レンタルホームページ・ブログのSEOのパワーロス

レンタルホームページ・ブログのSEOのパワーロス


今回は、SEOに関するテーマとして、無料ホームページや無料ブログなど、レンタルホームページ・ブログのSEO対策、SEOのパワーロスについてお伝えしていきます。これら無料のサービスで「ホームページやブログを公開すること」は可能です。しかしホームページやブログはアクセスが無いと意味をなしません。

そこで、レンタルホームページやブログは、「SEO(検索エンジン最適化)やアクセス獲得の面で不利なのか?」というところに触れていきます。

9月に入り、夏の疲れがどっと出てきたような気がします。京都の盆地特有の湿気からは少しずつ解放されつつありますが、夜の涼しさから夜になるとすぐに寝てしまいます。

さて、以前、「シンプル、無料・低価格のホームページ」の落とし穴で、無料配布のホームページテンプレートや、無料・低価格のホームページの注意点をお伝えしましたが、今回はSEOやアクセス面について触れていきます。

ホームページはデザイン面だけでなく、ページコンテンツや、メタ情報などの様々な情報によって成り立っており、無料のホームページやブログにおいてはいずれサイト機能やSEOに行き詰まりを感じることがあります

「レンタルホームページでもSEOは可能なのか?」

「ブログのコンテンツSEOはどれくらい有効なのだろう?」

無料ホームページや無料ブログのレンタルで、SEOはどれくらい可能なのか、コンテンツSEOは有効なのかについては、利用者の関心事です。

しかしながらそうしたホームページやブログのSEOを手がける場合、機能の制限、設定の制限ですぐに限界がやってきます。

また、それを解決するためにカスタマイズする際には、仕様に応じて対応すべきカスタマイズ範囲も大幅に異なるため一筋縄ではいきません。

いっそホームページを一気にリニューアルしたり、ブログもろとも根本からホームページを移管する場合にもホームページのページの分量の応じて、相応の労力やコストが生じます。

この構造は、レンタルブログから通常のホームページ(ウェブサイト)へと移行するときも同様です(WordPressなら比較的簡単ですが)。

今回は、レンタルホームページ・ブログのSEOのパワーロスと題しまして、レンタルホームページ・ブログのSEOの設定の制限による限界とホームページ長期運営の際のWebマーケティング効果の差についてお伝えいたします。

設定の制限によるSEOの限界

設定の制限によるSEOの限界

無料・低価格のレンタルホームページやレンタルブログを運営されている場合であっても、しっかりとしたコンテンツが充実していれば、そのコンテンツ群のクオリティに応じてホームページ・ブログのWebマーケティング効果を期待する事ができます。

しかしながら、低品質なCMSやレンタルブログなどでは、ページ構造の詳細部分にまでは手を加えられないことが多いのも事実です。

ホームページ設定画面、ブログ設定画面に「SEO設定」という項目があっても、設定情報のどの部分が、検索エンジンに対してどのように機能するのかははっきり示されていないこともあります。ページの転送であるリダイレクト設定もできず、特に外部サイトに移転したときの301リダイレクト設定などはほぼ確実に設定することができません(これは後々厄介になります)。

WordPressのようなカスタマイズの自由度の高いCMSや古くからある自由に内容を記述することのできる静的HTMLでのホームページ制作と異なり、レンタルホームページやレンタルブログの管理画面の項目を埋めるような形でSEOの設定項目が設けられています。

無料ホームページや無料ブログのSEO設定項目

レンタルホームページ・ブログSEO設定項目

無料ホームページや無料ブログのSEO設定項目は限定的であり、主にいくつかのメタ設定を設定できる程度となっています。たいていは、メタタイトル、メタディスクリプション、メタキーワードといった項目のみとなります。

また、ドラッグドロップでホームページを生成できるような安価なレンタルCMSを設定させていただいたことがありますが、「SEO設定項目」として入力可能だったのは、やはり検索結果スニペットの概要文を示す「ディスクリプション」と「メタキーワード」のみでした。

