「Google Analyticsの直帰率を気にしなくていい理由」についてお伝えしていきます。今回は、いままであまり触れてこなかったアクセス解析について少しだけお伝えしようと思います。
アクセス解析としてGoogle Analyticsを導入されているケースも多いかと存じますが、そのアクセス解析データの中の「直帰率」に関してです。
直帰率とは、その名のごとくホームページにやってきたユーザーが、最初に訪れたページだけ見てすぐに去ってしまう率のことを指します。ユーザーが最初に訪れたページからホームページ内の内部リンクをたどって別ページを閲覧した場合は「直帰」にはあたらず、直帰率が下がるというイメージです。
つまり直帰率とは、ホームページにやってきた人が1ページ目だけを見て去ってしまう率です。
ページの直帰率をどうやって改善するか、といった話題や、ホームページを訪れたユーザーに直帰されないようにするための工夫などについてよく書かれていますが、こうした直帰率についての概要とWebマーケティングの本質的な意味での直帰率の影響を考えてみたいと思います。
旧来からホームページの効果測定のためにアクセス解析データを用いるという旨がよく話題となっていますが、その代名詞とも言えるGoogle Analyticsの「直帰率」を気にしなくていい理由について雑談程度にお伝えしていきます。
Google Analyticsの「直帰率」

Google Analyticsの画面に表示される「直帰率」とは、簡単に言うと、ページを見てそのページだけ見て去っていった人と、他のページも見ていった人の数の割合です。
Webマーケティングのアクセス解析データ分析では重視されることもよくありますが、サイトの種類によってこの直帰率の重要度は異なります。
また、直帰率改善には他のページヘの移動を促すといった工夫が提唱されることがありますが、通常ページ分割されるようなボリュームのページでも、ひとまとめにして1ページで完結しているようなタイプのページであれば、「直帰率」は高まりますので、一律に論じることはできません。
例えば、1ページに2000文字あるものを1000文字で2ページに分割し、「ページ1」と「ページ2」という形にして内部リンクで繋いでしまえば、直帰率を下げることができます。
しかしながら、本当に大事なテキストコンテンツ、つまり文章としての内容をユーザーが読んだのであれば、こうした工夫で直帰率が下がったとしても、自己満足の詭弁にしかなりません。
場合によっては、「直帰率を下げ、PV数を高めたい」という自己満足のために、ただユーザーにクリックの手間を増やしたというだけになりますからね。
ページごとの直帰率の表示

直帰率に関連する項目として離脱率というものがあります。
この離脱率は、基本的にページごとの直帰率で考えたほうがよいでしょう。
Google Analyticsの「行動」の「ランディングページ」を確認すると、ホームページの中で一番最初に訪問されたページを表す「ランディングページ」としてサイト内のいろいろなページが表示されていると思いますが、「直帰率」なので、もちろんこうした最初に訪問されたページが直帰率の計算における対象ページです。
こうしたページにアクセスされたものの、このページだけ見て去っていった人の数の割合が直帰率です。
ホームページ全体の直帰率の表示
またGoogle Analyticsでは、ページごとの直帰率をホームページ全体で集計した平均値を表示することもできます。サイト全体の直帰率はカスタマイズしていない限り、だいたい「ホーム」にも表示されています。
基本的に「直帰率」を気にしなくていい

ホームページの効果測定としてアクセス解析データを見る限り、どうしても直帰率を改善したいと考えるのが普通だと思いますが、弊社としてはこの直帰率改善にはそれほど関心がありません。
なぜなら、去ってくれてかまわないから。
本当に関心があって、Webマーケティングの対象となるようなユーザーならば必然的に他のページも見るでしょう。
そして、ホームページに再訪してくれることもあるでしょう。
去っていったユーザーを追いかける必要はありません。
そもそも、検索エンジン経由のアクセスであるならば、情報を調べようという動機があって、用が済んだのだから帰った、もしくは自分が求めていたページではなかった、ほとんどそれだけではないでしょうか?
特に意味のないアクセス

特にマーケティング利用していないようなブログコンテンツのページで考えてみましょう。
極論に言えば、そうしたページに集めたアクセスなど、ユーザーからしてみると「暇つぶしが終わったから去った」ということにしかすぎません。
特に意味のないアクセスなのであれば、直帰率が高まってもそれほど問題視する必要はないはずですが、「PV数」が目的なのであれば、直帰率は問題として捉えることができます。
しかしながら、ユーザーが大切だと言っても、企業のホームページや企業が行うコンテンツマーケティングにおいては、暇つぶしユーザーのために運営しているわけではありません。
「これはお客さまは神様だ」という言葉を拡大解釈することと似ています。
100発100中はあり得るか?

