「ウェブPRとしてのオウンドメディア・自社サイトのメディア化」でオウンドメディアマーケティングについて触れましたが、オウンドメディアにはWordPressなどのCMSなどを導入した自社サイト内でのメディアと、ソーシャルメディア(SNS)でのオウンドメディアなどに大きく分類することができます。
- WordPressなどのCMSで構築した自社サイトオウンドメディア
- ソーシャルネットワークを活用したオウンドメディア(ソーシャルメディア)
今回は、オウンドメディアとソーシャルメディア(SNS)の相違点、検索エンジンとソーシャルでのアクセス、ウェブ上でのターゲットの違いについて、お伝えしていきます。
「WordPressなどのCMSで構築した自社ホームページ内のオウンドメディアと、FacebookやX(Twitter)などのソーシャルネットワーク、どちらのほうが販促効果があるのだろう?」
「ホームページ内のオウンドメディアとソーシャルメディアでは、Webマーケティングのターゲットにはどのような違いがあるのだろう?」
そんな疑問をお持ちの方も多いかと存じます。
SEOを施した自社ホームページ内のオウンドメディアコンテンツページとソーシャルメディア(SNS)での投稿、それぞれのWebマーケティング・ウェブ販促としての役割とターゲットの違い、そして効果の違いについて触れていきます。
検索意図とソーシャルディスカバリーの違い

Webマーケティングにおいて、ユーザーがどのように情報にたどり着くかという「道筋」を理解することは非常に重要です。
検索エンジンを利用するユーザーと、ソーシャルメディア(SNS)を閲覧しているユーザーでは、その心理状態に大きな違いがあります。
検索エンジンは「解決」を求めている
GoogleやYahoo!などの検索エンジンを利用する際、ユーザーは明確な目的を持っています。「京都 ホームページ制作」や「SEO 費用 相場」といったキーワードを打ち込むとき、ユーザーは自分の悩みや課題を解決するための具体的な答えを探している状態です。
これは「能動的な検索」と呼ばれ、すでにニーズが顕在化しています。そのため、検索結果に表示されるホームページのコンテンツには、その問いに対する正確で信頼できる回答が求められます。ここで重要になるのが、専門性と網羅性を兼ね備えた質の高い記事コンテンツです。
ソーシャルメディアは「発見」を楽しんでいる
一方で、InstagramやX(旧Twitter)、TikTokなどのソーシャルメディアを眺めているユーザーは、必ずしも何かを解決しようとしているわけではありません。
多くの場合はリラックスしていたり、暇つぶしをしていたりする「受動的な」状態です。ここでユーザーが出会うのは、検索して探した情報ではなく、タイムラインに流れてきた「偶然の発見」です。
これを私たちは「ソーシャルディスカバリー」と捉えています。ユーザーはまだ自分自身のニーズに気づいていないかもしれません。しかし、魅力的な画像や共感できる投稿を目にすることで、「こんな商品があったのか」「このサービス面白そうだな」という新しい興味が芽生えます。
ソーシャルメディアの役割は、この「潜在的なニーズ」を掘り起こすことにあります。
SEOとSNSの相乗効果で集客を最大化する
検索エンジン(SEO)とソーシャルメディア(SNS)は、対立するものではなく、互いに補完し合う関係にあります。この二つをうまく連携させることで、ホームページへの集客効果をさらに高めることが可能です。
指名検索を増やすためのSNS活用

ソーシャルメディアで認知を広げることは、SEOにも間接的に良い影響を与えます。
SNSで魅力的な発信を続け、ユーザーに「この会社、面白そうだな」「役に立つ情報を発信しているな」と認識してもらうことができれば、そのユーザーは次に何か困ったことがあったとき、検索エンジンであなたの「会社名」や「サイト名」を直接検索してくれるようになります。
これを「指名検索」と呼びます。指名検索が増えることは、検索エンジンに対して「このサイトはユーザーから信頼されているブランドである」という強力なシグナルを送ることになり、結果としてサイト全体のSEO評価の向上につながります。
コンテンツの信頼性を高めるE-E-A-T
昨今のSEOでは、E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)という指標が非常に重視されています。
誰が発信している情報なのか、という点が検索順位に大きく影響します。ソーシャルメディア上で多くのフォロワーと交流し、ポジティブな言及(サイテーション)やシェアが増えることは、Web上でのあなたの事業の「権威性」や「信頼性」を裏付ける証拠となります。
ホームページ内のオウンドメディア記事をSNSでシェアし、そこで議論や感想が生まれることによって、コンテンツの価値が第三者によって証明されていきます。これが、検索エンジンからの評価を底上げする要因の一つとなり得ます。
Web集客の全体像を設計する
SEOとソーシャルメディア、それぞれの特性を理解した上で、ホームページを中心としたWeb集客の全体像を設計していく必要があります。
受け皿としてのホームページの重要性

