「新規のウェブサイト制作のご依頼をお断りするケース」で少し触れましたが、ホームページ(ウェブサイト)のWebマーケティング活用は、完全に費用に比例するものではありません。
ウェブサイト活用にも当然に「閾値(いきち)」という考えが適用できます。
ウェブサイト(ホームページ)は、マーケティングツールとしての効果が現れるまでに段階があります。そして、ある段階に達した時、その真価が発揮されます。
リスティング広告などは例外として、ホームページ制作やSEO施策を実施した際のWebマーケティングの効果は、費用にまっすぐ比例するものではなく、特定のレベルに達した時にようやく目に見える効果が表れるという特性を持っています。
閾値(いきち)とは

閾値とは、要約すれば「反応が起こるために必要な最小量」です。
ウェブサイト活用に置き換えれば、Webマーケティングにおけるウェブサイトの効果が現れるための必要なサイトパワーです(少し無理やりかも知れませんが)。
あるスコアが閾値に達するまでは、効果がゼロ、閾値に達した段階で効果が目に見えてくるといったイメージです。その対象はSEOによる検索順位であったり、アクセス数であったり、実際のコンバージョン数であったりと、Webマーケティングの大半が対象になります。
総合してホームページ(ウェブサイト)の効果自体が閾値を持っていると捉えていただければよいと思います。
反応をユーザーからのレスポンスだと置き換えて閾値を考えた時、ウェブサイトの持つ「スコア」がある一定値を超える必要があります。その対象はWeb集客のうちSEOを利用するのであれば、そのSEOスコア、ユーザーへの訴求力であればコンテンツのメッセージ性やマイナス要因に対する対策などが対象となるでしょう。
サイトのWebマーケティング効果

閾値という言葉を使ったのは、サイト自体のWebマーケティング効果は、施策に対してまっすぐは比例しないからです。
通常、ウェブ広告などは費やした費用に正比例して、効果が現れます。
もちろん多少の変動や限界値、そして閾値もありますが、概ね正比例と捉えて良いと考えます。
1万円ならば1万円だけの効果、10万円ならば10万円の効果、100万円ならば100万円の効果、という具合です。
しかしながら、ウェブサイト(ホームページ)の活用、とりわけSEM(サーチエンジンマーケティング)、オウンドメディア構築によるコンテンツマーケティングと呼ばれるものは、1ページ増加すれば1ページ分、と言った具合に効果が出るかというと、そうではありません。
特に、SEOやコンテンツマーケティングでは、ある程度のレベルにまでホームページが成長した時、アクセスアップを含めて一気に効果が出始めます。いわばこれらはリスティング広告などと比較して即効性はなく、一定の値に達するまで効果が出ないという特性を持っています。
検索結果順位とアクセスを単位取得で例えてみます

このウェブサイト活用のWebマーケティング効果や検索結果順位とアクセスの関係を閾値をベースに単位取得で例えてみます。わかりやすく特定のキーワードに対する検索順位とアクセス数の関係の閾値の概念で進めていきます。
例えば、検索エンジンにおいて、あるキーワードのページ群があるとして、それぞれがスコアで判定されている場合、各々のページには当然に点数がついています。
大学などでは、優・良・可・不可、A・B・C・D・Eなど、表現は異なりますが、可以上が単位取得ということになっています。
そして、可のボーダーが59点と60点の差です。
ここで59点の場合は単位取得ができません。
しかしながら、60点ならば、一応単位は取得できます。
ウェブサイトの評価の閾値の考えもこれと同じで、59点以下ならば、意味がありません。
そして、60点以上で、ようやく競合との戦いになります。
しかしながら、60点ではフィールドに登っただけです。「得意分野」として就職面接でアピールできるほどではありません。
ただ、単位取得と異なる点は、他のページのスコアや、サイト全体のスコアが加味される点です。
そして、他のページの恩恵で、59点だったページが60点になり、フィールドに立てるという現象も起こります。
SEOスコアの閾値

こうした点数による合格ラインと同じように、ある程度のSEOスコアを獲得し、検索順位のある程度の位置にまで登りつめないとアクセス自体は皆無であり、Web集客面では単独での効果を期待することができません。
さらにSEOのスコアとして合格ラインに達していても、低い検索順位でのクリック率は低く、ある程度のアクセスを確保しようと思うとさらに高いスコアを目指していく必要があるというイメージです。
ページをすぐに改良できるという利点

