ホームページへの集客方法には、検索エンジンを利用するものとソーシャル・ネットワークなどを利用するもの、そしてウェブ以外でのホームページの告知などに大別されます。そして、そうした様々なホームページ集客施策の効果測定のために様々なアクセス解析が利用されます。
以前、「アクセス解析データ ウェブサイトの効果測定の先」でお伝えしましたが、Google Analyticsなどのアクセス解析は、ホームページへのアクセス数やアクセス経路などを計測するウェブツールであり、データを収集することで、さまざまなホームページのアクセスアップのための施策効果の検証をする事ができます。
しかしながら、ホームページへの集客・アクセスアップのための方法・施策の確認の際には、場合によってアクセス解析・データ分析はあまり効果的ではない場合があります。
今回は、ソーシャルでの活動の効果測定時やホームページのSEO効果を測定する場合など、「ホームページへの集客方法によって異なるアクセス解析」について触れようと思います。
ホームページへの集客方法とそれぞれのアクセス解析

まずホームページへの各集客方法とそれぞれのアクセス解析についてですが、Webマーケティングにおけるホームページへの集客方法については、「Webマーケティング」のページで詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。
さて、ホームページの集客方法の分類にはホームページへのアクセス経路の分類がそのまま適用されますが、今回はその中でのソーシャルネットワーク(SNS)からの集客、そして検索エンジンからの集客の中のSEOによる検索順位上位表示による集客にフォーカスしてお伝えしていきます。
Google Analyticsを利用したアクセス解析、アクセスデータの分析の場合は、ホームページへのアクセス数(セッション数など)とPV数などが話題になりますが、そうした単純なアクセス数というよりも、ソーシャルでの活動の効果測定や、SEOによる特定のSEOキーワードでの検索順位向上によるアクセスアップ効果などについて触れていきます。
ソーシャル(SNS)での活動の効果測定

Google Analyticsには、ホームページへの流入経路別のアクセスが表示されます。自然検索経由やソーシャル経由、参照、直接入力といった分類があり、ソーシャルからのホームページアクセスに関しても、Facebook経由、X(Twitter)経由、Google+経由(2019年4月2日に廃止されました)など、それぞれのソーシャルネットワーク別のアクセス数が計上されます。
日別のアクセス数も確認することができるため、ソーシャルネットワークでの活動によって、どれほどホームページへの集客に効果があったのかを測定する場合には、このGoogle Analyticsは向いています。
ホームページへの集客方法としてソーシャルネットワークでの活動を行っている場合、ソーシャル活動の効果測定するためには、Google Analyticsの「ソーシャル」を参照しても良いですし、また各SNSでのリーチ数やアクション数などを確認しても良いでしょう。
各SNSでのリーチ数やアクション数などを確認

ソーシャルネットワークでの活動の効果を確認するための例として、例えばフェイスブックページであれば、「インサイト」を確認することで、投稿のリーチ数や「いいね」や「リンククリック」などのユーザーのアクションを確認することができます。ただし、個人アカウントの場合は、「いいね数」や「シェア数」を除き、こうした数値が表示されませんので要注意です。
ソーシャルアカウントの運用

ソーシャルアカウントの運用も、利用は無償ですが、作業の手間を考えるとコストがかかっているため、ホームページ集客の効果測定をして、費用対効果があまり見込めない場合は、SNS運用をしないほうが賢明かもしれません。
実際に、ソーシャルアカウントの成功事例紹介は大企業が多く、既に製品やサービスの認知度が高い場合に、効果が出る傾向にあり、新製品のプロモーションやニーズの再喚起といった利用の方法が多いと推測されます。
ソーシャルアカウントを運用している場合、プロモーションやPR活動の効果を計る上で、ソーシャルでの直接的な連絡といったコンバージョンもありますが、それがない場合の効果測定をする場合は、Google Analyticsなどのアクセス解析で、そのソーシャルからのホームページへの流入数を計測することで、ある程度の効果を推測することができます。
Facebookの場合は、フェイスブックページと個人アカウントでFacebookでの効果確認ができませんが、Google Analyticsのソーシャル流入である程度の数値を確認することができます。
Facebookの投稿は全てのフォロワーに届かない

また、ホームページ集客の方法論としてのソーシャル運用の効果を計る上で、母数となるフォロワー数やリーチ数が一つのキーポイントとなりますが、Facebookにおいて、企業やブランドなどのアカウントである、「Facebookページ」の場合は、投稿が全てのフォロワーには届いていないため、リーチ数が著しく減少している傾向にあります。
Facebookの投稿リーチ数 すべての友達には投稿メッセージが届かない
アクセス解析でのホームページへのソーシャル流入を測定する際は、Facebookページなどにおける根本的なリーチ数を確認してから、アナリティクスデータを確認するほうが良いでしょう。
クリックベイド形式の見出し

