ランディングページがどのページかによって変わる導線

ランディングページがどのページかによって変わる導線


「ランディングページ(LP)」とは、ホームページ(ウェブサイト)にやってくるユーザーが最初にアクセスするページです。一般にランディングページは、LPと略されます。

今回は「ランディングページがどのページかによって変わる導線」と題しまして、最初に閲覧される「ランディングページ」についてお伝えしていきます。LP(ランディングページ)とは、「最初に閲覧されるページ」を意味します(字義的には「着地ページ」という意味があります。なお、landing(ランディング)とは、着地や着陸を意味します)。

ランディングページには、広告用ランディングページ、SEMを意識したコンテンツページなどがあり、そしてトップページもランディングページとなりうることがよくあります。

  1. 広告用ランディングページ
  2. SEMランディングページ
  3. トップページ(ホームページ)

狭義のランディングページは、ホームページの様々なページの中でユーザーが最初に訪れるページを意味しますが、リスティング広告などでよく使用される広告用ランディングページ(直接的なコンバージョンを狙う縦長の広告っぽいページです)のことを「ランディングページ」と呼ぶ方もいます。なお、こうしたランディングページは「LP」と略されることがあります。

単に「ランディングページ(LP)」と表現される時は、直接的なWebマーケティングのコンバージョンを狙ったリスティング広告で利用される広告用ランディングページのことを指すことが多いでしょう。

以前、「トップページとコンテンツページ サイトの種類による重要度」でお伝えしたとおり、コーポレートサイトとメディアサイト、ECサイト(ネットショップ)では、トップページとコンテンツページの重要度が異なり、ECサイトなどでは、ユーザーがいきなりトップページにやってくることはほとんどありません。

また前々回、「ネットショップと実店舗の相違点 商品へのアプローチの違い」で、お伝えしたとおり、ECサイトの要は商品ページになります。しかしながら、コーポレートサイト(企業ホームページ)の場合は、トップページ経由での閲覧も多いでしょう。

広告用ランディングページとSEMランディングページ

広告用ランディングページとSEMランディングページ

ランディングページ(LP)の中には、広告用に制作された特別なランディングページがあります。

検索広告をクリックするとよく表示される、非常に縦に長い広告ページです。

広告用ランディングページに設置されたボタンのリンクは、お問い合わせページに飛ぶものや、商品詳細ページに移るケースが多いでしょう。問い合わせフォームがページ下部に組み込まれているタイプのものも数多くあります。

たった1ページの「ホームページ」を活かすなら

ウェブサイト・ホームページが2カラムレイアウトであっても、こうした広告用ランディングページは一般的に1カラムレイアウトです。

その理由は、1ページで完結し、他のページに移動すること無く問い合わせ等の行動を促すことを目的としているからです。

また、リスティング広告用ではなく、自然検索の通常クリックからのアクセスを狙ったSEM用のランディングページがあります。こちらは一般的なサイト内部のレイアウトで、高品質コンテンツによってロングテールSEOを狙ったページです。

  1. 広告用ランディングページ リスティング広告やアドネットワーク広告をクリックした時に表示されるページ
  2. SEMランディングページ SEOによって検索エンジンの自然検索経由で最初に表示されるページ

正確には、リスティング広告の利用はSEMにあたりますが、今回は、広告用とSEOによる自然検索経由でのランディングページとして定義します。

「広告」に特化したランディングページ(LP)

「広告」に特化したランディングページ

ウェブ広告用に制作されたランディングページ(LP)は、まず第一段階として、ある製品やサービスを具体的に紹介し、その製品・サービスに興味関心を持った場合に、購入やお問い合わせに進むといった導線が設定されています。ページ最下部等に問い合わせフォームが設置されていたりします。

単に「LP」と表現される時は、この広告用LP(ランディングページ)を指すことが一般的です。

商品やサービスの購入、申込みを促すことを目的としている他、求人などにも利用されています。

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お問い合わせの送信、メールマガジンの登録など直接的なアクション誘導を目的とするページ