さらに、ウェブの最大の利点は、ページをすぐに改良できることです。ホームページ制作の方法によって改良のしやすさはそれぞれ異なりますが、基本的には好きなタイミングですぐに改良を実施していくことができることが特長です。
テストが一回しか無かったり、年に一回というわけではありません。閾値に達するまでいつでも何度でも改良していくことができるところに大きな違いがあります。
これは検索順位での例えですが、サイトのPR効果も同じです。ある程度継続したコンテンツ配信によるコンテンツの蓄積によって、コンテンツSEOの効果も、ユーザーに対してのPR効果もある程度の継続期間経過後に表れるのが一般的です。
こうした閾値までの間のホームページ(ウェブサイト)の改良ですが、特にWordPressなどを利用している場合は、ページ改良がさらに簡単です。
ある値を超えた時点で効果が現れ出す
ホームページ(ウェブサイト)の効果、特にSEMとしてのWebマーケティング効果は、正比例ではなく、ある限界値を超えた時点で「どかーん」と効果が現れ出します。
改良して、追加して、ということを繰り返しているうちに、ある時閾値に達し、いきなり効果が出ます。閾値に達する前は、ほとんどWebマーケティング効果が見えませんが、そんなときでもホームページの費用対効果がゼロだと考えずに、改良を繰り返してくことが重要です。
SEOの競合の強さによって異なる閾値

スコアの概念で考えた場合、ホームページ・ウェブサイトの効果、価値には閾値があります。
リスティング広告などでは費用と効果をわかりやすい数値で確認することができますが、SEOによる集客、自然検索での流入などの分野では、わかりやすく費用や施策の手間に比例して効果が見えてくるわけではなく、一定の値に達するまで効果が見えません。
ホームページ制作時には達していなかった閾値へとサイト改良を繰り返していくことで、SEOスコアを上昇させて、Webマーケティング効果を高めていくことができます。
あるキーワードで、検索結果100位のページにはアクセスが期待できませんが、仮に8位くらいにまで上昇すれば、効果を期待することができます。そして、もちろんその値は、競合の強さによって異なります。
ただ、そのキーワードがあまり検索されなような需要のないキーワードの場合は、検索結果が8位程度であっても、検索流入をあまり期待することはできません。
SEOの改良とコンテンツSEO効果

もちろんSEOの改良を重ね、コンテンツSEOを実施していけば1位になることもあり、そうした段階でのWebマーケティング効果は検索順位100位の時とは比べ物になりません。
ある限界値を超えた時点で効果が現れるため、その限界値に届かない場合は、もちろんほとんど効果がありません。
しかしそれは、「ウェブサイト(ホームページ)」自体が意味が無いのではなく、その段階では「意味のあるウェブサイトとして完成はしていない」という状況である、という形になります。
ウェブサイトは、どの状態であっても、どの時点であっても改良を加える事ができます。
SEMのレバレッジ

