今回は、「ウェブコンテンツの優位性 アーカイブとしての情報蓄積」というタイトルで、様々なウェブコンテンツと一般的な紙の広告物との比較の中で、ウェブコンテンツが持つ情報のアーカイブ性、情報蓄積がもたらすメリットや強みについてお伝えします。
企業のPR活動には様々な方法があります。名刺交換、挨拶まわりも企業にとってはひとつのPR活動です。そして数あるPR活動のうち、ホームページ利用などによるウェブPRがもつ優位性があります。
それは、ウェブコンテンツが、アーカイブ(書庫)としての情報蓄積されていく上で、ホームページのコンテンツ自体は、単発で終わることがなく、CMS等の利用によりホームページの情報量が増大することによって、ウェブ上では相乗効果をもたらすことが大いにあるからです。
ウェブコンテンツとは?

ウェブコンテンツ(Webコンテンツ)とは、その名の通り、Web上で表現される全てのコンテンツのことを指し、テキスト文章や画像、動画などホームページ内部に組み込まれているものから、Web上で扱えることのできるコンテンツとして、ダウンロード用ファイルとしてのzipファイルやWord、Excel、pdfファイルやスライドなどもウェブコンテンツとして考えることができるでしょう。
ホームページ上でのコンテンツももちろんウェブコンテンツですが、ソーシャルネットワークに投稿したテキストや画像、YouTubeなどの動画共有サイトに投稿した動画もウェブコンテンツです。
コンテンツと類似した概念にデータという言葉もありますが、「コンテンツマーケティング」という言葉はあっても「データマーケティング」という言葉は見聞きしないように、ウェブコンテンツとウェブ上のデータとは概念の違いがあります。
コンテンツとデータ

コンテンツとデータは若干の違いがあり、情報という意味ではどちらも「データ」に該当しますが、ウェブコンテンツを定義する上で、コンテンツマーケティングなどで意味する「コンテンツ」とは、事実的データに対して独自の見解などを付加した情報であると考えることができます。なお、コンテンツ自体は「情報の中身」という意味を持っています。
例えば、弊社の会社所在地情報は事実としてのデータです。もちろん電話番号もデータであり社名もデータです。
統計データや製品スペック
また、統計データもコンテンツ的ではありますが、データに分類されます。さらに、製品のスペックはデータですが、製品の使用感についての感想はコンテンツ部分になると考えられます。
そうした統計データや製品スペックなど、事実的なデータを元に様々なデータを組み合わせながら、私見を交えオリジナルの情報を作り上げた先にあるものがコンテンツであると定義することができるでしょう。
「データ」は、客観的で固定的な情報
こうして考えると「データ」は、客観的で固定的な情報であり、コンテンツはデータを含めて構築した「主観的・オリジナルのクレーム(意見)」を含んだ情報であると考えることができます(なんだか論文のようですね)。
Web上で表現できる全てのコンテンツ

ウェブコンテンツは、紙などで表現されるデジタル表現されていないコンテンツとの対比の中で、Web上で表現できる全てのコンテンツを指します。
このページではその中でとりわけホームページ上で公開されるウェブページなどをウェブコンテンツとし、紙でのチラシなどの広告物との違いについて記述していきます。
ウェブコンテンツの優位性

ウェブコンテンツの優位性は、ホームページ(ウェブサイト)が公開されている状態であればずっと残り、そしてそれが蓄積されていくことです。
そしてCMSによってオウンドメディア運営などをしていれば、索引としての「ホームページ」を軸に、サイト内に膨大な量のコンテンツ群が形成されていきます。コンテンツがストックされていきます。
紙をベースとしたコンテンツは物理的な占有体積が必要ないため、相互の関係性を密接に結びつけて「カタマリ」としてパワーを発揮することができませんが、ウェブコンテンツは、デジタルデータであり、無形の情報であり、相互関係をリンクなどで結びつけていくことで、大きなカタマリを形成し、コンテンツの価値を蓄積していくことができます。
紙の広告物に対する優位性

ウェブコンテンツは物理的な空間を占有することがないため、Web上でのコンテンツ追加は無限であると考えることができます。これが紙の広告物に対する優位性のひとつです。
そして、もうひとつの優位性が、PRや広告の効果持続期間の長さです。ページが特定のキーワードで検索結果に上位表示されていれば、検索エンジン経由でアクセスされページが閲覧されます。こうした構造によりコンテンツの効果が長期間続きます。
さらにもう一つの優位性として、ウェブコンテンツ同士の相乗効果があります。
ページを公開し、さらに追加でページが公開されていけば、それらページ群はアーカイブとしてまとまりをもたらすことによって、情報蓄積による相乗効果を期待することができます。
アーカイブとしての情報蓄積とSEO

