京都市西京区にある月読神社(つきよみじんじゃ、月讀神社)へ。松尾大社の南400メートルの場所にあります。

月読神社 京都市西京区
月読神社は、式内社(名神大社)で現在は松尾大社摂社で「松尾七社」の一社です。

月読神社 神門
元は壱岐氏によって壱岐島において海上の神として奉斎されたものであり、顕宗(けんそう)三年(487年)に山城国歌荒樔田(うたあらすだ)の地に創建。その後、斉衡(さいこう)三年(856年)に現在の地に移ったようです。月読神社の京都への勧請に際しては秦氏など渡来系氏族の関わりがあったと考えられています。
(石段は結構急勾配です)

元の鎮座地である歌荒樔田(うたあらすだ)から現在の松室への移転には、桂川の治水や水運を掌握していた渡来系氏族である秦氏の影響力が強く働いています。古代の海上交通を重んじた壱岐氏の信仰が、内陸の京都で秦氏の文化と融合した過程は、古代京都の開拓史を読み解く上で非常に重要です。

月読神社 案内
月読神社境内

月読神社境内
月読神社境内は京都市指定史跡に指定されています。

月読神社境内 太鼓
日本書紀などに記されるツクヨミとは異なり、この地に伝わる月神は壱岐氏が海上の守護神として祀った古い信仰形態を色濃く残しています。江戸時代前期の様式を伝える本殿の造りからも、当時の神仏習合の歴史や朝廷からの篤い庇護の痕跡を確認できます。

月読神社本殿

月読神社 本殿
月読神社の御祭神は、月読尊(つきよみのみこと)。

月読神社 本殿2
月読神社のご祭神の神格は、古事記や日本書紀に登場するツクヨミ(月読尊)とは別の伝承で伝えられた月神であると考えられています。
この月読神社本殿は、江戸時代に建てられたようです。
月延石(つきのべいし)

月延石(つきのべいし)月読神社
月読神社の月延石(つきのべいし)です。
神功皇后が応神天皇を身籠った際に出産を遅らせるために腹に当てたとされる石は、元々筑紫の国に伝わる鎮懐石の伝承と深い繋がりを持っています。
舒明天皇の時代にこの月読神社に奉納されたという記録は、古代のヤマト王権と九州地方との交流を示しています。月を司る神が生命の誕生や潮の満ち引きと密接に関わっているという当時の宇宙観を、今日に伝える貴重な史跡です。

月延石(つきのべいし)
月延石(つきのべいし)は、安産の神として信仰され「安産石」とも呼ばれています。
神功皇后が応神天皇を産む際にこの石で腹を撫でて安産され、後に舒明天皇の時代に月読神社に奉納されたようです。
むすびの木

むすびの木 月読神社
解穢の水(かいわいのみず)

解穢の水(かいわいのみず)月読神社
月読神社にある解穢の水(かいわいのみず)。

解穢の水(かいわいのみず)
「四時絶えることのないお山からの霊水」と案内されています。
聖徳太子社

聖徳太子社 月読神社
月読神社内にある聖徳太子社です。
御舟社(おふねしゃ)

御舟社(おふねしゃ)月読神社
航海安全、交通安全の神を祀る御舟社(おふねしゃ)。
御舟社は、かつて桂川の水運が京都の物流を支えていた時代の名残を留めています。
願掛け陰陽石

願掛け陰陽石 月読神社
月読神社内にある願掛け陰陽石です。
月読神社

月読神社
松尾大社から歩いて行くことができます。静かで涼しい優しさを感じる素敵な神社です。
(寄った時には向かいの公園でたまに遊んでいます)
〒615-8296 京都府京都市西京区松室山添町15
阪急電鉄嵐山線 松尾大社駅から徒歩約8分です。
(初回投稿日 2024年8月21日)







