スピードアップデート


スピードアップデート

2018年はモバイルファースト時代の本格的な幕開けともいわれ、Google はそのタイミングでモバイルユーザーに焦点を当てた大きな一歩を踏み出しました。これまでページの表示速度はデスクトップ検索においてランキング要素のひとつとされていましたが、モバイル検索においては必ずしも適用されていませんでした。こうした状況を受けて Google は「スピードアップデート(Speed Update)」を正式に導入することを発表しました。これはつまり、2018年7月からモバイル検索結果においてもページの速度が順位に影響するようになるというものでした。

スピードアップデート導入当初、Google の関係者からは「非常に遅いページのみが対象であり、多くの検索結果に大きな影響はない」との説明がありました。たとえば著名なウェブマスターの John Mueller 氏は「『Speed Update』はスローな体験を届けるページにのみ継続的に作用するものであり、小さな速度改善でもランキングの回復に寄与する可能性がある」と発言しています。

実際、企業によるホワイトペーパーでは「読み込みに 3 秒以上要するページでは離脱率が 40% に達する」との調査結果も知られており、きわめて遅いページは SEO 上の重大なリスク要因となっていました。

スピードアップデートの目的

スピードアップデート(Speed Update)の目的は、モバイルユーザーに対して快適な検索体験を保証することにありました。検索クエリの関連性やコンテンツの質という本質的要素は引き続き強い評価基準ですが、モバイル環境で圧倒的に遅いページを上位に据えるわけにはいかないという明確な方針がここに示されています。

Google はスピードアップデート(Speed Update)に伴い、開発者や運営者に対して速度を評価・改善するためのツールも積極的に推進しました。代表的なものとして Chrome User Experience Report、Lighthouse、PageSpeed Insights などがあり、それぞれ実際のモバイルユーザーによる体験やテクニカル指標を元にパフォーマンスの詳細な評価を支援してくれます。

モバイルページ速度の最適化

スピードアップデート導入のタイミングにあわせて、SEO コミュニティや Web 制作業界では、モバイルページ速度の最適化が再び注目を浴びました。兼ねてからページ速度の改善は UX 向上やコンバージョン最適化の観点でも重要視されていましたが、これにより SEO 上の明確な要件としても認知されることとなりました。

たとえば、広告や画像の遅延読み込み(lazy loading)、コード軽量化、ブラウザキャッシュの活用、画像フォーマットの最新化(WebP など)、AMP(Accelerated Mobile Pages)の採用といった施策が効果を発揮する例が多く見られます。また、ツールによる診断結果を元に優先順位をつけて改善していく姿勢が鍵となります。

スピードアップデートは「モバイルスピードが SEO において重視される時代の始まり」を告げる象徴的なマイルストーンでした。その後 Google 自体も Core Web Vitals のようなユーザー体験に関する指標をランキング要素に加えており、今ではページ速度だけでなく「読み込みの速さ」「視覚的安定性」「操作応答性」など多面的な体験品質が重視されています。

スピードアップデートは「速度だけでなく、ユーザー体験を最優先に設計しましょう」という Google の明確なメッセージであり、今後もモバイル環境における検索の基本的価値観のひとつとして継続されていきます。モバイルファーストが定着した現代においては、技術面とコンテンツ面の両輪でユーザーの利便性に応えるサイト設計が重要であると言えるでしょう。

Google検索アルゴリズムアップデート

SEO(検索エンジン最適化)

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