直接的なアクション誘導を目的とするページ

このケースは、まさに「広告」に特化しており、直接的なWebマーケティングを意識したランディングページで、間接的なPR要素はそれほどありません。

このタイプのランディングページは、リスティング広告などで使用され、クリックしたユーザーの直接的なアクション誘導(お問い合わせの送信、メールマガジンの登録など)を行うことを目的としています。

広告をクリックしてやってくるユーザーはニーズが顕在化しているため、トップページを含めて全体的なホームページの作りがシンプルでアクセスユーザーに対しての訴求力が低い場合に、リスティング運用専用にランディングページを作成するという場合もあります。

店舗やブランドサイトなどであれば、ブランディングは維持しながら一般ユーザーと広告からやってきたユーザーへの見せ方を変えるという方法で利用することができます。

1ページ完結型

1ページ完結型

リスティング広告を利用し、ニーズが顕在化したユーザーに対してのダイレクトなWebマーケティングの方法であるため、1ページ完結型であることが特徴です。

このタイプのランディングページはページ内に問い合わせフォームやメールマガジン登録などのフォームが組み込まれることがほとんどであるため、他のページへの導線設計は必要ありません。

複数のランディングページを用意し、ABテストを行いながらリスティング広告の費用対効果を測定して改善していくといった施策が一般的です。

ユーザーの心を動かすコンテンツ設計

ランディングページを作るにあたって、一番に考えるべきは「誰に、何を伝えたいのか」です。ここが曖昧だと、いくらデザインを凝ってもユーザーの心には響きません。

多くの人がやってしまいがちなのが、企業や商品の「伝えたいこと」を一方的に並べてしまうことです。しかし、ユーザーは「自分の悩みや課題を解決できるか」という視点でページを見ています。

そこで重要なのが、ユーザーのニーズに寄り添ったコンテンツ構成です。例えば、以下のような流れを意識するとユーザーは自然と読み進めてくれます。

  1. 共感と問題提起: ターゲットとなるユーザーが抱える悩みや課題に共感し、「もしかして、こんなことで困っていませんか?」と問いかけます。
  2. 解決策の提示: その悩みを解決できるのが、自社のサービスや商品であることを伝えます。
  3. 具体的なメリット: サービスや商品を利用することで、どのような良い未来が待っているのか、具体的なメリットを提示します。
  4. 信頼性の提示: 利用者の声や導入実績、専門家からの推薦など、信頼できる情報を提示します。
  5. 行動の促し: 最終的に、ユーザーに「お問い合わせ」や「購入」などの行動を促します。

このような設計には、ターゲット層の深い理解が重要になります。本格的な事業設計やマーケティング経験が求められるため、プロの力を借りる方が結果的に高い費用対効果を期待できるかもしれません。

A/Bテストで成果を最大化する

ランディングページ運用は公開後もユーザーの反応を見ながら改善を重ねることが大切です。そのためにとても重要になってくるのがA/Bテストです。

A/Bテストとは、2つの異なるパターンのページを用意し、どちらがより高い成果(コンバージョン)を生むかを検証する手法です。例えば、キャッチコピーを変えただけのページと、元のページを比較するといったやり方です。

よくある問題点としては、「テストの項目が多すぎる」「テスト期間が短すぎる」といったことが挙げられます。一度にたくさんの要素を変えてしまうと、何が改善につながったのかがわからなくなってしまいます。また、データが十分に集まる前にテストを終了してしまうと正確な判断ができません。

より効果的なA/Bテストを実施するためには、

  • 「仮説を立てる」このキャッチコピーに変えれば、ユーザーはもっと興味を持ってくれるはずといった仮説を立ててからテストに臨みます。
  • 「一度に1つの要素を変える」複数の要素を同時に変えず、キャッチコピー、ボタンの色、画像など、一度に1つの要素だけを変えてテストします。
  • 「十分な期間とデータ量を確保する」成果が偶然ではないと判断できるまで、じっくりとテストを続けます。

