ホームページ(ウェブサイト)を制作し、長期的に運用していく上で、デザインや記事の内容と同じくらい重要になるのが、利用する人にとっての使いやすさや、情報の探しやすさです。
検索エンジンから適切に評価され、事業の成果へつなげていくためには、表面的な見た目だけを整えるのではなく、土台となる情報設計がしっかりと行われている必要があります。さまざまなデバイスや通信環境から多様なユーザーが訪れるホームページにおいて、誰もがストレスなく情報を取得できる状態を作ることは、結果として検索順位の向上やユーザーの離脱防止にもつながります。
ここでは、ホームページの品質を根本から決定づける3つの重要な概念である、アクセシビリティ、ユーザビリティ、インフォメーションアーキテクチャについて解説します。これらは混同されがちですが、それぞれ明確に異なる役割を持っています。ホームページを通じてユーザーに価値を届けるためには、この3つの違いを正しく把握しておくことが非常に重要です。
これら3つの要素は、訪問者が迷わずに目的のページへとたどり着き、快適にホームページを閲覧できる環境を作るために機能します。それぞれの概念と役割を正しく理解し、設計段階からしっかりと取り入れていくことで、より多くの人に正確な情報が届きやすくなります。ここからは、それぞれの具体的な役割について見ていきます。
アクセシビリティ

アクセシビリティ(accessibility)は、ホームページ(ウェブサイト)においては、サイトの閲覧自体の汎用性の高さ、「様々なユーザーにとって利用のしやすい」、といった意味があります。
例えば、視覚障害者であってもウェブページの読み上げによる情報の受け取りを叶えるために、画像に代替テキストを設定するといったようなことがアクセシビリティです。ホームページ制作においてもこうしたアクセシビリティをなるべく意識する必要があります。
ウェブアクセシビリティとWCAG

ウェブサイト・ホームページのアクセシビリティはウェブアクセシビリティと呼ばれます。
ウェブアクセシビリティについてはW3CよりWCAG(Web Content Accessibility Guidelines)という指針が提唱されています。
ウェブアクセシビリティとは、ホームページ・ウェブサイトやウェブアプリケーションの情報や機能を、誰もが自身の心身の状態や利用環境に関わらず支障なくスームズに利用できる状態を意味します。
視覚障害者や聴覚障害者、高齢者への配慮
視覚障害者や聴覚障害者、高齢者への配慮として、テキストの読み上げや動画音声のクローズドキャプション (Closed Caption) 、フォントの大きさなどを工夫する必要があります。Webデザイン性を高めるためにと、代替テキストなしの画像を設置したり、代替テキストなしの画像リンクを設置したりすることはアクセシビリティを下げる要因となります。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

SEOは、検索エンジンに対する最適化を意味しますが、アクセシビリティは、ユーザーへの利用のしやすさといった点での最適化です。より優れたホームページを制作することを意図する場合は、こうした面も見逃すことはできません。通常の表示でアクセシビリティが完全に満たされない場合は、ホームページ制作において代替版を設置するなどの配慮が必要になるでしょう。
ユーザビリティ

ユーザビリティ(usability)は、ホームページ(ウェブサイト)において、サイトを閲覧するウェブユーザーにとっての使用性・操作性など、ウェブサイトの使いやすさを意味します。ユーザビリティの向上はPV数やWebマーケティング効果に影響しますので、十分に配慮してホームページ制作を行う必要があります。求めている情報への到達の容易さや見やすさ、移動や入力における操作のしやすさなどがユーザービリティに該当します。
モバイルフレンドリーやEFO

モバイルフレンドリーは、スマートフォンなどのモバイルデバイスでのサイト閲覧の際のユーザービリティを意図したものです。
EFOも入力の手間を省くという意味でユーザービリティのためにあります。ホームページ制作時に様々な工夫をこらし、ユーザーの使い勝手の良さを高めることで、Webマーケティング効果を高めることができるでしょう。もちろんモバイルデバイスに対するユーザビリティ向上はモバイルSEOとしての効果も期待することができます。
ユーザービリティと「学習のしやすさ」

