ホームページ内に設置している古いリンクや相互リンクに要注意

ホームページ内に設置している古いリンクや相互リンクに要注意


9月半ばから下旬にかけてペンギンアップデート4.0が始まりましたね(2016年初回投稿時点)。ペンギンアップデートはコアアルゴリズムとり自動化されるため、今後細かな調整は、自動化され緩やかにアップデートが続けられていきます。おそらくページ単位での評価へとシフトしていきます。

今回は、そんなペンギンアップデートにまつわる「リンク」についてお伝えしていこうと思います。「ホームページ内に設置している古いリンクや相互リンクに要注意」と題しまして、どちらかと言うとブラックハットSEOよりも、古いリンクや相互リンクなどなど、思わずマイナス要因となるリンク、特にホームページ内からの発リンクの精査についてお伝えしていきます。

なお、ペンギンアップデートについては、ペンギンアップデート(SEO対策)をご参照ください。

それでは古いホームページにありがちな、古いタイプのSEOであるトップページの相互リンクやリンク集について触れた後、古いリンクや相互リンクなどホームページ内からの発リンクについてペンギンアップデートを踏まえて見ていきましょう。

古いホームページ

古いホームページ

本格的なリンクにまつわる検索アルゴリズムの改良であるペンギンアップデートが開始されたのが2012年のことです。それ以前に制作された、古くから運営されているホームページにおいては、まだまだペンギンアップデートを意識していないような古いタイプのSEOの負の遺産がたくさん残っているケースがあります。

ホームページ自体が古いタイプであることが問題ではなく、被リンク関連の検索アルゴリズムアップデート以前の昔のSEO情報を元に被リンク対策としてのSEO外部対策を中心として検索順位向上を目指していたタイプのホームページです(といっても古いホームページの中にはFLASHを中心として制作されていたり、レイアウトがレスポンシブではないといった面など別の問題もありますが…)。

古いホームページがSEOにとって負の遺産となるケースを考えると、「別ドメインでのサイトリニューアル後に古い方のホームページを削除できない」という重複に関するパンダアップデート関連の問題もありますが、古くから運営が続いているホームページにおいては、サイト内の発リンク、とりわけ相互リンクが問題になります。

古いタイプのSEO

古いタイプのSEO

では、まず前提として古いタイプのSEOはどんなものだったのでしょうか?

SEO対策には、SEO内部対策とSEO外部対策がありますが、ペンギンアップデート以前の古いSEOの考え方は、概ね「リンク至上主義」でした。

とにかく被リンクを稼ぐというようなものです。

自然なリンクは、今でもSEOとしての効果がありますが、意図的に不自然に設置されたリンクはマイナス効果になります。

そして、古いタイプのSEOはリンク集めが主流だったため、恣意的なリンクやリンクプログラムも去ることながら、SEOに興味関心がある者同士がトップページの相互リンクを行ったり、リンク集ページを設けて相互リンクを行うことがよくありました。

相互リンクを行うということは、自分のホームページからも相手のホームページへと発リンクを施すことになります。

SEOの中でリンクと言えば被リンクが注目されますが、自分のホームページからの発リンクも十分にSEOに影響を与えます。

相互リンクとは

相互リンクとは

相互リンクとは、ホームページ(ウェブサイト)所有者がお互いのサイトにリンクを張り合うことを意味します。

本来リンク(アンカー)の持つ機能・役割としては、「関連情報の紹介」ということが中心となります。ただ、直接関係のないサイト間であっても相互リンク自体は特に否定されるものではありません。

ある所属団体において会員企業リストにリンクが掲載され、逆にその会員企業の公式ホームページ上に所属団体へのリンクが設置されているというのは特に問題にならないからです。

さらに昔はインターネット上での友人のサイトを紹介する「リンク集」ページもよくありました。

相互リンクとSEO

相互リンクとSEO

しかしながら、「リンクを貰えば検索順位が向上する」ということから、特定キーワードの検索順位を上げたいがために、SEO的な目的で意味なくお互いのサイトへのリンクを設置する「相互リンク」が行われるようになりました(「相互リンク募集」ということもよく起こっていました)。

