ホームページ(ウェブサイト)の新規構築やリニューアルにおいて、ドメインやDNSに関する知識は、サイトの表示速度やセキュリティ、そして検索エンジンでの評価に深く関わっています。
ドメインはインターネット上におけるホームページの住所にあたる要素であり、独自ドメインの選定や属性型JPドメインの活用、さらにはサブドメインの運用設計など、どのような構造を採用するかによってSEO上の評価構造が大きく変化します。また、海外展開を見据えた構成や、日本語ドメインの導入とピュニコードへの変換処理、バーチャルドメイン(マルチドメイン)を利用した複数サイトの運用といった構造設計も、事業の拡大スピードを左右する技術的な要素となります。
一方で、これらドメインの背後で通信を支えているのがDNS(ドメインネームシステム)です。DNSサーバーの応答速度や適切なDNSレコードの設定は、ホームページへのアクセスのスムーズさに直接影響を与えます。さらに、ドメイン登録業者であるレジストラの選定や、事業統合・ブランド変更に伴うドメイン(URL)の変更といった運用上の判断は、それまで企業が蓄積してきたSEO資産の維持と密接に結びついています。
ホームページ制作やWebマーケティングにおける「ドメインの基礎知識」から、サブドメインや日本語ドメインの特性、DNSの仕組みやレジストラの役割、さらにはサイト移行時のドメイン変更リスクまで、用語とともに分かりやすく解説していきます。
ドメイン

ドメイン(domain)は、インターネット上にあるコンピューター(ウェブサーバー)を特定するために使われる文字列でIPアドレスと関連付けられます。
ホームページ制作においては、ホームページを構成するファイルが置かれたサーバーとドメインを紐付けることで、そのドメインにアクセスした場合にホームページが表示されるようになります。
ホームページ(ウェブサイト)が置かれたサーバーなどのインターネット上の住所のようなもので、本来の住所は、IPアドレスですが、このIPアドレスと関連付けられた「わかりやすい文字列」になります。このドメインは、ホームページ(ウェブサイト)にアクセスする際のURLになります。
ドメイン種類

.comなど汎用ドメインは、誰でも取得可能ですが、一部のドメインについては取得に制限があります。
ドメイン種類には、.com、.netなどの汎用ドメインと呼ばれるものから、会社組織など法人のみが取得することのできる、.co.jp ドメイン、日本国内のみで取得可能な、.jp ドメインなど、様々な種類があります。
取得に制限があるドメインほど、その制限の分だけサイトの信頼性に影響を与えます。
属性型jp
属性型・組織種別型と呼ばれる属性型jpには、会社組織等の法人「co.jp」、財団法人等「or.jp」、政府機関等「go.jp」、教育機関「ac.jp(高等教育機関)」「ed.jp(初等中等教育機関、18歳未満を対象とした教育機関)」などがあります。
ドメインとIPアドレス
ドメインとIPアドレスを対応させるシステムはDNSと呼ばれます。
DNSの設定を行うことでサーバーとドメインを連携させることができます。こうした連携が完了した後、ホームページは公開状態になります。
使用ドメインとSEO

ホームページで使用するドメインとSEOの関係ですが、ドメイン名にSEOキーワードが含まれていると若干のクエリ関連性が強まると推測されます。
しかしながら、SEOのためにドメインを変更するというのは少し早急です。
ドメインエイジが長くサイトの信頼性がある程度付いているものや既にリンクを獲得していたりする場合、301リダイレクトで転送したとしてもその元々のSEO効果は全て引き継がれるわけではないからです。
まったくの新規ホームページ制作を行う場合は、SEOキーワードを意識したドメイン名にする程度で十分だと考えられます。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

原則的に.comや.netといったドメインの種類は、検索結果順位には影響しません。ドメイン名に関してもSEOとして若干の影響は考えられますが、ドメイン名と検索クエリが一致していても、ホームページ内のコンテンツとの関連性がなければ、無視されることも考えられます。
多少のSEO効果はある可能性がありますが、ドメインの変更などは、DNS設定やリダイレクト設定など煩雑な作業がたくさんありますので、SEO目的であれば他のSEO内部対策に重点を置いたほうが効率的であると考えられます。
サブドメイン