ソーシャルメディアは情報の流れが速く、過去の投稿はすぐに埋もれてしまいます。一方で、ホームページのコンテンツは資産として蓄積され、検索エンジンを通じて長期間にわたり集客を続けてくれます。
SNSで興味を持ったユーザーが、より詳しい情報を求めてプロフィール欄のリンクからホームページに訪れたとき、そこに充実したコンテンツが用意されているかどうかが、お問い合わせや成約につながるかの分かれ目です。
ソーシャルメディアは「入り口」であり「きっかけ」、ホームページは情報を深く伝え信頼を勝ち取る「受け皿」であるといえます。
ユーザーの行動に合わせたコンテンツ作り
Webマーケティングを成功させるには、ユーザーの心理状態に合わせたコンテンツの使い分けも大切です。
検索エンジン経由のユーザーに向けては、論理的で分かりやすい解説記事や、具体的な解決策を提示する事例紹介などのコンテンツを用意します。
ソーシャルメディア経由のユーザーに向けては、視覚的にインパクトのある画像や動画、共感を呼ぶストーリー、あるいは手軽に読める要約された情報を発信し、まずは興味を持ってもらうことに注力します。
異なる入り口から訪れるユーザーの温度感を見極め、それぞれのターゲットに響くメッセージを届けることで、Web上での販促効果は最大化されていきます。
検索エンジン経由とソーシャル(SNS)経由のアクセス

自社サイト(ホームページ)のメディアへのアクセス、中でもメディアコンテンツのトップ(トップページやカテゴリーページなどリスト化されたページ)ではなく、個別記事(コンテンツページ)へのアクセスには、検索エンジン経由でのアクセスと、ソーシャルメディア(SNS)でのシェアなどでのアクセスを期待することができます。
ウェブサイト・ホームページ内に設置したオウンドメディアは、それ自身が検索エンジンからのアクセスをもたらし、また、そのコンテンツページを自社のSNSアカウントでソーシャルシェアすることによって、プラスアルファでソーシャルからの流入を図ることができます。
もちろんSNSにおいては、第三者によるシェアというケースもあり、通常企業ホームページのトップページがシェアされることは少ないですが、ユーザーにとって有用なコンテンツページであれば、自然発生的にシェアされていく可能性も秘めています。
当然ながら、検索エンジン経由でのアクセスの場合は新規ユーザー、ソーシャル経由のアクセスの場合は、主に既存顧客やその友人知人というケースが考えられます。
検索エンジン経由とソーシャル経由のアクセス、いずれにしても、新規ユーザーの場合は、新規プロモーションとしての販促効果、既存ユーザーや関係者の場合は、ウェブPR的要素が強くなります。
検索エンジン経由ならSEO

検索エンジン経由での個別記事へのアクセスは、ウェブページのSEO(検索エンジン最適化)が必須になります。基本的なSEO対策はもちろん、各コンテンツページ内部のSEOにも注力する必要があります。
配信したコンテンツページが検索結果にも現れない状態だと、ユーザーとページとの出会いの可能性が低い状態のままになり、個別記事への直接アクセスへの期待値は低いままになります。
サイト全体のSEOも大切ですが、それぞれのページにSEOを施すことによって、各ページがそれぞれ集客、サイトのアクセスアップに貢献するコンテンツページになることができます。
オウンドメディアコンテンツSEO

自社サイト内で展開されているオウンドメディアコンテンツにSEOを施した場合、検索エンジンからのアクセスを期待することができます。
労力をかけたコンテンツが空振りにならないように、少しの手間でSEO施策をすることによって、コンテンツの価値が格段に向上します。
しかしながら、SEOを施しても、自社ホームページ内のオウンドメディアコンテンツが低品質コンテンツばかりになると、それぞれのコンテンツページがアクセスアップに貢献しないだけでなく、サイトテーマの分散やサイト全体の評価を下げてしまうことがありますので注意が必要です。
単純に各コンテンツページにSEOを施すだけでなく、低品質コンテンツ対策などもサイト全体のSEOとして必要になります。
そしてオウンドメディアによるコンテンツの積み上げによって、ホームページ全体のSEO効果が向上していきます。
ユーザーのニーズに近いコンテンツ