この要因となったのは、PageRankの概念です。リンクを受ければ被リンク元(つまり発リンク側)のスコアの一部が被リンクページのスコアに加算されるという検索エンジンアルゴリズムによるものです。

しかし、その仕組みを悪用して意図的に特定検索キーワードによる検索順位を向上させようとする流れを阻止する流れになりました。そのひとつがペンギンアップデートです。

さて、それでは相互リンクの種類を見ていきましょう。

トップページの相互リンク

トップページの相互リンク

古くから運営されているホームページでは、トップページ同士の相互リンクがよく行われていました。

画像リンクによる相互リンクの場合もありますし、テキストリンクによる相互リンクの場合もあります。

それが本当に意味のある相互リンクであるのならば、現代においてもそれを控える必要はありません

しかしながら、特に関連性もないようなサイト間でむやみにトップページの相互リンクを行うことは、リンク品質の問題もありながら同時にサイトテーマの不明瞭化にも繋がります(全く関係のない業種などへのリンクが乱雑に並べられているリンク群に特に価値があるとは思えません)。

もちろん、ホームページへのアクセス獲得は、SEOによる検索エンジンからのアクセス以外にも参照トラフィックなどで獲得するのも一つの方法ですので、本当に相互リンクでお互いにアクセス数が伸ばせるのであれば、トップページの相互リンクを設置すべきでしょう。

しかしながら、あまりリンクそのものに意味もなくSEO目的でトップページの相互リンクを行うのはあまり推奨できるものではありません。

相互リンクを意図したリンク集

古いホームページ リンク集

また古いホームページでは、リンク集ページもよく存在していました。

トップページの相互リンクの代わりに、リンク集ページを設けて相互リンクを行うという形です。

「リンク集」という下層ページを作り、相互リンク先のトップページへのリンクを設置するというもので、いわばリンク設置用のページです。

被リンクが検索順位上昇のキーポイントと考えられていた頃は、「相互リンク募集」という旨が掲載されたリンク集ページをよく見かけました。

こちらに関してもトップページの相互リンクと同様に、意味のあるようなものであればいいのですが、リンク集ページがユーザーの役に立つようなページでなく、単にお互いの被リンクを稼ぐためだけにあるのならば、そのページはリスクにしかなりません。

リンク集ページが優秀なハブページとして活躍しているのならば問題がありませんが、単にお互いの被リンクのためのページであるのならば、ユーザーに対して価値が無いのと同様にSEOとしても価値はありません。

そしてそのページからの発リンクの品質によっては、SEOにマイナスになるという場合もあります。

リンク先は本当に信頼できるページですか?

リンク先は本当に信頼できるページですか?

オウンドメディアを設置しているホームページや古いリンク中心のSEOが全盛期の頃に制作されたホームページなどのSEOを担当すると、必ずと言っていいほど「品質の悪いリンク」が多かれ少なかれ設置されています。

ホームページへの被リンクは、外部サイトに委ねられているので、「リンクの否認」くらいしか為す術はありませんが、この項目での「品質の悪いリンク」とは、ホームページ内の発リンクに関するマイナス要因としてのリンクです。

基本的にリンクを設置する場合は、リンク先ページを信頼していることの証になります(信頼できない場合はnofollowをつけましょう)。

発リンクの中で、とりわけSEOのマイナス要因となるのはブラックハットSEOの疑いのある大量のリンクなどが該当しますが、それよりも「普通に運営していて、少しSEOを実施してみた」といったケースや、オウンドメディア内の参照ページへのリンクなどについて、思わずマイナス要因となっているケースを考えてみましょう。

リンク先が404ページ(削除されたページ)

リンク先が404ページ(削除されたページ)

リンク先が既に削除されており、存在しないページになっていることがあります。

これには、ページの削除や移転(リダイレクト設定されている場合は基本的に問題ありません)、ドメイン自体の有効期限切れなど様々なケースがあります。もちろんウェブマスター自身によって意図的に削除されたケースもありますが、それ以外にもたくさんの原因があります。

リンク先が404ページ(削除されたページ)の場合、存在しないページへの発リンクとなるので、SEOとしても、実際にリンク先を辿るユーザーにとっても良いことではありません。