これらのテストを繰り返すことで、ユーザーにとって本当に魅力的なランディングページへと育てていくことができます。これもまた、専門的な知識や経験が求められるため、プロに依頼することで、より効率的に、そして確実に成果をあげられる可能性があります。

コンバージョン特化型の導線 迷いを断つための設計

リスティング広告などからユーザーが流入するコンバージョン特化型のランディングページ(LP)は、ユーザーの関心が高い状態でアクセスしているため、設計の目標はただ一つ、「いかに早く、確実に、次の行動へ誘導するか」となります。このタイプのLPでは、他のページへの導線は最小限に抑え、ユーザーの迷いや疑問を断ち切る設計が重要になります。

追従型CTAで常に次の行動を促す

ユーザーはページを読み進める中で、感情が高まり「申し込もう」「資料を請求しよう」と行動を決意する瞬間があります。

しかし、その瞬間に申し込みボタンがどこにあるか探さなければならないような設計になっている場合、せっかくの高まった意欲が冷めてしまうかもしれません。

この問題を解決するのが、「追従型CTA(Call to Action)」です。これは、ユーザーがページをスクロールしても画面の上下などにボタンが常に表示され続ける仕組みです。特にスマートフォンでの閲覧時には、画面の下部に固定で表示されることが多く、ユーザーはいつでも迷うことなく次のステップへ進めます。心理的な障壁を取り除き、行動を促すための重要な仕掛けです。

ナビゲーションの「引き算」で離脱経路を塞ぐ

一般的なホームページでは、ヘッダーやフッターにサイト全体のメニュー(ナビゲーション)を配置し、訪問者に様々なページへの選択肢を提供しています。しかし、コンバージョン特化型のLPにおいては、この「選択肢」こそが成果達成の邪魔になることがあります。

サービスや商品の購入、問い合わせといった特定の行動を目的とするLPでは、他のページへのリンク(例えば「会社概要」「別のサービス」など)を極力排除し、ナビゲーションを簡略化、あるいは完全に非表示にします。これは、ユーザーが好奇心から他のページへ移動し、LPの目的である行動を忘れてしまう「離脱経路」を意図的に塞ぐための「引き算」の設計です。LPを訪れたユーザーには、他の場所に気を取られず、目の前の商品やサービスに集中してもらう環境を作ることが、成功につながります。

SEMランディングページ

SEMランディングページ

一方、SEMランディングページは、SEM(サーチエンジンマーケティング)として、ロングテールキーワードなどで、製品・サービスに直接関心があるユーザー層より少し興味関心が浅いものの幅広く接する機会を狙って、制作する場合が多いでしょう。

その場合は、SEMランディングページ自体は、直接的なWebマーケティングではなくPR要素を含んでいます。

もちろん検索経由からのホームページアクセスを狙ったものではありますが、広告用ランディングページのように直接的にマーケティングを行うといったものではなく、広告的要素があまりない場合がほとんどです。

記事・情報コンテンツページへのアクセス

記事・情報コンテンツページへのアクセス

直接的に商品やサービスを求めているユーザーへのセリングページの場合もありますし、コンテンツマーケティングの代表例として、情報を探しているユーザーへの情報コンテンツページとして検索エンジン経由でのアクセスを狙ったものというケースもあります。

実際の検索経由でのアクセスにおいては、商品購入用のページへのアクセスよりも圧倒的に記事・投稿などの情報コンテンツへのアクセスが多くなっています(もちろん業種やサイトタイプにもよります)。