先日の記事「コンバージョンに繋がるホームページアクセスのためのSEO」で少しお伝えしましたが、Facebookでは、リンク先ページの重要な部分を隠す「クリックベイド形式の見出し」に依存するコンテンツページは、シェアでの配信が減少する流れにあるため、注意が必要です。
どうしてもFacebookなどは、そのSNS内部にユーザーをとどまらせて、自社の広告表示回数などを上げたいという目的があるため、たくさんの「いいね」がつき、たくさんシェアされるような本当に盛り上がっているバズコンテンツならばまだしも、「重要な部分を隠してクリックさせ、外部サイトへと移動させる」という方法自体は、SNS運営側としても都合が悪いため、表示対象を制限しています。
ソーシャル配信コンテンツのクリック率を上げて、ホームページへの集客効果を高めようと投稿に「釣りタイトル」などを設定すると、そうしたタイトルや投稿の内容の影響で、ソーシャル配信自体のリーチ数が制限されてしまいます。これでは本末転倒です。
Facebookページのインサイトの確認などを行って、極端にリーチ数が少ない場合は、こうしたクリックベイド見出しに対するアルゴリズムに引っかかっている可能性がありますので、シェア記事のタイトルやFacebook投稿の内容などを見直したほうが良いかもしれません(Facebook集客に力を入れたい場合に限りますが…)。
ただし、これはFacebookに特化したホームページ集客に対する面での注意点であり、Facebookからのアクセスをさほど気にしないのであれば、特段気にするような項目ではありません。
確かにSNSを含めたコンテンツマーケティングの効果を高めるためには、若干の配慮が必要なのかもしれませんが、自社のコンテンツがFacebookのアルゴリズム変更に振り回されるという方が本末転倒ですからね。
ホームページのSEO効果を測定する場合

アクセス解析のデータは、ホームページへのアクセス経路やアクセス数を表示するものであるため、ホームページへのSEO施策などの効果を測定する場合は、Google Analyticsのデータは、データの性質的にあまり向いていません。
SEOの効果を計る場合は、単純な自然検索からのアクセス数の確認だけでは、「どの施策によってどれほど検索結果順位が上昇したか」という面が見えないため、実際の因果関係を把握することができないからです。
Search Console(サーチコンソール)の利用

キーワード(クエリ)別やページ別のSEO対策効果を確認する場合は、一般的には、Search Console(サーチコンソール)などのツールを利用します。
サーチコンソールを利用することで、単純な検索エンジンからのアクセス数だけでなく、クエリ(キーワード)ごとの検索表示回数や平均掲載順位などの確認も可能になります。特にSEOによるホームページ集客を実施している場合は、効果測定や改良点の確認のためにサーチコンソールのデータ参照が有効的です。
ホームページへのアクセス数ではなく掲載順位を確認