ページ内に存在するリンク先が存在しない場合、ユーザーとしては無駄な手間と時間を取られることになりますし、検索エンジンとしても、「ユーザーのために関連情報への適切な外部リンクを設置している」ということで評価していたものを外し、逆に「メンテナンスされていない」と少しネガティブな評価を与えるしか無くなってくるのではないでしょうか。

ニュースサイトへのリンク

ニュースサイトへのリンク

これは、ニュースサイトなどへのリンクで多いのですが、新聞社等のニュース記事は一定期間が経過すると削除されることがほとんどです。

せっかくコンテンツのテーマに沿って、関連しているニュース記事へのリンクを設置しているのに、その記事ページが削除されていることがあります。

これは「忘れられる権利」に関連しているため、Webだけの問題ではないため仕方ありません。

特に冤罪などの場合、「容疑者」として記事にされているページが残存していると、その疑いが晴れた後でもマイナスイメージが残ります。

実際に、ニュース記事やGoogle検索のサジェスト等でマイナスのキーワードが表示されることで就職活動ができなくなったという旨の訴訟などもあります。

また法改正があった場合、改正前の法令について掲載されたページなども、改正の流れなどを研究する場合を除いてページとしてはそれほど価値がありません。

こうしたニュース記事などは、一定期間経過後に削除されます。

新聞社などへ記事ページの発リンクで古いものは、一度確認する必要があります。

ホームページ自体が削除・ドメイン有効期限切れ

ホームページ自体が削除・ドメイン有効期限切れ

また、ケースとして多いのが、ホームページ運営者廃業等でホームページ自体が削除されていたり、サイト移管によって別ドメインでの運用が始まり、301リダイレクト(サイトの転送)が設定されていないケースです。

ブラックハットSEOサイトと判断されたドメインの場合は、あえて301リダイレクト(サイトの転送)を利用せず、新ドメインで運用されていることもあります。

さらに、ただ単にドメインの更新を怠って、有効期限切れとなり、ホームページ全体にアクセスできないケースも考えられます。ファイル自体はサーバーに残存している事が多いので、復旧されるケースもあるでしょう。

サーバー契約の更新自体を行っていない場合は、ホームページが削除扱いになっているというだけでなく、復旧の元となるデータすら消えている場合もあります。

サービスの廃止・改正

サービスの廃止・改正

そして、レンタルホームページや、レンタルブログ等で稀にあるのが、「サービスの廃止」によって、対象ドメイン以下の全てのページが存在しなくなるケースです。

もしくは、サービスのドメインだけが変更されたものの、サービスの新URLへのリダイレクト設定がなされていないというケースも稀にあります。

たいていは、いきなりサービス廃止となることはなく、サービス廃止期日が案内されていたりもしますが、期日以降はドメイン自体が廃止となり、転送もできないため、結果的に404(削除されたページ)となります。

また、アフィリエイト商品の取扱廃止によって、画像リンク、テキストリンク問わずアフィリエイトリンクがリンク切れになることもよくあるケースとして考えることができます。

相互リンクのリンク先

相互リンクのリンク先

さて、先程までは、リンク先が404であるといった「リンク切れ」でしたが、これは相互リンクが流行していた頃に設置されていた「リンク集」でもよく起こることです。

相互リンクがよく行われていたのは約10年ほど前からペンギンアップデート開始の頃(2012年)までなので、その間に相互リンクをされていた場合は要注意です。

ホームページ自体の削除やドメイン切れなどで、リンク先が404ページになっていることがよくあります。そして、相互リンクのはずが一方的なリンクになっていたり、最悪の場合は、ドメイン有効期限切れによって、他のスパマーに「リンクの集まったオールドドメイン」として買い取られ、悪用されているケースがあります。

相互リンクのはずが一方的なリンク

相互リンクのはずが一方的なリンク

古いリンクの酷いケースでは、相互リンクのはずが一方リンクになっていることもよくあります。昔は相互リンク状態だったものの、ペンギンアップデートや発リンク数のSEO情報を知ったウェブマスターが、こちらへのリンクを削除もしくはnofollow等にしていることがあります。