検索エンジン経由でのアクセスによるマーケティング、SEMは、最初は効果が見えませんが、後に非常にレバレッジが効くことがあります。
通常の広告や営業は、その数に正比例する傾向にありますが、オウンドメディア運営などのウェブサイト活用、コンテンツマーケティングやコンテンツSEOは、高いレバレッジ性を秘めたWebマーケティング手法になります。
もちろんリスティング広告によるWebマーケティングもSEMの範疇に入りますが、SEOによる自然検索経由のアクセスを軸として、閾値に達するまでリスティング広告を利用するという捉え方でコンテンツSEOを実施していくと、後々のレバレッジは非常に高いものになります。
閾値に達するまでの辛抱とサイト改良・増強を重ねる必要がありますが、その効果は、ある時突然現れます。
そして、それは決してギャンブルのように不確実なものではありません。
成果が出る直前が一番苦しい時期かもしれません
Webマーケティングの世界には、多くの人が陥る「期待と現実のギャップ」が存在します。
私たちは無意識に、努力した分だけ直線的に成果が出ると期待してしまいます。記事を10本書けば10のアクセスがあり、100本書けば100のアクセスがあると考えがちです。しかし、実際のWebの成長曲線はそうではありません。
最初はいくら努力しても、グラフは地を這うように横ばいのままです。そしてある日突然、閾値(ブレイクスルーポイント)を超えた瞬間に、急激に右肩上がりに伸び始めます。これを「指数関数的な成長」と呼びます。
最も怖いのは、実はもうすぐ閾値を超えるというタイミングで、「やっぱりWebは効果がない」と更新をやめてしまうことです。ここでは、その見えない壁を乗り越えるために知っておくべき、プロの視点をお伝えします。
Googleの信頼を得るには「量」の壁があります
検索エンジンは、できたばかりのホームページや、ページ数が少ないサイトをすぐには信用しません。「本当に役立つ専門家なのか」を慎重に見定めている期間があります。これをエイジングフィルターと呼ぶこともあります。
例えば、専門的な記事が30本を超えたあたりで、急に検索順位が安定し始めることがあります。あるいは、ドメインを取得してから半年が経過した頃に、突然アクセスが増えることもあります。
この「信頼の閾値」を超えるまでは、どんなに良い記事を書いても反応が薄いのが普通です。反応がないのは、あなたの記事が悪いのではなく、まだサイト全体が「見習い期間」にあるからかもしれません。焦らずに、信頼を積み重ねる時期だと割り切ることも大切です。
売上の前に「表示回数」の変化を見逃さないでください
閾値を超えつつあるかどうかは、目に見える「売上」や「問い合わせ数」だけを見ていると判断を誤ります。これらは最後に結果として現れる数字だからです。
その前に変化する「先行指標」を見てください。Googleサーチコンソールというツールで見られる「表示回数(インプレッション)」です。
まだクリックされていなくても、検索結果に表示される回数が徐々に増えているなら、それはGoogleがあなたのサイトを認識し、評価し始めている証拠です。マグマは地下で確実に溜まっています。この予兆を見逃さず、「方向性は間違っていない」と確信を持って継続できるかどうかが、勝負の分かれ目になります。
広告予算にも「学習」のための最低ラインがあります
SEOだけでなく、Web広告においても閾値は存在します。
最近のWeb広告はAI(人工知能)が優秀で、「どんな人に広告を出せば売れるか」を自動で学習してくれます。しかし、この学習機能が働くためには、ある程度のデータ量が必要です。
予算をケチりすぎて、少額で長く回そうとすると、AIに必要なデータが集まらず、いつまでたっても学習が完了しません。結果として「広告は効果がない」という誤った結論に至ってしまいます。
成果を出すためには、短期間にある程度の予算を投じて、一気に閾値を超えるデータを集めるという「集中投資」の考え方も必要です。中途半端な投入が、一番コストパフォーマンスを悪くしてしまうことがあります。
既存のページを修正することで壁を突破できることもあります
記事を増やしても増やしてもアクセスが増えない場合、量ではなく「質」の閾値に引っかかっている可能性があります。
そんな時は、新しい記事を書く手を止めて、過去の記事を見直してみてください。タイトルは魅力的か、情報は古くないか、読みやすい構成になっているか。
50点の記事を100本積み上げるよりも、80点の記事を10本揃えるほうが、Googleの評価基準(閾値)をクリアしやすい傾向にあります。停滞を感じたら、量から質へ転換するタイミングかもしれません。
サイトパワーが閾値に達した時

競合が強ければ強いで、難関資格試験などと同様に、サイトパワーが閾値に達した時には、相応の効果と結果がついてきます。SEOであればサイトのアクセス数、ホームページ自体のメッセージ性のユーザー訴求力であれば、コンバージョン率が高まります。
ホームページ(ウェブサイト)は、どの地点からでも改良を加えることが可能で、また常に成長できるという強みを持っています。さらにWordPressなどであれば、そうした改良を気軽に何度でも行うことができます。
こうしたWebマーケティング効果がしっかり表面化するまでの間、常にホームページのクオリティを向上させていく必要があります。そのためには常に改良が必要であり、改良をしやすくできる仕組みを持つことが第一に重要になります。
コンテンツ制作とSEOで、ウェブサイトのパワーが閾値に達した時、今までの数倍のWebマーケティングツールとしての価値が生まれます。
弊社は、SEO強化やコンテンツ制作サービス、サイトのカスタマイズで、みなさまのウェブサイトを価値のあるものにすることをWeb制作サービスの柱としております。
(初回投稿日 2016年3月5日)