SEOによって、検索エンジンからのホームページアクセスを確保する場合は、その効果を確認する際、アクセス解析においても、アクセス数ではなく掲載順位などを確認する方が良いでしょう。
これは、検索経由でのホームページのアクセス自体がまだそれほどなくても、それぞれのページが全く意味が無いわけではなく、検索結果での掲載順位が低いために、集客効果としてまだ閾値に達していない場合が考えられるからです。
通常のアクセス解析を使用して、「自然検索からのアクセス数」を解析した場合、実際にクリックされてホームページへとアクセスされた数しか確認することができません。
それは、SEOのコンバージョンとして考えることができますが、結果だけの計数では、SEOの施策の効果を計測する上でデータとしては不足があります。
「集客への効果が出るまであと少し」という、隠れたデータが見えないからです。
SEOによって、ホームページへの集客・アクセスアップへの施策を実施した場合には、通常のアクセスの解析では、その効果をはっきりと確認することはできません。
ホームページへの集客に関する施策によって、分析すべきデータが異なるため注意が必要です。
数字を眺めるだけでは売上は増えません 解析を「改善」につなげるための視点
アクセス解析ツールを導入すると、毎日の訪問者数(PV数)やユーザー数の増減を見るのが楽しくなってくるかもしれません。しかし、厳しいことを言えば、グラフを眺めて「増えた」「減った」と一喜一憂しているだけでは、事業の成果は1円も変わりません。
プロのWebマーケターにとって、アクセス解析は「健康診断」のようなものです。悪い数値が出ている場所(患部)を見つけ、具体的な治療(修正)を行うためにデータを使います。ここでは、集客したアクセスを無駄にしないために、数字をどう読み解くべきかをお話しします。
「アクセス数」よりも「誰が来たか」が重要
「先月よりもアクセスが1000件増えた!」と喜ぶ前に、その中身を見てください。もしその1000件が、商圏外の地域からのアクセスだったり、全くターゲットではない層からのアクセスだったりしたら、それは事業にとって意味のない数字かもしれません。
逆に、アクセス数が少なくても、お問い合わせページまで進んでいる人が多いなら、その集客方法は「正解」です。
全体の数(量)を追うのではなく、滞在時間の長さや、どのページを熱心に見ているかといった「質」に注目してください。質の低いアクセスを大量に集めるよりも、質の高いアクセスを少しずつ集めるほうが、最終的な成約率は高くなります。
穴の空いたバケツに水を注いでいませんか?
集客(水を注ぐこと)にお金や時間をかける前に、ホームページ(バケツ)の状態を確認することが大切です。
もし、トップページに来た人の80%が、何も読まずにすぐに帰ってしまっている(直帰率が高い)としたら、それはバケツに大きな穴が空いている状態です。この状態で広告費を使って無理やり人を集めても、ほとんどが穴からこぼれ落ちてしまい、予算の無駄遣いになります。
解析ツールを使って「どこでユーザーが帰ってしまったのか(離脱ページ)」を特定し、そのページの文章を直したり、読み込み速度を改善したりして穴を塞ぐ。集客を強化するのは、その作業が終わってからでも遅くはありません。
コンバージョン(成果)の設定なしに解析は始まりません
Googleアナリティクスなどを導入した際に、必ずやってほしいのが「コンバージョン(目標)」の設定です。
「お問い合わせ完了」「資料請求のダウンロード」「予約完了」など、ホームページ上でユーザーにとってほしい最終的な行動をツールに登録しておきます。
これを設定しないと、「どの記事を読んだ人が購入してくれたのか」「どのSNSから来た人が資料請求しやすいのか」という、一番知りたい「勝ちパターン」が見えてきません。ゴール地点を決めずにマラソンを走るようなものですので、まずは「Webにおける成果とは何か」を定義することから始めてみてください。
「なんとなく」の修正をやめ、仮説を持って検証します
解析データは、次のアクションを決めるための根拠になります。
例えば、「スマートフォンでの離脱が多い」というデータが出たとします。そこで初めて「もしかしたら、スマホでお問い合わせボタンが押しにくいのではないか?」という仮説が生まれます。
そして、ボタンを大きくしてから1ヶ月後にまたデータを見て、「離脱が減った」となれば、その修正は成功です。このように、「データを見る」→「仮説を立てる」→「修正する」→「結果を確認する」というサイクル(PDCA)を回すことこそが、アクセス解析の本来の目的です。
数字に表れない「ユーザーの迷い」を可視化する方法もあります
Googleアナリティクスなどの数字だけでは、ユーザーの細かい心理まではわかりません。そんな時は、「ヒートマップ」というツールを併用することをおすすめします。
これは、ユーザーがページのどこをよく見ているか(赤く表示される)、どこをクリックしようとして迷っているか、どこで読むのをやめたか(スクロール率)を、サーモグラフィーのような色で可視化してくれるツールです。
「一番見てほしい商品の説明文が、実は全く読まれていなかった」といった衝撃的な事実が判明することもあります。無料から使えるツール(Microsoft Clarityなど)もありますので、数字の解析に行き詰まったら、視覚的な解析を取り入れてみるのも一つの手です。
ホームページ集客方法の絞込

ホームページ集客方法の基本はSEOであり、SEOの効果を高めるためにはアクセス解析の分析によってホームページを改良していく必要があります。
しかしながらホームページ公開初期の頃は、ホームページ集客方法の絞込みを行なったほうが無難です。
初期の頃は下手にソーシャル集客に手を出して労力を分散させるよりも、アクセス解析を参照しながら軸となるホームページをしっかりと仕上げることに注力したほうが良いでしょう。
ホームページ上で配信した内容はSNSで再投稿することができるため、まずはホームページ自体を強化し、SNSは二次的な利用として考えておいた方がトータルとしての集客効果は高まっていきます。
ホームページ集客方法として数多くの方法がありますが、ホームページを軸としてSEOを中心としたアクセス獲得に重点を置いたほうが効率よくWebマーケティングを行うことができます。
Web集客におけるデータドリブンマーケティングの必要性とその限界
(初回投稿日 2016年9月16日)