こうしたページへの誘導を果たすためにSEOなどの技術を利用します。

コンテンツマーケティングなどで利用されるこうしたランディングページの持つ意味は、企業のPRとWebマーケティングのニーズ喚起です。

関連記事の提示などを行い、このページから他のコンテンツページへと導線を作ってより強い印象づけやニーズ喚起を行うことも有効ですし、単一のランディングページだけでコンテンツ下部に広告的なメッセージを込めて直接的なコンバージョンを狙うことも良いでしょう。

情報提供型(コンテンツページ)の導線 ユーザーの疑問に寄り添い、解決へ導く

検索エンジンからの流入を主な目的とする情報提供型のランディングページ(LP)は、ユーザーの抱える疑問や課題を解決することに焦点を当てています。

ここでは、ユーザーが記事を読み終えて満足するだけでなく、「この課題を解決するために、次に何をすべきか」へと自然に意識を向ける導線設計が重要になります。

記事末尾だけでなく途中に配置する次への導線

ユーザーは長文の記事を読むうちに、解決策の具体的なイメージを持ち始めたり、特定の情報についてもっと深く知りたいという欲求が高まったりします。この「知りたい」という意欲が最も高まっている瞬間を逃さず、次の行動へと誘導することが大切です。

そのため、導線は記事の末尾にまとめて置くだけでなく、内容が関連する見出しの直後や、特に重要な解決策を提示したセクションの途中など、文脈に沿った場所に配置します。

例えば、ある具体的な課題を説明した直後に「この課題に対する当社の具体的な解決策はこちらでご紹介しています」といった形でリンクを挿入します。これにより、ユーザーはスムーズに次の情報へアクセスできるため、コンテンツ内を自然な流れで回遊することになります。

リンクに添える一言でユーザーの背中を押す

単に「関連記事はこちら」とリンクを貼るだけでは、ユーザーは「時間があれば見よう」と後回しにしてしまうかもしれません。

情報提供型のLPから事業への導線を成功させるには、そのリンクをクリックすることによってユーザーが得られるメリットを具体的に示し、背中を押す「一言」が重要になります。

例えば、「当社の導入事例を見て、あなたと同じ悩みをどう解決したかを確認しましょう」「無料でダウンロードできるこちらの資料で、さらに深いノウハウを手に入れてください」といった、ユーザーの関心や次のステップに直結するメッセージを添えます。

この一言があることで、リンクは単なる誘導路ではなく、ユーザーの課題解決をさらに一歩進めるための具体的な提案へと変わります。

ホームページ(トップページ)がランディングページのケース

ホームページ(トップページ)がランディングページのケース

コーポレートサイト(企業ホームページ)では、ホームページ(トップページ)がランディングページ、というケースがよくあります。

社名でのWeb検索と言ったいわゆる「指名検索」でやってくるユーザーは、既にその企業に対しての関心が高いことが伺えますが、新規のWebマーケティングを意図する場合は、こうした指名検索でのユーザー以外との接点確保が必要です。

企業自体に認知度があり、社名で検索され、やってくるパターンもありますが、もう一つ、SEMとして、SEOに配慮し、例えば「税理士 滋賀」など「業種+地域名」などのミドルキーワードで検索結果トップ10にランクインしている場合にも、トップページがランディングページになるケースがあります。

Webデザイン面を工夫して、より強いインパクトを与える

Webデザイン面を工夫して、より強いインパクトを与える

ランディングページがホームページ(トップページ)で、かつきちんとアクセスが見込める場合は、ブランディングを優先してもいいでしょう。

この状態であれば、ホームページ(ウェブサイト)のデザイン面などを工夫して、より強いインパクトを与えるということも、有効になってきます。特に指名検索でやってくるユーザーに対しては、ブランド力向上のためのWebデザインや訴求力を高めるメッセージなどが有効になります。