それら「SEO」の設定は、無いよりはマシかもしれません。しかし、SEOとして設定する項目は、ページ単独とホームページ全体に関して考えるとその数十倍の範囲に及びます。

SEO(検索エンジン最適化)

本来、SEO(検索エンジン最適化)の対象は多岐にわたります。SEOの項目ごとの重要度は異なりますが、大まかに200以上の項目があります。

無料ホームページやレンタルブログの管理画面設定項目で用意されているSEO設定項目では、もちろんそのすべてを網羅することはできません。

この無料ホームページやレンタルブログの根本構造・SEOの設定に関する構造が、せっかくの更新作業・ホームページ運営に大きなロスをもたらします。

「SEOの設定項目が制限されていて、せっかく作ったものが『情報不足』とみなされる」

それはせっかく費やした労力の一部が無駄になるということです。

SEOの設定項目の制限は同時にある地点以上には高められないSEO対策の限界でもあります。

SEOはheadのmeta設定だけではない

SEOはheadのmeta設定だけではない

ホームページ制作会社や無料ホームページサービス、無料ブログサービス提供者の中にも、SEO(検索エンジン最適化)とは「headのmeta設定である」と本気で考えいる人もたくさんいます。

しかしSEOはそうしたheadのmeta設定だけではありません。

さらに言うと、headのmeta設定の中のタイトルとディスクリプションとメタキーワードの設定のみがSEOだと考えている人も結構いるようです。

全体のSEOや見出し、構造化データマークアップなどのSEO

全体のSEOや見出し、構造化データマークアップなどのSEO

確かにそれらはSEOの基本設定ですが、ページ単独のSEOの他にホームページ全体のSEOなどもありますし、構造化データマークアップなどのSEOもあります。

ページ本文中の見出しなどの論理構造に関するSEOやアンカーテキストの最適化などもSEOです。

「見出し(<h2>や<h3>など)」ではなくspanでフォントサイズを指定

まれにレンタルホームページやレンタルブログで、見出しの設定自体もHTMLとしての「見出し(<h2>や<h3>など)」ではなくspan(インライン要素)でフォントサイズを指定するだけのものなどがあります。

すなわち、論理構造としての「見出し」の設定はできず、ただ文字のサイズを大きくするだけという構造になってます。「この部分は文書中の見出し部分です=重要なキーワードが含まれています」ということが伝わらず、ただ文字の大きさが大きいだけといった状態になります。

正確に「見出し」であることを伝えることができない

こうした場合、検索エンジンに対して正確に「見出し」であることを伝えることができません。これは、該当の見出し部分に重要なキーワードが含まれていることを示しにくいということになります。

検索エンジンとしては、「フォントサイズが大きい部分は重要な部分である」と、ある程度推測は立てると思いますが、しっかりと示したほうが良いのは言うまでもありません。

もちろんこうした論理構造はエディタのテキストモード・HTMLモードで記述していくことはできます。

テキストモードでマークアップ自体はできるのですが、結構な手間ではないでしょうか?

少しSEOに詳しい人ならそうした面も工夫することができます。しかし、レンタルホームページやレンタルブログを使用するユーザー層なのであれば、そうした面はビジュアルモードで済ましてしまいがちです。

こうした細かなSEOの設定の不備が積み重なることで、長期運営の際はパワーロスがひどくなっていきます。

無料ホームページでのSEO 有料プランへの移行が必要に…

無料ホームページでのSEO

無料ホームページで有名なのがwixやJimdoといった無料ホームページサービスですが、こうしたホームページ作成サービスは、基本的に制作費用、利用費用が無料であるため手を出しやすいものの、SEOに関する細かな設定をするとなると、有料プランへの移行が必要になるケースがほとんどです。

さらに有料プランに切り替えてSEOを実施しようと思っても、ディスクリプション設定など基本的なSEOメタ設定などができるようになるだけで、本格的なインデックス制御やURLの正規化などはできないことがほとんどです。