ユーザービリティの概念に「学習しやすさ」というものがあります。これは、初めて使用するホームページにおいて、目的の作業をいかに速く正確に終えられるかという点になります。
基本的に学習しやすいホームページは、ユーザビリティも高いものと判断されます。しかし、ホームページによってはリピーターをターゲットにし、熟練時の効率性を目的として想定されているものもあり、このようなケースでは、ユーザービリティのうちの学習のしやすさを犠牲にすることも考えられます。逆に資料請求を目的としたようなホームページや広告用ランディングページなどのように使用回数が1回のみであると想定される場合は、学習しやすさが最も重要な要素となります。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

ユーザーの操作性を向上させることは、SEOとしての要素と共通の部分もありますが、ホームページのマーケティングコンバージョンを向上させることに貢献します。ユーザーの離脱性を下げたり、お問わせ率を向上させることに寄与するでしょう。ナビゲーション群への配慮やモバイルフレンドリーはWebマーケティング効果向上だけでなく結果的にSEOにも貢献する事がよくあります。
ホームページ制作時になるべくユーザビリティを高める設計をすることはもちろん、ホームページ公開後であってもユーザビリティ向上のための工夫をこころがけ、必要に応じてサイトカスタマイズなどをしていくと良いでしょう。
ページナビゲーションとユーザビリティ
ホームページ制作において、ページナビゲーションの工夫は、ホームページ(ウェブサイト)のユーザビリティを向上させるのに一役買います。ページナビゲーションをうまく設置することで、ホームページ(ウェブサイト)のPV数を向上させることもできますし、検索エンジンのクローラビリティを向上させることもできます。
サイトのユーザビリティとSEO
ユーザーのホームページ操作性であるユーザビリティや検索エンジン経由のアクセスを獲得するためのSEOを無視した場合、ホームページ制作費用に対する効果は著しく低いものになります。サイトのユーザビリティとSEOを無視した場合、ホームページ制作に高額な費用をかけたとしてもほとんどの場合、Webマーケティング効果を期待することはできません。
スマホ表示時のユーザビリティ
「スマホでは使いにくいサイト」は、スマホユーザーからのコンバージョン機会の損失をもたらしてしまいます。スマートフォンサイトのユーザビリティ(ウェブユーザーにとっての使いやすさ)向上は、ウェブサイト・ホームページを運営・ビジネス利用している場合において重要です。スマホユーザーへの配慮、つまりスマートフォンサイトのユーザビリティを考える上では、PCブラウザとスマホブラウザでの操作の違いを考えた上で、リンクへの配慮など様々な点の設計を考える必要があります。
インフォメーションアーキテクチャ

インフォメーションアーキテクチャ(Information Architecture)は、ホームページ(ウェブサイト)においては、サイト内の情報・データの組織化を意味します。
インフォメーションアーキテクチャ(情報アーキテクチャ)の考え方を理解したうえでホームページ制作を行うと行わないとではホームページの出来やWebマーケティング成果に大きな違いがあります。
情報の体系化

インフォメーションアーキテクチャは、コンテンツをユーザーにわかりやすく伝えることや、目的のページヘとたどり着きやすくするために、カテゴリ分け、ツリー構造、アンカーによるページ間の関連性など、情報を体系化することを意味します。
その目的は、求めている情報のわかりやすさやその情報の探しやすさ、そして操作のしやすさを向上させることです。ホームページ制作の際には、そのサイトのコンセプトに合わせた掲載コンテンツの絞り込みやそれを実現するための機能の洗い出しが必要になります。それらを元に、ホームページに掲載するコンテンツ収集やサイト構造の検討、ナビゲーションのWebデザインなどを進めていくことなりますが、その作業に共通で必要とされるのが「インフォメーションアーキテクチャ」です。
整理して秩序付ける手法
その手法として、カテゴリーやタグ付けによる分類も一つの方法です。またページの階層やナビゲーション設計も該当します。
大量の情報を意味のあるくくりで整理し秩序を付けることで、文脈を待った情報としてユーザーが理解可能な状態になります。理解は整理することから始まるというように、混沌とした情報のままではWebユーザーからの理解を深めることはできません。
情報の組織体系とは、あるコンテンツをそれを利用するユーザーの目的に合わせてグループ化し、定義することであり。ホームページ制作においては、カテゴリーやタグ等による分類も組織体系として考えることができます。
情報を使いやすく整理し、意味ある分類を行い、それに名前を付けて構造化する考え方が「インフォメーションアーキテクチャ」でありホームページ制作においても、情報の組織化やナビゲーション、ラベリング、検索システムなどを用いて情報を体系化していくというこの考え方は重要になってきます。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