これがチラシや会報誌であれば、一枚・一冊ずつで、その時期だけで終わってしまう可能性はありますが、ウェブ上のコンテンツは、アーカイブ化されていき、どんどん蓄積されていきます。
このアーカイブとしての情報蓄積は、単純に一度のPR用記事が半永久的に残るだけでなく、同一テーマのコンテンツが増えることによるSEOの相乗効果もあります。
ホームページ全体のSEO評価向上
もともとそれほど注目されていなかった記事がホームページ(ウェブサイト)本体・全体の評価が上がることによって、SEOスコアが上昇し、検索順位が向上して、Webマーケティングとしても価値のあるページになることもあります。
紙の広告物の場合は、物理的な場所をとるため、期間を過ぎた場合は破棄されていく可能性がありますが、ウェブコンテンツは、どこまでも蓄積することができる上に、それぞれに関連性をもたせることによって、その効果を高めながら長期間の広告効果、Webマーケティング効果を期待することができます。
ウェブコンテンツが増えてきた場合 サイト編集の必要性

ウェブPRとしてのウェブコンテンツを増やしていった場合、それらのコンテンツ自体は蓄積されていきますが、同時に、ページ数が増えることによってひとつ一つの記事にたどり着きにくくなります。
オウンドメディア運営の第一ステップはコンテンツの増強ですが、コンテンツが増えてきた場合には、それらをまとめて、ホームページ(ウェブサイト)全体を整理する編集作業が必要になってきます。
配信済みのウェブコンテンツは時系列的に深い階層へと移動することが多いですが、これら深い階層のウェブコンテンツ群をカテゴリ分けしたり、アーカイブページとして新規インデックス(索引)ページを制作したり、新しいコンテンツから古いコンテンツへとリンクを張ることで、過去のウェブコンテンツを活かすこともできます。
ウェブの強みであるアンカー(リンク)機能

ホームページ(ウェブサイト)にはアンカー(リンク)機能がありますので、テーマごとに索引を作ったり、関連コンテンツへの橋渡しをするといった工夫が必要になるでしょう。過去記事への到達を容易にするというようなことはウェブの最大の強みです。
ウェブコンテンツによるPR活動と他のPRとの大きな違いとしてホームページの活用やウェブPRの優位性は、アーカイブ機能によって効果が持続することと情報が蓄積されること、そのコンテンツをまとめることができること、そして、それらの相乗効果により、ひとつ一つのコンテンツがより効果のあるものになる可能性があることです。
- アーカイブ機能によって効果が持続・情報が蓄積される
- 各コンテンツをリスト化したりまとめることができる
- それらの相乗効果により、各コンテンツがより高い効果をもたらす
ソーシャルメディアとレンタルブログ

アーカイブ、情報の蓄積という意味ではソーシャルメディア(SNS)にもこの機能がありますが、昔の投稿がそのままずっと同じだけの効果を持続することは難しく、各々のコンテンツをつなぐ再編集には少し制限があり、自由度が低いといえるでしょう。
ソーシャルメディアにおいても配信コンテンツの蓄積自体はされていきますが、それをまとめて大きなコンテンツ群としてまとまった価値を形成していくことはできません。
一方、レンタルブログは比較的運用しやすいといえます。そして最も運用しやすいのはWordPressなどのブログCMSを導入したウェブサイトです。
ウェブコンテンツのアーカイブとしての情報蓄積による相乗効果を狙う場合は、ソーシャルメディアの利用よりブログ形式での運用が最も理想的と言えるでしょう。
広告は単発、コンテンツアーカイブは積み上げ