サブドメイン(sub domain)は、ホームページ制作やSEO、インストール先としてよくサブディレクトリと対比されますが、ドメインの前頭にドットで区切りをつけ、独自ドメインを細かく区分けするために任意で作成するドメイン名のことです。
ホームページ制作においては、メインドメインの下層サイトとしてサイトを設置する場合に使用されます。メインドメインさえ所有していれば、ほとんどの場合無制限にサブドメインを発行できるため、ブログや無料ホームページのフリープランではサブドメインでの運用がほとんどです。
メインドメインとサブドメイン

基本的にサブドメイン上にあるホームページ(ウェブサイト)は、メインドメインのサイトとは別のサイトとして扱われます。メインドメインを所有していれば、ほとんどの場合無制限にサブドメインを発行できます。そういう意味では、サブディレクトリと同じような構造を持っていますが、サブドメインとサブディレクトリとの一番の違いは、検索エンジンに別サイト扱いをされるという点です。しかしながら検索結果では、サブディレクトリと同様にドメイン単位の表示数の上限の対象になります。
メインドメインは、
https://funfairfanfare.com/
もしくは
https://www.funfairfanfare.com/
(wwwは予約語としてメインドメインに割り当てられているため、サブドメインとしてwwwを設定、使用することはできません)
サブドメインは、
https://subdomain.funfairfanfare.com/
などになります。
サブドメインとSEO

サブドメインとSEOの関係として、ひとつは検索結果で、サブディレクトリと同様にドメイン単位の表示数の上限の対象になるという点です。
検索エンジンに別サイト扱いをされながらも、メインドメイン所有者は、ほとんどの場合無制限にサブドメインを発行できるため、SEO目線で考えれば、サブディレクトリと同じような扱いをされているということでしょう。
以前はサブドメインにSEOキーワードを含めるということが流行したことがありますが、独自ドメイン単体の方が階層的にシンプルなので効果的だと考えられます。レンタルブログや無料ホームページのフリープランではサブドメインでの運用がほとんどですので、本格的なSEOでは不利になるでしょう。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

原則的にサブドメインは、メインドメインのサイトとは別サイト扱いになります。しかしながら、サブドメインで運用しているホームページとメインドメインで運営しているホームページが関連付けられ、メインドメインのホームページのサイトリンクに、サブドメインサイトが表示されることがあります。全く別サイトでありながら、SEOとして関連性を推測される自体がある場合、テーマ分散としてのリスクが少なからずあります。
独自ドメイン

独自ドメインは、ドメイン管理会社などで独自に取得するドメインで、ホームページ(ウェブサイト)の独自性を示すためにはこの独自ドメインの利用が推奨されます。
検索エンジンの検索結果においても、ドメインあたりの検索結果表示に上限があるため、独自ドメインの利用が推奨されています。SEOを考える場合には、ホームページ制作において独自ドメインの利用が理想的です。とりわけ企業サイトの場合は、独自性や信頼性を高めるためにも独自ドメインを利用した方が良いでしょう。
独自ドメインとSEO

本格的なSEOによるWeb集客・Webマーケティングを考える場合には、ホームページ制作において独自ドメインの利用するほうが良いでしょう。
独自ドメインに含まれるキーワードがSEOキーワードとして影響を与えるというポイントもありますが、こうした点はSEO効果としては軽微なものです。独自ドメインのSEO効果として着目するべきは、どちらかと言うと、ドメインあたりの検索結果表示の上限数に関するものです。
レンタルブログや無料ホームページをサブドメインで運用する場合は、メインドメインを含めてドメインに紐付いている全てのサブドメインのサイトの中から、インデックス登録数・検索結果表示対象ページが制限されていきます。
独自ドメインを利用することで、こうした制限がなくなるため、幅広いSEOを考えている場合には有利になります。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

