「企業間取引がメインのニッチな業界ほどウェブで差がでます!」とのタイトル通り、今回は、一般消費者を対象とした業種よりもそれほど広告宣伝を必要としない、企業間取引がメインのニッチ(すきま)な業界ほど、ウェブの活用、ウェブサイト・ホームページ、SNSで、集客効果が出やすいという趣旨で書いていきます。
競合他社がサイト検索にそれほど表示されない業種ほど、サイト検索上位に自社サイトが表示され、思わぬお問い合わせをよく頂くようになるというお声を、お客さまからたくさん頂いております。
「うちの業界でホームページ活用なんて…」
「Web集客をするような事業じゃないからなぁ…」
そのようなニッチな業種の企業ほど、ホームページ(ウェブサイト)の活用で、著しくWebマーケティング効果が出ることがあります。
Webマーケティング、Web集客を実施していないニッチな業界であればあるほど、ホームページをはじめ、Webをうまく活用することで先行者利益もありますし、問い合わせ獲得などの売上につながるアクセス以外にも、思わぬ形で様々なメリットがもたらされることが多い傾向にあります。もちろんSEOに関しても競合性が低いため、低コストで実施することができるといったプラス面もあります。
ニッチな業界・業種とは?
まず「ニッチな業界・業種とは何か?」という点ですが、このニッチな業界・業種とは、企業間取引や一般消費において消費の需要がありながら、その市場規模が小さく製品やサービス化があまりなされていない業界のことです。
需要が全くない場合は業界として成り立ちませんが、需要の数が少なく大規模な事業としては難しいながらも、一部に根強い需要があるため社会の中で必要とされている業種です。
伝統的な業種もありますが、今までになかったサービスを提供する新興ベンチャー企業もニッチな業界、ニッチな業種に入ります。こうした業界・業種の企業ほどホームページの活用などで効果が出やすい傾向にあります。
こうしたニッチな業界、ニッチな業種は、競合他社のホームページ自体が存在しない場合もありますし、SEOをそれほど意識しなくても、数は少ないものの専門分野の検索キーワードで検索を行うユーザーとの接点づくりを設計することができます。
ニッチな業界・業種の例
ニッチな業界・業種の例として、例えば、地元京都の西陣織などの伝統的な繊維産業では「杼(ひ)」という道具が使われています(「杼」は横糸をスルッと縦糸の中に通すための舟形の道具です)。
この杼は、現代では機械化されて製造されているようですが、一級品ともなると手作りでしか製作することができません。
同じ京都市上京区内にこの杼の職人さんがいらっしゃいますが、まさにそういった業種はニッチな業種です。
こうした伝統産業などでは後継者問題などが常にありますが、ニッチな業種の企業がWebの活用を開始したあと、「ホームページ公開によって求職者から問い合わせが来た」という例もたくさんあり、単純なホームページ利用におけるWebマーケティング効果以外にも、たくさんの副次的効果が出やすい傾向にあります。
ウェブでの先行者利益
業界のほとんどの他社がウェブサイト・ホームページを所有している状況では、検索順位は熾烈な競争が繰り広げられています。
弊社のような「ホームページ制作会社」などであれば、ウェブに精通している企業同士の競争のため、かなりの激戦区となりえます。
しかしながら、「ホームページなんて意味が無い」とされているニッチな業種ほど、サイトを稼働させてすぐに結果に結びつく可能性があります。特にSEO(SEO対策)に力を入れなくても、結果が出やすいことが特徴です。
一般的な社会と同様、ウェブにおいても競合の少ないフィールドでは、先行者利益が大きく、追従サイトとの競争も比較的楽になります。
ニッチな業種のホームページ開設による反響
以前、少しお話させていただいたことのある、「梵鐘の製造」というかなりニッチな業種の方の話によると、ホームページ開設(サイト開設)やSNSでのページ取得を行うと、すぐに他県からお問い合わせがあったそうです。
「梵鐘の修理」や「梵鐘の処分」など、あまり表には出ないようなニーズをもった方が全国にいらっしゃるケースが多く、ホームページはそうした隠れたニーズを持ったユーザーとの接点を作るのに適しています。
競合他社がホームページを所有していないからこそ、「どこに問い合わせてよいかわからない」という状況のユーザーから一番に連絡が来る可能性が高いことがニッチな業種のWeb活用の特徴です。
こうした先行者利益は、業界内でホームページ活用が浸透するまで続きます。
「電話帳・名簿」→「Web検索」の流れ
企業間取引がメインの業種の場合、以前ならばタウンページなどの電話帳、業界名簿などからの問い合わせなどが主流でした。
しかし、取引企業を探す担当者の方が若年層になるにつれて、どんどんウェブでの検索への比重が高まってきています。
メディアミックスによる広域のPRも、もちろん今でも効果がありますが、これからはどんどんウェブによる検索比重が高まっていくでしょう。
特にスマートフォンによる検索は、今後さらに比重が高まります。
