たった1ページの「ホームページ」を活かすなら

たった1ページの「ホームページ」を活かすなら


今回は、たった1ページの「ホームページ」を活かすなら、というタイトルで、ホームページの活用についてお伝えしていきます。ホームページ制作を1ページだけにし、「1ページのみのホームページを利用する場合」について考えていきましょう。

こうした1ページもののホームページは「シングルページ」と表現される場合があります。また、近年では、広告用LP(ランディングページ)の利用で、1ページだけのホームページ制作を行う機会も多くなってきました。企業ホームページ等ではなく、特定の商品やサービスの紹介等、特定の目的に沿った1ページのみのホームページ制作です(ただ、企業ホームページが1ページでも問題はありません)。

もし、ウェブサイトの中身がたった1ページのトップページしかない、まさしく「ホームページ」だった場合、どのようなサイトにされますか?

縦長のホームページで、縦スクロール・サイドバーなしの全幅ページで想定してみましょう。シングルページとして1ページ目だけでユーザーにメッセージを伝えるとしたら…

あえて2000文字しか掲載しない、という制限があった場合、どんなサイトにされるでしょうか?

といったことについてお伝えしていきます。

以前、「ホームページのコンテンツ改良の必要性と期間限定コンテンツ」で、コンテンツの重要性についてお伝えしましたが、ウェブサイト・ホームページを活用する場合、それが誰かに見られる必要があります。

そして、合わせてユーザーに見てもらったからには、それがより良くPRにつながっていることも同じように必要なことになります。

その両者に共通するものは、「良質なコンテンツ」です。

もしホームページがたった1ページだけの縦長ホームページだった場合、どのようなところに着目して制作すべきなのでしょうか?

1ページもの(シングルページ)の概要をお伝えしながら、1ページだけのホームページにも大切なコンテンツ内容についてお伝えしていきます。

縦長のホームページ シングルページの概要

縦長のホームページ

時代は縦長のホームページ(特にLPは)

たった1ページだけホームページの場合、おそらくそのページは縦長のホームページになるでしょう。こうした縦長のページは、「シングルページ」と呼ばれ、企業のブランド告知やイベント告知で利用されます。また、直接購買を目的とした広告用のLP(ランディングページ)などでよく利用されています。

ホームページが1ページの場合、そのページ以外に移動することがないので、掲載内容以外に目移り気移ししないため、ランディングページを活用したWebマーケティングにおいては、縦長の1ページだけのWebデザイン(シングルページ)が主流になりました。

縦長のホームページの特徴としては、縦スクロールで、サイドバーなしの全幅ページであるという点です。

こうした縦長のホームページを利用する場合、1ページですべての内容を伝え、ユーザーのアクションを喚起し、問い合わせ行動などのアクションを行ってもらう必要があります。

たいてい1ページのみで構成されたホームページには、最下部にお問い合わせフォームが設置されています。

狭義の広告用LP(ランディングページ)との違い

狭義の広告用LP(ランディングページ)との違い

こうした1ページもののシングルページは、広告用LP(ランディングページ)と共通点がありながら少し概念が異なります。元々LP(ランディングページ)とは、「最初に閲覧されるページ」を意味します。landing(ランディング)とは、着地や着陸を意味するため、LP(ランディングページ)は「着地ページ」という意味があります

リスティング広告などでクリックされて到達するページという意味が強いため、広告用LP(ランディングページ)あるいは単純にLP(ランディングページ)と呼ばれます。

この広告用LP(ランディングページ)は1ページのみで完結するページ形式、つまりシングルページで作成されることが多いため、シングルページと混同されがちになります。こうしたものは、厳密には、シングルページで作成された広告用LP(ランディングページ)と呼ぶことができます。

企業情報やブランド、製品、イベントの告知のみを目的とするのか、サービス申し込みフォームや製品購入フォームを設置して直接契約を目的とするのか等、目的の違いで分類することはありますが、シングルページとは単に1ページもののホームページ(ウェブサイト)という意味になります。