無料ホームページのコンテンツSEO

無料ホームページのコンテンツSEO

無料ホームページでもコンテンツSEOによってある程度の検索順位向上は見込めますが、こうしたSEO設定の制限によって、SEOの強い競合を出し抜くことは難しくなります。

「コンテンツSEOを狙って、コンテンツを積み上げる」

という方向性は良いのですが、ひとつひとつのコンテンツの力がSEO設定項目によって制限されていて、同時にページの関連性によるSEOも示しにくいというデメリットがあるため、コンテンツSEOによる対策にロスが生じているのが本当のところです。

コンテンツSEOの効果が半減する仕様

今まで何度も無料ホームページからWordPressへと移行させていただく時に、無料ホームページ作成サービスの管理画面を確認しましたが、ページ間のリンク構造設定などの関係から、せっかくのコンテンツパワーがパワーロスし、コンテンツSEOの効果が半減する仕様であることがほとんどです。

ホームページ全体のSEOにも制限があり、また、独立したコンテンツページのSEOにも限界があるというのが実情で、競合性の高い業種などでは、こうしたSEOの限界が原因で、いくら運営を頑張っても報われないという結末を迎えてしまうのが目に見えます。

レンタルブログでのSEO

レンタルブログでのSEO

レンタルブログでのSEOは、無料ホームページに比べてある程度無料で用意されていることがありますが、リダイレクト(URL転送)やインデックス制御などの細かなSEO設定は、「レンタル」という性質上通常運営では設定が不可能になっています。

SEOに関するメタ設定などがある程度できることや関連記事システムなどが実装されていることから、若干はSEOに強いと考えることもできますが、サブドメイン運営の場合は、ドメインあたりの検索結果表示件数の制限もありますし、それほどSEOに有利とは考えられません。

有料プランで独自ドメインにしたところで、元のブログの仕様に制限があるため、そのSEO効果は気休め程度にしかなりません。

レンタルブログのコンテンツSEO

レンタルブログのコンテンツSEO

レンタルブログの場合もコンテンツSEOによってある程度の検索順位上位表示が可能ですが、WordPressなどのブログCMSのカスタマイズ性・SEO設定には勝てません。なので、同じように運営するならば、レンタルブログよりも、独自ドメインでブログCMSを活用しながらの方が長期的に見たときには有利になります。

もちろんレンタルブログでも、WordPressのようにコンテンツ配信をしていくことができますが、レンタルホームページと同じように、SEOの設定が制限されているため、一つずつのページのコンテンツパワーがロスする形になります。

せっかくコンテンツSEOの効果を狙うのであれば、一つずつのページのSEO効果を高められる仕様のものを利用するに越したことはありません。

総合的に見た無料ホームページやブログのコンテンツSEO

総合的に見た無料ホームページやブログのコンテンツSEO

もちろん無料ホームページやブログでも、基本的なSEOの設定には制限があるものの、コンテンツSEOを実施していくことは可能です。

しかしながら、どうせ同じだけコンテンツ配信を行っていくのならば、ホームページやブログの基本テンプレートがSEOとしての機能に優れているに越したことはありません。

コンテンツを作り上げていくことで、トップページを含めたトータルの検索順位向上は可能ですが、基礎SEOにパワーロスがあると、その分だけ効果が薄れていきます。

レンタルものの無料ホームページ・無料ブログは実験的なサイトとして捉え、ホームページやブログの長期運営を考えた場合は、本格的なSEOを含めてしっかりとしたホームページを利用すべきでしょう。

ホームページの長期運営を考えた場合

ホームページの長期運営を考えた場合

ホームページの長期運営を考えた場合、短期的にはこのSEOの「ロス」の影響はそれほどありませんが、コンテンツの定期的な配信がなされ、コンテンツが積み上がってきた時には少しの差が蓄積され、大きな差を生み出します。