独自ドメインの最大のメリットは、ドメインあたりの検索結果表示の上限数をフルに使えるため、SERPsでの表示の際に、リストに多く表示される確率が高まる点です。ただし、ホームページ稼働直後は、レンタルホームページやレンタルブログのメインドメインパワーによる恩恵が無いため、初期段階は不利かもしれません。
しかしながら、ホームページが成長していった場合は、その恩恵を全て独占的に享受することができるため、ホームページの長期運営が前提である場合は独自ドメインでの運用の方が結果的に有利になります。
日本語ドメイン

日本語ドメインは、通常英数で取得・運用するドメインのうち、.jp(汎用JPドメイン名)、都道府県名.jp(都道府県型JPドメイン名)においてドメイン名を日本語登録したドメインです。現在では.com .net なども取得可能です。
日本語ドメインの例

日本語.jp
日本語.東京.jp
など
その他以下のような日本語ドメインが利用可能です。
.com、.net、.xyz、.site、.tokyo、.life、.style、.email、.center、.wine、.kitchen、.tours、.world、.fan、.design、.space、.top、.website、.pw、.online、.club、.ooo、.asia、.tech、.art、.press、.host、.shop、.jp、.biz、.news、.co、.games、.social
ピュニコード(Punycode)
日本語ドメインにおいて「.」以前は日本語で表記されます。しかしながら、DNSサーバーは英語表記のみに対応しています。このため、日本語ドメインはピュニコード(Punycode)と呼ばれる英語表記に変換されて処理されます。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

日本語ドメインは、ドメイン名に地名などが含まれるようになるため、ドメイン名を利用したSEOには少しだけ有利に働く可能性もある他、SERPsで表示される際に、日本語キーワードや地名等が入るため、どのようなサイトかをユーザーに示しやすいというメリットがあります。ただし、リンク設置の際にドメイン名の表現はわかりづらいアルファベットの羅列になるものが多いため、リンクを設置するウェブマスターが混乱し、外部リンク獲得の際のデメリットとなることも考えられます。
バーチャルドメイン

バーチャルドメイン(virtual domain)は、同一サーバー(同一IPアドレス)に複数のドメインを割りあてることです。ホームページ制作・Web制作では、共用サーバーを用いる際に利用されています。
バーチャルドメイン(マルチドメイン)による複数サイトの運用

このバーチャルドメインは、マルチドメインとも呼ばれ、ひとつのサーバーで異なるドメインのホームページ(ウェブサイト)を運用することができます。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

バーチャルドメインを利用することで、複数のドメインのホームページを運用することができますが、その分サーバー負荷が増えて応答速度が低下したり、同時接続制限で503エラーが出る原因となることがあります。503エラーが出ると、ホームページは表示されませんので、SEOとしての面よりも、実際のホームページ運用としてのデメリットが生じることがあります。
DNS

DNS(Domain Name System、ドメイン ネーム システム)は、インターネット上のホスト名・ドメイン名と、IPアドレスとを対応づける用途で用いられるインターネットを使った階層的な分散型データベースシステムで、ドメイン名やホスト名に対応するIPアドレスなどの情報を記録・管理するデータベースです。DNSは、ホスト名の入力に対して、DNSサーバを参照し、そのホストが持つIP アドレスを検索するシステムです。
DNSサーバー

このDNSを利用してインターネット上のドメイン名の情報を管理し、ウェブサーバーとドメインを対応付けているのが、DNSサーバーです。なお、TCP/IPネットワークでこのようにドメイン・ホストとIPアドレスを紐付け、互いに変換する処理はDNS名前解決と呼ばれています。
DNSレコード
DNSレコードとは、ドメイン名に関連付けられたIPアドレスを示したり、ドメインに対するリクエストを処理する方法などを指示する設定です。ホスト名とIPアドレス関連づけを定義するA(Address)レコード(IPv4。IPv6は、AAAAレコード)、正規ホスト名に対する別名を定義するCNAMEレコード、メールサーバーのホスト名を定義するMXレコード、ホスト名に関連付けるテキスト情報を定義するTXTレコード、ゾーン情報を管理するネームサーバーのサーバー名を定義するNSレコードの他、SRVレコード、DSレコード、CAAレコードなどがあります。
TXTレコードは、SPFレコード、DMARCレコードなどを記述してメールのなりすまし防止に利用したりします。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