このケースの場合は、企業のイメージをより伝えることができますが、それだけでは、せっかくのサイトアクセスにPRロスが多くなってしまいます。

全体のインデックス(索引)ページとしての役割

トップページには全体のインデックス(索引)ページとしての役割があります。

2ページ目以降への適切な動線の配置が必要になります。

主力ページヘの導線

主力ページヘの導線

ホームページのトップインデックスの中に、目立つキャッチやボタンでコンテンツページヘの誘導を施すなど、ランディングページの次にページ送りされる「誘導したいページ」ヘの導線が必要になるでしょう。

「1サイト2、3クリックで離脱する」という傾向があるため、よほどの関心を持たれない限り、3ページほどの閲覧でユーザーが離脱してしまうことを念頭に置けば、まずランディングページとして、あまり具体的なことが記載されていないトップページで1ページを見られているため、残りのチャンスは少なくなります。

トップページがランディングページの場合は、「次に閲覧されるページ」に重点を置いて、そのページまでの導線をしっかり作る必要があるでしょう。

あまりにページの分類が多く、内容が複雑になると、コンバージョンまでの導線づくりが難しくなります。ブログタイプのホームページでは、PV数が重視される傾向にありますが、企業サイトでは直接的なWebマーケティングにつながるセリングページへと誘導していくのが望ましいでしょう。

ただしそうしたセリングページへと誘導する前に、複数のコンテンツページでしっかりとニーズ喚起を行っておくことが重要です。

なんとなく「問い合わせてみるか」と想起しているユーザーよりも、「ここしかない」と思ってくれるユーザーからの問い合わせのほうが圧倒的にWebマーケティングが行いやすいことは明白です。

今回は、ホームページ(トップページ)がランディングページのケースをお送りしましたが、それ以外のパターンは、また次回以降にお伝えしていきます。

成果を上げるためのコンテンツ設計の深め方

ランディングページ(LP)の成果は、どれだけ美しいデザインであるかではなく、「誰に、何を伝えたいのか」というコンテンツの中身で決まります。

ユーザーの心を動かし、次の行動へと導くためには、この「何を伝えるか」を深く掘り下げることが重要です。

抽象的なターゲットから具体的なペルソナへ

コンテンツを作る際、多くの事業者は「30代の男性」「中小企業の経営者」といった、やや抽象的なターゲットを設定しがちです。

しかし、本当に心に響くLPを作るには、それをさらに具体化した「ペルソナ」を設定することが大切です。

「痛み」に共感することが行動のきっかけになる

例えば、「顧客管理が煩雑で、毎月の集計に時間がかかっている中小企業の営業部長、山田さん」のように、架空の具体的な人物像を作り上げます。

山田さんが抱えている痛み…

例えば、「集計作業で残業が増えている」「もっと本来の営業活動に時間を使いたいのに」といった悩みに、まずは徹底的に共感します。

そして、そのLPでは、田中さんの「痛み」を解決できるのは自社のサービスや商品であることを明確に伝えます。

ユーザーは「これは自分のために作られたページだ」と感じた瞬間に、初めて行動を起こす大きなきっかけになります。

ユーザーの不安を取り除く「信頼の証拠」

魅力的なメリットを伝えただけでは、ユーザーはまだ「本当に大丈夫だろうか」という不安を抱えています。

この不安を取り除き、信頼感を確立することが、コンバージョンへの重要な一押しとなります。

お客様の声は「変化の数値」で語る

単に「導入してよかったです」というお客様の声だけでは、説得力に欠けるかもしれません。

重要なのは、そのサービスを導入した結果、「何が、どれだけ変わったか」を具体的な数値で示すことです。例えば、「導入前は集計に月20時間かかっていたが、導入後はわずか2時間に短縮された」「売上が〇〇%アップした」といった明確な変化を提示します。

具体的な数値は、これから導入を検討するユーザーにとって最も大きな安心材料になるでしょう。

歴史や実績を具体的な「数字」で提示する

LPで紹介する事業やサービスが信頼できるものであることを裏付けるために、「証拠」を明確に示します。「創業〇〇年」「累計導入実績は〇〇社」「専門家〇〇名からの推薦」といった具体的な数字は、事業の安定性や確かな品質を印象づけます。