例えば、同じだけの分量のコンテンツがあった場合、一方は各ページのSEOの詳細設定がなされていないため「60点」、もう一方は、比較的荒いSEOの設定であってもある程度のSEOが施されているため「80点」だとしましょう。

それぞれ10ページの場合は、トータルスコア200点の差ですが、仮にそれぞれ300ページの分量になった場合は6000点の差になります。もし、丹念なSEOが施されており各ページ「100点」のホームページがあった場合は、12000点の差になります。

ブログ形式のオウンドメディア機能を持ったホームページ運営の場合は、そのベースとなるホームページのSEOレベルによって、長期運営の際のコンテンツ分量の増加に応じて、少しずつ現れてきます。

通常のカスタマイズが自由に行えるホームページであれば、静的HTMLのサイトであっても各ページ100点にまで改良することは可能です。ただし、1ページずつ作りこむ必要があるため、労力はかかります。

ただし重要なのはSEOよりホームページのコンテンツ

ただし重要なのはホームページのコンテンツ

「弘法筆を選ばず」という言葉がありますが、ベースとなるホームページの仕様がSEOに優れていたものであっても、その掲載内容が低品質なものであれば、ベースのSEO設定だけでは、検索結果の上位に表示されることはありません。

逆に、ホームページのコンテンツが優れたものであれば、よほどのことがない限り、細かなSEOを気にしなくても検索結果の上位に表示されることは可能です。

凄腕のギタリストは、廉価版のギターでも優れた演奏をすることができますが、初心者であれば、高価なビンテージギターに高価なエフェクター、高価なアンプを使用しても、良い演奏ができないことをイメージしていただければと思います。

この時、凄腕のギタリストが、一級品のギターで演奏した場合、伸びの良いサスティーンや豊かな倍音、テクニックを際立たせる様々な要素がプラスされ、優れた演奏が、さらに優れた演奏になるはずです。

頭文字Dの主人公藤原拓海は、友人の武内樹のAE85カローラレビン(SOHC)で、東京からやってきたシルビアS15のおじさんより速く秋名を下りました(嵐のハチゴーターボ)。

しかし、彼が高橋涼介・松本チューンのAE86スプリンタートレノに乗るとそれより速く走ります。

それと同様に、ホームページの長期運営をする場合には、根本的なホームページの仕様がWebマーケティング効果に影響を与えます。

しかしながら、「うさぎとかめ」のように、例えばアクセルを抜いたハチロクより、しっかりとアクセルを踏み続けたハチゴーの方が良いことは変わりありません。

レンタルホームページやレンタルブログの限界

レンタルホームページやレンタルブログの限界

ただ、ハチゴーことAE85には限界があります。根本的にエンジンがSOHCであるため、チューンによって速くすることにも限界がすぐに見えてきます。レンタルホームページやレンタルブログはハチゴーというよりも、一般的な軽自動車くらいかもしれません(どうかS660やカプチーノ、アルトワークスなどをイメージすることは避けてください)(湾岸ミッドナイトに学ぶSEOの気付き)。

それと同じように、SEOに関する詳細設定のできないレンタルホームページやレンタルブログには限界があります。

仮にSEOでの検索順位を峠バトルや湾岸バトルとして置き換えた場合、ライバルも同じような車で、40キロくらいで競り合って走る分には十分にアクセルを踏み込む(コンテンツの配信)だけで勝機がありますが、もしライバルが死神GT-Rやブラックバード(ポルシェ)だったら、アクセルをいくら踏んでも勝ち目はありません。

レンタルホームページやレンタルブログ運営でのマーケティング効果に限界を感じられた場合は、もしかしたら、そのホームページの根本仕様、とりわけSEOに関する設定の制限に問題があるのかもしれません。

ホームページの長期運営をお考えの際には、最速の相棒をあなたにも!

無料ではホームページへの集客ができない場合

(初回投稿日 2016年9月2日)

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