ホームページを作成する時、ページ単位のSEOも重要ですが、ホームページ全体の情報の体系化もそれ以上に重要な要素です。重要な部分はどの部分かということを階層構造で示したり、必要な情報を網羅して掲載することや体系化することは、細かなSEOよりも重要になります。SEO内部対策の基本のひとつがこうした体系化とサイト構造です。想像以上に重要な項目ですので大きく着目してホームページ制作やSEOの設計を行う必要があるでしょう。インフォメーションアーキテクチャは、ホームページの各要素に焦点をあて、ユーザビリティを向上させるうえで考えるべきポイントとしてサイト構造やトップベージなどサイト全体の設計にかかわる部分に影響を与えます。
W3C

W3C (World Wide Web Consortium、ワールドワイドウェブ-コンソーシアム)は、ウェブサイト制作言語であるHTML、XML、CSSやウェブブラウザ・ウェブサーバーなど、WWW(World Wide Web)で利用される技術の標準化をすすめる国際的非営利団体です。Web技術の標準化を推進することを目的とした標準化団体となります。
W3C勧告とW3C準拠

このW3Cより、W3C勧告と呼ばれる標準的なウェブの技術仕様が提示されます。なお、HTML5がW3C勧告となったのは、2014年10月28日です。
ホームページ制作(ウェブサイト制作)においては、W3C勧告に基づいたマークアップが標準的です。このW3C勧告に準拠したウェブサイトは「W3C準拠」と表現されます。
World Wide Web Consortium (W3C) W3C公式サイト(英語)
ホームページ制作・SEOの1ポイント

ホームページ制作やSEOを考える上で、必ずしもW3C準拠であるホームページである必要はありません。もちろんSEOは検索エンジンに最適化してホームページ制作を行うという面がありますが、ホームページの価値は、大半がそのコンテンツ内容にあります。
ホームページの表示エラーや論理構造の正確性を保つために、文法の正しさを考えることはホームページ制作の現場としては大切なことですが、SEOやユーザーのことを考える場合は、細かなW3C準拠よりもコンテンツの品質に注力したほうが良いと考えることができます。
Webセーフカラー

Webセーフカラーは、RGBを各々6段階、計216色で定義して、モニタ・OSなどユーザーの閲覧環境の違いに配慮したウェブ用カラー、ウェブ用カラー値です。かつてはユーザー環境の差異に配慮してホームページ制作でも意識して使用されていました。
インターネット黎明期に提唱

元々WindowsやMacintoshなどの異なるOS、環境でも正しく表示されるようにWebセーフカラーとして216色が指定されました。このWebセーフカラーは、1994年にネットスケープ社によって提唱されましたが、現在では閲覧環境による差がほとんど見られないため、ホームページ制作においてWebセーフカラーはあまり意識されません。
ホームページ制作・Webデザインの1ポイント

現在ではモニタの精度が高まっているためほとんど意識されないWebセーフカラーですが、閲覧環境の違いに配慮するということはホームページ制作において重要なポイントであることには変わりありません。モニタやモニタの設定によって色の見え方が異なるという点は今でも変わりありませんので、多少の差異を意識して制作しておくに越したことはありません。
ホームページ(ウェブサイト)のHTML編集方法
ホームページのHTML編集方法について。ホームページ(ウェブサイト)は基本的にHTMLで構成されています。かつてはHTML単独でHTMLの文書スタイルを設定していましたが、現代ではページの基本構成はHTMLで、外観はスタイルシート・CSSで設定されています。ホームページ修正の基本はこのHTMLとCSSの編集で行います。
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