善峯寺 京都市西京区

西国三十三所二十番「善峯寺」へ 京都市西京区


先月のことですが、京都市西京区にあります西国三十三所二十番「善峯寺」へ行きました。西山ですね。

善峯寺は、平安中期の長元2年(1029年)に「源算上人」によって建てれられた天台宗のお寺です(1000年近く前ですね)。

西山だけあって山寺です。善峯寺に行くのは初めてではないのですが、この日も非常に空気がきれいでした。

京都市西京区の大原野に位置する善峯寺(よしみねでら)は、西国三十三所の第二十番札所として多くの巡礼者が訪れる名刹です。平安時代中期の開創から応仁の乱による荒廃、そして江戸時代の劇的な復興という起伏に富んだ歴史を持っています。

善峯寺山門(楼門)金剛力士像

善峯寺 山門(楼門)

正徳6年(1716年)建立の、三間一戸の楼門形式のお堂

入山受付の山門(楼門)金剛力士像がお出迎えです。

善峯寺の境内は約3万坪あります。山中がお寺です。約30分から40分で一周することができます。

善峯寺の境内を進みます

さて、境内を進みましょう。

善峯寺 観音堂へ進む

善峯寺 観音堂へ進む

山門から真っすぐ進んで階段を登ると、善峯寺本堂の観音堂です。

本堂の観音堂

善峯寺本堂の観音堂

善峯寺本堂の観音堂

善峯寺は、西国三十三所の第二十番札所でもあり、京都洛西第一番札所でもあります。

ちなみに西国十九番は、京都市中京区の寺町通竹屋町を上がったところにある行願寺(革堂)です(御所の南東端からすぐです)。

本堂の観音堂には、仁弘法師御作の千手観世音菩薩像があります。

源算上人による開山と白河天皇の帰依

長元2年(1029年)、恵心僧都源信の弟子であった源算上人が、この地に十一面千手観音を安置したのが善峯寺の始まりとされています。源算上人は修験者としての側面も持ち合わせており、大原野の厳しい自然環境は修行の場として最適でした。

その後、後一条天皇から「良峯寺」の寺号を賜り、さらに白河天皇や鳥羽天皇といった歴代の天皇・上皇から深い帰依を受けます。特に白河上皇の時代には、皇室との結びつきが強まり、親王が住職を務める「門跡寺院」に準ずる高い格式を誇るようになります。

西山に広がる広大な寺領と観音信仰

平安後期から鎌倉時代にかけて、善峯寺は西山(西京区一帯)に広大な寺領を有し、多数の堂塔が立ち並ぶ大寺院へと成長します。西国三十三所観音霊場の一つに数えられたことで、貴族だけでなく広く一般の民衆からも観音信仰の聖地として崇敬を集めるようになります。

急峻な山肌に建てられた伽藍は、極楽浄土への憧れを視覚的に表現したものであり、当時の人々にとって現世と来世をつなぐ特別な空間として認識されていました。

戦国時代の荒廃と桂昌院による大復興

隆盛を極めた善峯寺も、中世の動乱期には悲劇に見舞われます。しかし、江戸時代に入ると、一人の女性の篤い信仰心によって奇跡的な復活を遂げます。

応仁の乱による伽藍の焼失

室町時代後期の応仁の乱(1467年)において、京都の多くの寺社と同様に、善峯寺も戦火の犠牲となりました。西軍の陣地に近いことも影響し、堂塔の大部分が灰燼に帰してしまいます。その後も戦国時代の混乱が続き、かつての大寺院は長く荒廃した状態が続くことになります。この時期の善峯寺は、細々と法灯を守るのが精一杯の厳しい状況に置かれていました。

桂昌院の帰依と大規模な再建事業

善峯寺の歴史において最も重要な転換点となるのが、江戸時代中期の桂昌院による復興事業です。桂昌院は京都の西陣周辺の生まれとされ、後に江戸幕府第3代将軍・徳川家光の側室となり、第5代将軍・徳川綱吉の生母として絶大な権力を握った人物です。「玉の輿」の語源に関わる人物とも言われています。

彼女は生まれ故郷である京都の寺社復興に尽力しましたが、中でも自身が深く帰依していた善峯寺には多大な援助を行いました。現在私たちが目にしている本堂、鐘楼、多宝塔など、主要な建物の多くは、この桂昌院の寄進によって再建されたものです。

遊龍の松

善峯寺 遊龍の松

善峯寺 遊龍の松

全長が約37メートルにも及ぶこの巨大な五葉松は、樹齢600年以上と推定されており、応仁の乱の戦火を生き延びた貴重な存在です。安政4年(1857年)に花山前右大臣家厚が、その幹が地を這うように伸びる姿を臥した龍に見立てて「遊龍」と命名しました。

遊龍

遊龍

善峯寺と言えば、国の天然記念物である「遊龍の松」です。

樹齢600年以上、全長37mの五葉松(ごようまつ)です。臥した龍、つまり臥龍が遊んでいるように見えることから遊龍の松と呼ばれています。

五葉松は、今年のお正月に生け花に使用した松です。葉が2本ではなく5本になっている松です。「お正月の生け花 五葉松と千両

パノラマで撮影できるかなと思いながらあまりうまく撮れませんでした。

遊龍の松 パノラマ

遊龍の松 パノラマ クリックで拡大します

下から見上げるとこのような感じです。

遊龍の松(下から)

遊龍の松(下から)

山岳寺院の急峻な地形に合わせて成長したこの松は、人間の手による手入れと自然の生命力が融合した、生きた歴史的遺産と言えます。

遊龍の松(横から)

遊龍の松(横から)

山寺ならではのパノラマ

山中がお寺なので、全て見て回るのに少し時間がかかるのですが、西山から望む景色は爽快です。

西山から見る京都市内

本堂の観音堂よりさらに進んで行くと、さらに高いところから景色を望むことができます。

薬師堂の近くから

何より空気がきれいでした。

善峯寺(よしみねでら)

善峯寺 京都市西京区

善峯寺 京都市西京区

〒610-1133 京都府京都市西京区大原野小塩町1372

最寄り駅は、阪急電車「長岡天神駅、JR「向日町駅」ですが、徒歩で向かうには距離がありますので、タクシー等の利用をおすすめします。バスの場合は阪急バス「善峯寺」から徒歩約8分です。

土日祝日8:00・平日8:30~17:00(16:45受付終了)

入山料(拝観料)
大人 500円
高校生 300円
小・中学生 200円

(元旦6:30~8:00は特別拝観料が必要)

西国三十三所二十番「善峯寺」(公式サイト)

善峯寺山門までの道は、すごい急勾配の登り坂です。

(初回投稿日 2016年12月17日)


著者・監修 : 株式会社ファンフェアファンファーレ

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