そうしたコンテンツによるアクセスではなく、しっかりとWebマーケティングを目的としたコンテンツが直帰されたとしても、それは「ご縁がなかったですね」くらいの感覚で十分ではないでしょうか?
営業職として新人の頃は、100人の見込み客のうち100人とも結果を出したいと考えるフシがあります。
しかしどのような世界でも、相手が生身の人間で、それも異なる人を対象とするのならば、100発100中ということはほとんどありえません。
興味関心のある重要性の違い

ここで今回の本題に入ります。
Google Analyticsの「直帰率」を気にしなくていい理由は、人によって興味関心の重要度が異なり、専門性のレベルに応じて見えているものが違うからです。
これはある分野の知識レベルの高い人ほど内容の理解が深く、意味が見えるという側面もありますが、逆に専門性が高いと専門分野以外のことが見えにくくなるという面も含んでいます。
どうやって直帰率を改善するのか?

例えば、現在このページは「Google Analyticsの直帰率」について触れていますが、ホームページのアクセス数、PV数にしか関心がない人であれば、「どうやって直帰率を改善するのか?」ということに関心があるでしょう。
だからこそこのページは直帰の対象になると思います。
- なぜなら、去ってくれてかまわないから。
- 去っていったユーザーを追いかける必要はありません。
- 暇つぶしユーザーのために運営しているわけではありません。
- 「これはお客さまは神様だ」という言葉を拡大解釈することと似ています。
もしかしたら、先ほどのこれらの部分に反応して、既に去っている人もいるかもしれません(もちろんそれでも構いません。直帰率は気にしていませんから)。
もし直帰率を改善したい場合は、コンテンツの改良と、その他関連ページの紹介などをコンテンツフッターに加えると良いでしょう。
あまりSEOやPV数に関心がない人

逆にあまりSEOやPV数に関心がない人であれば、冷静にコンテンツを読まれるかもしれません。同時に関連記事を読まれる可能性もあるでしょう。
例えば、現在このページは「Google Analyticsの直帰率」について触れていますが、「どうやって直帰率を改善するのか?」ということに縛られず、「直帰率を気にしなくていいのか」くらいの感覚どころか、「なるべくめんどくさいことは避けたいから、ここで『直帰率は気にしない』の確信を強めておこう」くらいの感覚の人もいるかもしれません。
企業として「Webマーケティングによる収益」という一段抽象度の高いところから考えると、直帰率の改善はそれほど重要な事ではないと楽観視することができます。
テクニカルなSEOや被リンクが好きな人はそれしか見えない場合が多い

ある程度専門性の知識レベルが高いと、逆に専門範囲外のことが見えないことがよくあります。
SEOにしか関心がない人は、SEOのことしか考えられないので、SEOの本質的なコンテンツがあったとしても、テクニカルなSEOの情報ではないと思えば直帰するでしょう。
過去に被リンクによる検索順位向上で効果を実感した人は、どうやってペンギンアップデートを回避しながらリンクビルディングをするかということにばかり関心があります。
こうしたイメージが強く、その人の中で重要度が高すぎる対象があるとそれ以外の情報は目に入っても見えていないという現象がよく起こります。
この場合は、「目的と違う」ということになり、ページを直帰する確率が高いと考えられます
去る人は去るため、Google Analyticsの直帰率は気にしなくてもいいのではないでしょうか。
PV数=収益に直結の人がもたらす情報

直帰率改善に特に興味があるのは、広告収入などを目的として「PV数=収益」に直結の人たちでしょう。
こうした方々の方法論や考える重要度の高い事柄と、企業のWebマーケティングとは大きな乖離があります。
企業の場合は、コンバージョンがPV数に比例した広告収入ではなく企業への問い合わせなどになるため、こうしたPV数や直帰率の改善などよりも、実際のコンバージョン数をいかに向上させるかが肝心になります。
公式ソーシャルアカウントからの流入