特に高額な商品や長期にわたる取引が必要な事業では、こうした具体的な実績がユーザーの不安を解消し、最終的な決断を後押しします。

ランディングページを育てるABテストの実行力

ランディングページ(LP)は、常にユーザーの反応を測定して改善を続けると効果を高めることができます。ホームページと同様に事業の成果を最大化する強力なツールへと育っていきます。

その改善の中心にあるのがABテストです。

「なんとなく」を変える仮説検証サイクル

ただ単にボタンの色やキャッチコピーをランダムに変えてテストするだけでは、偶然の成果に終わってしまう可能性があります。成果を出し続けるためには、論理に基づいた「仮説検証サイクル」を回すことが重要です。

テスト前に明確な「仮説」を立てる

ABテストを行う前に、「なぜ今のLPでは成果が出ていないのか」という原因を分析し、「〇〇の部分を変えれば、ユーザーの理解度が上がり、コンバージョン率が〇〇%改善するはずだ」という明確な仮説を立てます。

この仮説に基づいてテスト要素を選び、効果測定を行うことで、結果がどうであれ、次の改善に向けた貴重な学びを得ることができます。

結果から「なぜ」を深掘りする検証の重要性

テスト結果が出た後、単に「勝った」「負けた」で判断を終わらせてはいけません。結果が良かった場合も悪かった場合も、「なぜこの結果になったのか」を深く掘り下げて検証することが大切です。

例えば、キャッチコピーAがBに勝った場合、「Aのコピーはユーザーの最も強い悩みに寄りかかっていたからではないか」と推測することで、今後の全てのコンテンツ制作に活かせる本質的な学びを得られます。

成果を視覚化する効果測定ツール

ABテストの検証を深めるために、数値データだけでなく、ユーザーの行動を視覚的に把握できるツールの活用が非常に役立ちます。

ヒートマップツールでユーザーの視線の動きを掴む

Google Analyticsなどの数値データでは、どのLPからコンバージョンしたかは分かっても、ページ内でユーザーが「どこに注目し、どこで迷い、どこで離脱したか」という心理的な動きまでは把握できません。そこで役立つのがヒートマップツールです。

ページ内のクリックされた場所、スクロールが止まった場所などが色で示されるため、ユーザーがコンテンツのどこを重要だと感じ、どこで関心を失ったかを視覚的に理解できます。これにより、本当に修正すべき「構造上の問題点」を特定できるようになるでしょう。

LPは事業のWeb集客の成果を握る大切な場所

ランディングページ(LP)は、広告や検索エンジンを通じてユーザーと事業が最初に出会う場所であり、事業の成果を左右する重要な役割を担っています。

情報を詰め込むだけでなく、LPの種類に応じて導線を徹底的に最適化し、ユーザーの具体的な悩みや痛みに寄り添ったコンテンツを設計することが大切です。

そして、完成した後もABテストという検証のサイクルを回し続けることで、LPは時代やユーザーの変化に合わせた最高の営業担当者へと育っていくでしょう。

ランディングページの制作・改善は、常にユーザーとのコミュニケーションを深め、事業の可能性を広げるための重要な一歩となります。

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(初回投稿日 2016年2月25日)


著者・監修 : 株式会社ファンフェアファンファーレ

2012年創業の京都のWeb制作会社 ホームページ制作やSEO、Web集客・Webマーケティングをメインテーマにお届け。SEOやAI活用、Web以外の集客何でも来いです。中小零細企業を中心に「きちんとしたホームページ集客」を考えて、ホームページ制作や様々なWeb集客戦略を提案しています。 ホームページ制作に限ると、のべ制作数は160社(少ないって?それはそれだけ1社あたりのWeb集客施策や修正に集中してるからさ)

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