トップページに配置していたものが、知らぬ間にかなり深い階層の無価値なページに移動しているケースもよくあります。

一般的な良識で考えれば、その旨を相手にも伝えるべきだとは思いますが、もしかすると相互リンクばかり集めているタイプの人は、数を集めることが目的で、そういうことには無関心なのかもしれません(おそらく、最初の相互リンクのお願いは丁寧にしていたでしょう)。

そうしたリンク自体に価値はありません。あくまで、リンク先を信頼してのリンク設置が基本です。

これは、Webだけの問題ではなく、人間としての信頼性の問題にも繋がりますので、その場合は相互リンクを解消すべきでしょう。

「リンク」において最悪のケース

「リンク」において最悪のケース

相互リンクのリンク先として注意しなければならないのは、先ほど少し触れました、リンク先ホームページのドメイン有効期限切れによって、他のスパマーに「リンクの集まったオールドドメイン」として買い取られ、悪用されているケースです。

お客さまのホームページに設置されているリンク先をチェックしていると、リンク先は企業の公式サイトのはず(アンカーテキストも企業名)が、「青汁の健康情報のサイト」に変わっていました。事業自体を廃業されたのか否かはわかりませんが、相互リンクでドメイン分散のリンクを集めたオールドドメインとして、誰かが買い取ったのでしょう。

青汁のサイトへのアンカーテキストが全然関係のない「業種と企業名」というのは不自然なはずです。

弊社の数週間の調査により、ペンギンアップデート、特にペンギン4.0の肝心要はこういったケースに対応することも主たる目的の一つだと考えております。

リンクを集めて、ページの書き換え

リンクを集めてページの書き換え

また、芸能人などを題材にした感動話(といってもおそらく重複にならない程度にリライトした転載記事でしょう)でたくさんのリンクやSNSシェアを集め、集まってから、ページそのものを別のページに書き換えたり301リダイレクトで転送するという手口もあります。

あまりにリンクのアンカーテキストとかけ離れると、疑われるのでそれなりの工夫をしているようです(おいおい、そこまでしたいか?)

(書いてもいいですが悪用されると嫌なので伏せます)

リンクを設置するのは、ホームページの制作者

リンクを設置するのはホームページの制作者

そして、先日、相互リンクの最悪のケースに遭遇しました。

それは、お客さまのSEOを担当し、リンク集の中の相互リンク先をチェックしていたところ、多段にリダイレクト(ホームページの転送)が行われ、ウイルスサイトへと転送されてしまいました。

結果、一時的にブラウザが壊れてしまいました(ブラクラことブラウザクラッシャーですね)。幸いすぐに復旧しましたが、一瞬驚いてしまいました。

おそらくオールドドメインの再販売によるものでしょう。

ホームページ内の相互リンクページのリンク先が、ウイルスサイトだった、というのはSEO以前に、ホームページを訪れる方にとって大迷惑です。

今回は幸い深い階層にあるリンク集だったので、おそらく被害はそれほどなかったと思いますが、これが仮にトップページのフッター部分などに設置されていたら…と考えると恐ろしいですね。個人ブログならまだしも、企業のホームページなら大問題です。

SEOとして相互リンクを推奨していた人は、こういったケースを予見しながら推奨していたのでしょうか?

もしユーザーがウイルスサイトへのリンクを踏んでしまって、ブラウザが壊れたと訴えてきたら…

しかし、リンクを設置したのは、そのホームページの制作者であり、責任は制作者や運営者にあります。

これが企業ホームページなら大問題です。

リンクを設置するときは、本当に信頼できるサイトやページにリンクを設置しましょう。

そして、定期的にリンク先をチェックしたほうが良いでしょう。

ホームページの保守・メンテナンスの必要性

(初回投稿日 2016年10月17日)

ホームページの内部リンク構造のSEO【SEO内部対策】

古いホームページと内部リンクのSEO対策

「ホームページ内に設置している古いリンクや相互リンクに要注意」のカテゴリ Web制作・Web関連
タグ: , ,


ホームページ制作・カスタマイズ、Webマーケティング・SEOなどのお問い合わせ・ご依頼