サーチエンジン経由で訪問するユーザーは、検索キーワードによって、疑問点の解決を期待していたり、複合キーワードによってダイレクトに求めている製品との出会いを期待している可能性が高いと考えることができます。
検索ユーザにとっては、求めている情報、対象に直接出会いたいからこそ検索している可能性が高く、SEOによって検索エンジンに高評価を受けたオウンドメディアコンテンツとの出会いは、直接購入や申し込み、注文、お問い合わせにつながりやすい傾向にあります。
コンテンツマーケティングとして、検索エンジンからのアクセスを狙う場合は、自社の業種に関連し、検索ユーザーのニーズに応える高品質コンテンツの配信が有効的です。
直接的なマーケティングにはならない可能性もありますが…

ニッチな複合キーワードでのロングテールSEOは、ユーザーのニーズにぴったり合っているかどうかはわかりません。
もちろんロングテールSEOによって、少し異なったコンテンツが表示された場合は、ダイレクトなマーケティングにはつながりませんが、求めていた情報に近い情報が掲載されていた場合には、購買の喚起、新たなニーズの喚起に繋がる場合があります。
ソーシャルメディアでの販促

一方、FacebookやX(Twitter)といったソーシャルメディアでの投稿を見る、自社アカウントをフォローしているユーザーは、顧客であったり、見込み客といった客層になります。
SEOによって新たに出会った場合とは異なり、直接、ニーズの解決策を探して、ページ・投稿と出会ったというわけではない場合がほとんどですが、ソーシャルメディアコンテンツは、PRとしては非常に直接的な販促効果があります。
ニーズ喚起や接触回数の増加

ソーシャルメディアでの販促効果は、どちらかというと、単一の投稿で直接の購買などが決定するというよりも、ニーズの喚起や接触回数の増加に貢献します。
Webマーケティングにおいて、期限や価格重視の場合で、一度の接触で購買が確定する場合もありますが、複数回の接触でコンバージョンに至ることがよくあります。これは実際のマーケティングでも同様のことが言えるでしょう。
こうしたコンバージョンに向けての複数回のユーザーへのアプローチには、ソーシャルメディアコンテンツは適しています。
共有によるプロモーション効果

また、ソーシャルメディアは、「共有」によって、普段接触機会のない、間接的なユーザーに名前やサービスが伝わる可能性が高いという点が強みです。
SEOを施したウェブページよりも確実性が高いと言えるでしょう。
さらにソーシャルシェアは、ソーシャルユーザーという第三者からの紹介にあたるため、検索エンジンの自然検索経由でのアクセス時よりもページの信頼性が高まります。
SEOとソーシャルメディア

SEOとソーシャルメディア、どちらにも利点があり、それぞれ強みがあります。どちらか一方に比重を置くということをしなくても、これらは複合的に相乗効果をもたらすことのできる方法です。
ホームページ制作における、オウンドメディアコンテンツのSEO、ソーシャルメディアでの投稿、これらに少しだけ手間を加えて、お互いの利点を活かすことが、より高いウェブ販促効果をもたらすことになるでしょう。
メディア運営
ソーシャルメディアの運用は、無料、もしくはローコストで開始することができます。
CMSなどを導入してオウンドメディアを運用する際にも、ソーシャルメディアやレンタルブログなどを活用して、いわゆる「投稿慣れ」をしていた方が、後々のメディア運営がスムースになるでしょう。
企業ホームページ内で自社メディアを運営する前に、個人サイト(個人ブログ)などの運営で練習するといったことも、オウンドメディア運営にはよい訓練になるかもしれません。
トータルの販促効果・相乗効果

ただ、やはりソーシャルメディア単体で運用するよりも、ホームページ内のコンテンツ・オウンドメディアコンテンツのSEOと複合的に組み合わせたほうが、トータルの販促効果は高いものになります。
この場合、異なるコンテンツの制作をしなくても、自社ホームページ(ウェブサイト)を軸にして、さまざまなウェブサービスとの連動をすることで、すぐに相乗効果を得ることができます。
それぞれのターゲットの特性と「まとめ」

まとめになりますが、SEOによって、ニーズを持ったユーザとの出会いを、そしてソーシャルメディアで見込み客となっているユーザへのニーズ喚起を行うことができます。
- オウンドメディアコンテンツとSEO 関心のある新規ユーザーへのアプローチ
- ソーシャルメディアコンテンツ 見込み客へのニーズ喚起、シェアによるプロモーション
「オウンドメディア・SEO」と「ソーシャルメディア」どちらか一方だけでなく、お互いをうまく活用することによって、より高い販促効果を得ることができます。
自社サイトのオウンドメディアを軸にしてソーシャルで展開することは、さほどの手間にはなりません。
ぜひウェブ上の様々なサービスを活用してください!
(初回投稿日 2016年1月29日)