冒頭に少し触れましたが、ウェブコンテンツの利用によるウェブPRの優位性は、情報が蓄積されていくことであり、単発では終わらないことです。ホームページのコンテンツアーカイブは積み上げ方式です。
ホームページのコンテンツにはストック性があります。
同じウェブ上の集客・販促においても、ウェブ広告の場合は、広告効果、Webマーケティング効果が高いもののやはり単発で終わります。
Webマーケティングにおいては、初期段階ではウェブPRに軸をおいて、コンテンツが整ってからウェブ広告の利用を検討したほうが良いでしょう。
積み上げた情報は、24時間働く「優秀な教育係」にもなります
Webコンテンツをアーカイブとして蓄積することは、単に「記事数が多い」という状態を作ることではありません。それは、事業の歴史と専門知識を体系化し、Googleとお客様の両方に「この分野ならこの会社」と認めさせるための最強の手段です。
フロー情報(SNS)では決して作れない、ストック情報(アーカイブ)ならではの資産価値について、もう少し深掘りしてみます。
専門性の「厚み」が検索エンジンへの最強のアピールです
Googleなどの検索エンジンは、1つの素晴らしい記事があるサイトよりも、そのトピックに関する記事が数十、数百と積み上がっているサイトを高く評価します。これを専門性(トピックオーソリティ)と呼びます。
例えば、「コーヒー」について1記事だけ書いているカフェのホームページよりも、豆の選び方、淹れ方、産地の違い、歴史まで、コーヒーに関するあらゆる情報がアーカイブされている専門店のホームページのほうが、検索順位は圧倒的に上がりやすくなります。
一つ一つの記事は小さなアクセスしか生まないかもしれません。しかし、それらが集まって「情報の厚み」を作ることで、ビッグワード(検索数の多いキーワード)での上位表示を狙えるようになります。無駄な記事など一つもありません。すべてがドメインの力を底上げする石垣の一部になります。
過去の記事が、未来の社員へのメッセージになります
アーカイブされた情報は、お客様だけでなく、求職者(未来の社員)にとっても貴重な判断材料になります。
採用面接に来る熱心な応募者は、必ず企業のホームページを読み込みます。その時、数年前から更新されているブログや、過去のプロジェクトの記録があれば、その会社がどのような理念で歩んできたのか、どのような雰囲気なのかを深く理解することができます。
「ここなら自分のスキルが活かせそうだ」「この社風なら合いそうだ」という確信を持って応募してくれるため、採用のミスマッチが減り、定着率の高い人材を採用できる可能性が高まります。コンテンツの蓄積は、実は採用コストの削減にもつながります。
よくある質問を記事にして、お問い合わせ対応を自動化します
お客様から電話やメールで何度も同じ質問をされることはないでしょうか。もしあるなら、その回答を詳しい記事としてホームページに残しておいてください。
電話で30分かけて説明していた内容も、「詳しい解説ページをご用意しています」とURLを送るだけで、数秒で解決できるようになります。あるいは、お客様が検索してそのページを見つけ、問い合わせる前に自己解決してくれるかもしれません。
アーカイブ情報は、営業マンであると同時に、優秀なカスタマーサポートの役割も果たします。スタッフの時間を守り、より付加価値の高い業務に集中させるためにも、ノウハウの蓄積は非常に有効です。
記事同士をつなげることで、回遊率はさらに上がります
ただ情報を積み上げるだけでなく、それらをリンクでつなぐことを意識してみてください。
「この記事を読んだ人は、きっとこっちの記事も気になるはずだ」と想像し、過去のアーカイブ記事への内部リンクを設置します。すると、訪問者は次々とページを読み進め、サイトへの滞在時間が長くなります。
滞在時間が長いサイトは、Googleから「ユーザーを満足させているサイト」と判断され、さらに検索評価が上がります。過去の遺産を倉庫に眠らせるのではなく、ショールームのように展示して、お客様を長く楽しませる工夫を凝らしてみてください。
Webマーケティング効果にはタイムラグがある

しかしながら、ウェブコンテンツの配信といったオウンドメディアによるウェブPRは、ホームページやWordPressなどのCMSのアーカイブ機能によってコンテンツが蓄積されるまで、効果にタイムラグがあります。
コンテンツ量がある程度積み上がらないまでの期間は、コンテンツSEOやウェブコンテンツによるPR効果があまり出ないため、メインコンテンツが整った際での広告利用は検討すべきでしょう。
人の信頼関係も、いきなりは築けないのと同様に、アーカイブ機能を活用して、ウェブPRを実施する場合は、継続が必要になります。
継続した結果は、継続した先にしかありません。SEOは、それらの労力をムダにしないための一つの技法と言えるでしょう。
ホームページの費用対効果を考える上で重要となる「ストック性」
(初回投稿日 2016年2月26日)