サーバーとドメインの連携が途切れると、対象ドメインにアクセスしてもホームページは表示されなくなります。ドメインの更新は1年単位ですが、ドメインの有効期限切れ等に注意する必要があります。
レジストラ(registrar)

レジストラ(registrar)は、「ドメイン名」の登録申請を受け付け、地域インターネットレジストリに登録をする事業者のことで、この事業者へのドメイン登録申請により、独自ドメインを取得することができます。
ドメイン登録業者
レジストリは、各ドメイン情報を持つデータベースを管理している機関となり、レジストラは、レジストリとレジストリ・レジストラ契約を結んでいるドメイン登録業者となります。
ホームページ制作・SEOの1ポイント

ドメイン名をどこまでキーワードとマッチさせるかという点がSEOの話題になったことがありますが、SEOの重要度としては、「ドメインがある程度狙うキーワードと一致している方がマシ」くらいの感覚で捉えておいたほうが良いでしょう。
新規ホームページ制作の際に少し検討する程度で十分で、「SEOのためにドメイン名を変更して301リダイレクト」といったようなことをするほどのものでは無いと考えることができます。
ドメイン構造とDNS管理が検索評価に与える影響
ここまで、ドメインの種類やサブドメインの設計、DNSの役割、レジストラの管理からドメイン変更の影響まで解説しました。これらは単なる技術的な設定作業にとどまらず、検索エンジンからの評価やブランド資産の保全に直結するインフラです。
最後に、これらドメイン関連の設定がホームページ(ウェブサイト)運用全体にどのような影響を与えるのかを整理し、より発展的なドメイン運用の実務について紹介します。
ドメイン選択とサブドメイン設計における評価の集中と分散
独自ドメインの取得や属性型JPドメインの採用は、企業としての信頼性を提示するだけでなく、検索エンジンに対して独立したブランド構造を明示する役割を果たします。
新規事業や異なるサービスの展開時に、サブドメインを使用するか完全な別ドメインを取得するかという判断は、SEOの評価を分散させるか集中させるかという戦略的な分かれ目になります。既存のドメイン評価を活かしながら新しいコンテンツを展開したい場合は、サブドメインやディレクトリ構成を含めた適切な設計を行うことが重要です。
DNSレコードの最適化とTTL設計によるアクセス損失の回避
より専門的には、DNSサーバーの応答速度とTTL(Time to Live)の設計が運用上のポイントとなります。サーバー移転やドメインの切り替えを行う際、TTLの値をあらかじめ短縮しておかないと、世界中のキャッシュサーバーに古いDNS情報が残り続け、数日間にわたってホームページへアクセスできないユーザーが発生する危険性があります。また、迅速に応答する権威DNSサーバーを選択することは、ファーストバイト時間(TTFB)の短縮につながり、検索エンジンの評価やユーザー体験の向上にも寄与します。
ドメイン変更に伴うリスクコントロールと評価の継承
事業の再編やブランド名の変更に伴うドメイン変更は、これまで積み重ねてきたアクセス数や外部からのリンク評価を一瞬にして失うリスクを伴います。301リダイレクトによる転送処理はもちろんのこと、旧ドメインの保持期間の確保やSearch Consoleでのアドレス変更通知など、段階を踏んだリスク管理を行うことが求められます。技術的な基盤を正しく整えることが、結果として安定した集客と事業の持続的な成長につながっていきます。
ドメイン(URL)変更
稼働中のホームページのドメイン(URL)を変更する場合に必要となる作業の概要。
ドメイン変更は、サーバー移管を行う場合もありますが、同一サーバー内でドメイン変更を行う場合もあります。どのような場合でもドメイン(URL)を変更する場合はサイトデータの移管やサイト内URLパスの変更、SEOのためのリダイレクト処理等の他、メールアドレスの再設定なども必要になります。
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