ただし、お客さまからのお声によると、電話帳などからのお問い合わせとウェブ経由でのお問い合わせでは若干、お問い合わせ内容が異なるようです。
ルートのユーザー層の違いもありますが、ウェブサイト・ホームページによる集客を図る際には、ウェブでのお問い合わせ獲得に合わせて、社内体制を整備する必要があるようです。
効果の出るホームページの活用で一気に対象が広がるケースがあります
見込み客層・対象者を広げるという意味で、ひとつのメディアミックスの例としてウェブサイト・ホームページの活用でいきなり効果が表れることがあります。
企業間取引がメインのニッチな業界ほど、うまくホームページを運営すると、今までは電話帳や業界名簿を参照する見込み客層にしかアプローチできていなかった状態から、ウェブユーザーという別の見込み客層へのアプローチを一気に行うことができるからです。
継ぎ手のいないニッチな業種で、遠方から弟子入りといったケースも
弊社のお客様の中には、地元京都での伝統産業において継ぎ手に困っていらっしゃったニッチな業種の職人さんのところに、遠方の九州地方から弟子入り願いの連絡が来たというケースもあります。
直接的なWebマーケティングの効果としてだけでなく、こうしたケースがあることもニッチ業界ならではでしょう。
場合によっては、メディア取材のきっかけになったりと、メディアリレーションズにもつながるケースがあるようです。
ホームページを軸として、様々なメディアへと波及していくといったポテンシャルを持っています。
既にホームページを所有しているケース
ホームページ開設からいくら期間が経過しても、そのサイトがコンテンツ増加や更新を行わず、固定的である場合、外部リンク獲得による順位上昇以外では、検索結果順位は下降の一途をたどるでしょう。
サイトの順位によっては、お問い合わせなどがゼロというケースも珍しくはありません。
せっかくのサイト開設が、あまり結果に結びつかないケースです。
「既にホームページを作って運営しているけど、結局そんなに問い合わせなんてこなかった」
そういった声も多くお聞きします。
しかし、それはもしかしたら、ウェブサイト・ホームページが、「価値のあるサイト」、「効果の出るホームページ」として稼働していないことが原因かもしれません。
既にサイトを所有されているケースでもカスタマイズやコンテンツ制作によって、ホームページ(ウェブサイト)を価値のあるものにすることができます。
弊社では幾多のサイトをカスタマイズさせていただきました。
そのほとんどは、「ローカルキーワード+業種」での検索順位が20位前後のサイトは、概ね1位か2位に表示されるようになりました。
その結果、弊社独自の統計によるとお問い合わせ件数は平均でカスタマイズ前の4倍ほどになっています。
ひとつのブランディング
ブランディングに関する話題はたくさんありますが、デザインなどだけがブランドの構成要因ではありません。ホームページ(ウェブサイト)においても、デザイン性はブランディングの一要素でしかありません。
例えば、「しっかりした対応を期待することができる」ということも、一種のブランドです。
同じ商品を取り扱う小売店もたくさんある中、百貨店がブランドとして確立している要因のひとつはそういった面もあるでしょう。
そして、ウェブ上で検索結果上位であることは、業界内での信頼性の一つの目安になります。
検索ユーザーからの印象としては、検索上位に掲載されている企業に信頼がでます(ただし、第一印象です)。
非常に間接的ではありますが、しっかしたウェブサイト構築、サイトの検索結果上位表示は、企業ブランディングの一環としての機能を持つことができるでしょう。
ホームページ(ウェブサイト)の見直し
情報掲載サイトへの情報掲載、自社ホームページ(ウェブサイト)の活用を既に行っていらっしゃる場合でも、アクセス解析などのデータの計測を含め、何度も改良する必要があります。
なぜならば、見られないウェブサイトの稼働は、ウェブ活用が空振りになり、せっかくのサイト開設が無駄足になる可能性があるからです。
企業間取引がメインで、競合が少ない業種のサイト開設は、それだけでいきなり効果が現れることがありますが、先行者利益に甘んじていると、他社の追従により、効果が薄れていく可能性を常に内在しています。
ホームページ(ウェブサイト)は定期的な改良が必要
ウェブ空間での自サイト・自社コンテンツの立ち位置は、検索結果・SNSの効果に応じて日々変動しています。
チラシのように、一度配布するというわけではなく、常に稼働しているホームページ(ウェブサイト)だからこそ、定期的な改良が必要になります。
改良にはアクセス解析などの現状把握から改良の方向性の決定など、様々なプロセスがありますが、一般消費者を対象としたサービスを提供している場合よりも、ニッチな産業ほどその手間は少なく済みます。
できるだけ良質なコンテンツの増加を心がけるだけで、ウェブの活用は一気に結果をもたらしてくれるでしょう。
企業間取引がメインのニッチな業種ほど、その効果はすぐに表れます。Webマーケティングツールとして、最大限にマーケティング効果を意識したSEO特性の高いウェブサイトで、ぜひその効果を実感してください!
(初回投稿日 2016年1月25日)