つけ出すよい基準になります。
リンク販売は「裏口入学」
例えば推薦入学や推薦入社において、推薦者からの「純粋な推薦」があった場合は、何も問題はなく、検索結果順位における「SEO外部対策」と表現される、「リンク」もそれが純粋な推薦・言及であるのならば、それは評価されるべきです。
しかしながら、その推薦が「お金で買ったもの」ならばそれはどうでしょうか?
それは入試における裏口入学と変わりありません。
その人物が、基準に満たない能力であっても、お金で入試をパスできる仕組みと「リンク販売」は構造としては同じことです。
つまり、リンク販売は「裏口入学」と同じということになります。
身内からの推薦
自己の所有する他のサイトから、ページを紹介すること自体は、推薦入学の時に面接者の両親などが面接官にアピールしていることと似ています。
それが過剰であったり、「面接官に賄賂を渡す」のようなものではなく、ただ懸命に面接者のためにアピールすることは良いのではないでしょうか?
ただし、第三者からの推薦と異なり、必ず主観的で高評価でしかないことから、その「身内からの推薦」はそれほどプラスには働かないと考えるのが普通でしょう。
裏口入学がバレた時
さて、もしその裏口入学がバレた時、その入学者はどうなるでしょうか?
人生に深い傷を負うことになってしまいます。
社会的な制裁だけでなく、人の信用も、そして本人の心にも深い傷を与えることになります。
検索エンジンにおいても、同じことが言えます。
インデックス削除などのペナルティは、そのペナルティだけでなく、場合によっては社会的信用も損ないます。そして、ペナルティによる順位下落を含めて、それを回復するだけの労力も要求されます。
もし、入試で合格したいという目標があり、それに費用をかけるのならば、裏口入学のための賄賂を贈るより、自らの勉学、学力向上に費用を費やすべきです。
これはウェブにおいて、リンク販売を利用すること無く、コンテンツの改良や増強、ウェブサイトの改良に費用を費やしたほうがよいことと似ています。
SEOの本質
SEOとは検索エンジン最適化という意味です。
先の例で言えば、論述式のテストの点数を上げるためには、同じ内容であっても、それが文章として体系化され、論理性があり、論旨がはっきりしており、論旨の根拠も示され、読み手にとってわかりやすいものになっているというような点を工夫することに近い要素があります。
あわせて、ウェブサイトの場合は、一般的にHTMLで記述される文書のため、ページの論旨が深く検索エンジンに伝わるための付加情報が最適化されている、という点もあります。
SEO業者(SEO会社)によるリンクプログラムは、ただ「推薦による加点」を「お金で買いませんか?」と勧めているにすぎません。
こうしたSEO業者の手法は「リンク販売」であり、それはSEOではありません。
本質的なSEOは、ホームページ全体やそれぞれのページを検索エンジンに最適化することを意味します。リンク販売業者であるSEO会社の方法は、GoogleのPageRankの転送のアルゴリズムの裏をかいた被リンク設置サービスであり、ペンギンアップデート以降、特に取締が厳しくなった大変危険な方法です。
その他の正当なSEOを全て台無しにしてしまうおそれがありますので、こうした被リンク系SEO会社は利用しないように心がけてください。
リンク プログラムのペナルティ
通常考えられることとしては、月額料金によるSEOであっても、それがコンテンツ改良のコンサルティングフィーであるのならば、それは一般的なサービスです。
しかしながら、「ホームページはそのままで」という謳い文句がある点を考えると、おそらくそのサービスはリンク販売、リンクプログラムでしょう。
近年の検索エンジンのリンク販売へのペナルティは著しいものになっています。
大手ディレクトリ「有料審査サービス」の消滅
明確には理由が示されていないものの、一昔前では必須と言われた、大手ディレクトリ有料審査サービスもリンク属性に対する「nofollow」で対策が行われた後、新規受付などはサービス停止になっていきました。
おそらく中小規模ではまだペナルティの対象にはなっていない場合がありますが、今後どのタイミングで、大手ディレクトリサービスのようなことになるかはわかりません。
ナチュラルリンクの見極め
今後検索エンジンにおいて人工知能の導入も話題になっているため(RankBrain等)、アルゴリズムの変更で「ナチュラルリンクの見極め」などに大幅な取り扱い変更が起こる可能性があります。
リンク プログラムを利用した場合、アルゴリズムの変更でリンクの効果が無効になる場合ならば良いのですが、場合によっては検索エンジンからガイドライン違反によるペナルティが与えられ、最悪インデックス削除になる可能性もあります。
この場合は、お客さまと二人三脚で作り上げたホームページ(ウェブサイト)が文字通り台無しになってしまいます。
(2022年12 月には「リンクスパム対策アップデート」が開始されました)
弊社にもSEO業者から電話がかかってきました
実を言うと弊社にもSEO業者(SEO会社)から数回勧誘の連絡ありました。
「御社のホームページを見て連絡させていただきました。月額○○円で、狙うキーワードを3つ上位にします」
という連絡でした。
「狙うキーワードを3つ上位にします」
ということは、おそらくそのキーワードを含んだアンカーテキストでリンクを渡すということでしょう。
…
実は弊社ウェブサイトを見てないのではないかと考えます。
そして、弊社はWeb制作会社(ホームページ制作会社)です。
そのこともあってか、次のようなことも勧誘されました。
「ぜひとも御社のクライアントにも利用していただきたいと思います」
「ぜひ代理店になってはいただけないでしょうか?」
もちろん丁重にお断りさせていただきました。
こうしたSEO業者のサービスはSEOではなく、「リンク販売」です。
それは「推薦をお金で買いませんか?」ということと同じです。
弊社のお客さまにおいては、絶対にリンク販売を行うSEO業者(SEO会社)を利用されませんよう、お願いを申し上げます。
(初回投稿日 2016年5月9日)