また直帰率の概念をもう一度よく考えてみると、あるページに訪問があったものの、そのページだけ見て帰っていった数がベースになっています。
そこで検討したいのが公式ソーシャルアカウントからの流入です。
オウンドメディア運営をしていて、新しいコンテンツを配信したら、公式ソーシャルアカウントでお知らせするというソーシャルの二次利用を行っていた場合、常連になっているユーザーは、最新ページだけ見て帰るということも想定できます。
この場合も、直帰には変わりありません。このケースを考えてみた場合、特に何も問題はないはずです。
こうしたソーシャルからの流入において、直帰率を改善する必要はそれほどあるとは思えません。
直帰率はもう「過去の遺物」GA4時代の新しい通信簿の読み方
「直帰率が高くて心配だ」という悩みは、実は少し古い時代の悩みになりつつあります。 現在主流のGoogleアナリティクス4(GA4)では、直帰率よりも「ユーザーがどれだけサイトに興味を持ったか」を測る新しい指標が重視されています。
数字の大小に一喜一憂する前に、Googleがルールの何を変えたのか、そして今はどこを見るべきなのか、プロの視点から解説します。
GA4では「直帰率」の定義が180度変わりました
以前のGoogleアナリティクス(UA)では、「1ページだけ見て帰った人」は全員「直帰」としてカウントされていました。たとえそのページを10分間熟読して満足して帰ったとしても、直帰扱いで「ダメなアクセス」と見なされていたのです。
しかし、最新のGA4では、以下の条件のいずれかを満たせば「エンゲージメント(意味のあるセッション)」として評価され、直帰にはなりません。
サイトに10秒以上滞在した
2ページ以上閲覧した
コンバージョン(問い合わせなど)が発生した
つまり、1ページしか見なくても、しっかり10秒以上読んでくれたなら、それは「良いアクセス」としてカウントされるようになったのです。 今の時代、見るべきは直帰率ではなく、「エンゲージメント率」です。ここが高ければ、ページ移動がなくても何の問題もありません。
「満足して帰った」のか「失望して帰った」のかを見極めてください
直帰には2種類あります。「ポジティブな直帰」と「ネガティブな直帰」です。
ポジティブな直帰(満足): 「営業時間」や「料金」を知りたくて検索し、ページを見て答えが分かり、すぐに閉じた。 → これはユーザーの目的が達成されたので成功です。
ネガティブな直帰(失望): ページを開いた瞬間、「求めていた情報がない」「デザインが怪しい」と感じて、1秒で閉じた。 → これは改善が必要です。
この2つを見分けるために、「スクロール率」や「滞在時間」を見てください。 直帰率が高くても、ページの最後までスクロールされていたり、平均滞在時間が長かったりすれば、それはコンテンツが優秀である証拠です。
「クリック」や「動画再生」は、ページ移動よりも雄弁です
「他のページを見てくれない」と嘆く前に、その1ページの中でユーザーがどんな行動(イベント)をしているかに注目してください。
電話発信ボタンをタップした
埋め込まれたYouTube動画を再生した
PDF資料をダウンロードした
テキストをコピーした
これらはすべて、ページ移動を伴わないアクションですが、ビジネスにとっては非常に価値のある行動です。 GA4ではこれらのイベントを細かく計測できます。ページビュー(PV)という「量」ではなく、こうした具体的な行動という「質」で評価するのが、現代のWebマーケティングです。
本当に直すべきは「読み込み速度」かもしれません
もし「滞在時間が極端に短く(0秒〜5秒)、かつ直帰率が高い」場合は、コンテンツの中身以前の問題を疑ってください。 最も多い原因は「ページの表示速度が遅い」ことです。
Googleの調査によると、モバイルサイトの読み込みに3秒以上かかると、53%のユーザーが離脱すると言われています。 中身を読む前に帰られているなら、文章を直しても意味がありません。画像の圧縮やサーバーの見直しなど、表示スピードの改善が最優先事項になります。
直帰率を改善するにあたって

とはいうものの、一応直帰されるよりも、他のページも閲覧された方が良いのは当然です。
ただし、こうした直帰率改善のために、目くじらを立てて時間と労力を費やすくらいなら、もっとコンバージョン率を上げる工夫であったり、ホームページの露出度自体を向上させる工夫を考えたほうが良いのではないでしょうか。
もしコンバージョンもなく直帰率も高いなら、PV数向上のための直帰率改善ではなく、最初に訪問されるページであるそれぞれのランディングページのコンテンツ内容自体を検討しなおす方が建設的です。
関連記事の掲示などの細かなテクニックよりも、検索キーワードの奥にあるユーザーのニーズとマッチしているコンテンツへと改良することや、コンテンツ自体の品質を向上させることで信頼を得るほうが先決であると考えることができます。
Google Analyticsの「直帰率」が気になりだしたら、そんなことを検討してみてはいかがでしょうか。
Web集客におけるデータドリブンマーケティングの必要性とその限界
(初回投稿日 2017年3月21日)