シングルページのメリット

シングルページのメリット

シングルページのメリットとしては、1ページのみの制作であるため、制作費用が安価であること、制作期間が短期間であること、といった制作に関するものの他、他のページへの転移が無いため離脱率を下げることができる可能性が高まること、ひとつのメッセージやストーリーの臨場感を高め、伝えたいことを深く伝えやすいという点などが挙げられます。

シングルページのデメリット

シングルページのデメリット

シングルページのデメリットとしては、単一の情報を伝えることに向いている分、様々なサービスの紹介などがしにくいという点や、ページ移動がない分目的の情報にたどり着くまでにスクロール移動をしなければならない等ユーザビリティに難点があるというホームページとしての機能の弱点のほか、単一ページであるためSEOなどを施しにくく(施すことはできますがサイト評価を高めることが難しい面があります)、検索エンジンからのアクセス獲得が難しい点などが挙げられます(広告利用やSNS告知などでアクセスルートを確保する必要があります)。

シングルページが向いているサイト

シングルページが向いているサイト

シングルページのメリットとデメリットから、1ページもののホームページ「シングルページ」が向いているサイトを考えた場合、積極的な検索エンジンからのアクセスを求めておらず、一方で「メッセージやストーリーの臨場感を高め、伝えたいことを深く伝える」ということを目的としたホームページ(ウェブサイト)になります。

新規ブランドやイベント、製品、サービスをWeb広告を利用して告知する場合、期間限定の情報を告知する場合などをはじめ、さほどアクセスを必要としない小規模企業や店舗が企業情報・店舗情報をひとまず公式情報として掲載する場合などが挙げられます。

縦スクロール

縦スクロール ホームページ

縦長のホームページは、もちろんページが縦に続いているため縦スクロールのページになります。

縦にスクロールするだけなので、スマートフォン表示の際にも操作が楽であるというメリットがあります。

縦スクロールしかできないため、最後までページを読んでもらって、最後にアクションを行なってもらうという構造を設計する必要があります。

サイドバーなしの全幅ページ

サイドバーなしの全幅ページ ホームページ

縦長の1ページのホームページは、他のページに移動する必要が無いので、ホームボタンを含めサイドバーなども必要ありません。

そのため1ページの縦長ホームページは、サイドバーなしの全幅ページになっています。

こうした縦長のホームページは、スマートフォン対応のために特別に工夫をしなくても良いというメリットもあります。

シングルページ 1ページ目だけで伝える

シングルページ 1ページ目だけ

こうした1ページものの縦長シングルページを利用する場合は、1ページで全てを完結させる必要があります。

ランディングページでの利用の場合は、ページ下部に問い合わせフォームが設置されていたり、メール登録のフォームが設置されていたりします。

しかし問題は、そうした1ページだけしかないシングルページ、1ページ目しか存在しないページで、どういった人に何をどのように伝えていくのか、というところです。

それでは、たった1ページのホームページを活用するなら、どのようなところに着目してページを作っていくべきなのかを見ていきましょう。

細かなSEOよりも良質なコンテンツ

細かなSEOよりも良質なコンテンツ

大規模サイトなら、SEOの少しの工夫で、全体の結果が大きく変わりますが、小規模サイトであれば、初期段階とコンテンツ制作の際に、ある程度しっかりした工夫さえ心がければ、後はそれほどSEOに躍起になる必要はありません。

通常のホームページ運営であれば、そういった点に労力をかける必要は、それほど感じられません。

そういったSEOなどは、われわれのようなウェブ制作会社が制作段階などで心がけさせていただき、サービスとして提供させていただきます。

もし同じだけの時間と労力であるのならば、ウェブサイト・ホームページ運営に関しては「良質なコンテンツ」づくりが、最も確実で有益な運営の方法でしょう。

一つの方法に集中すると盲点ができる

一つのWebマーケティング方法に集中すると盲点ができる

弊社は、Webマーケティングを意識したWeb制作サービスを提供させていただいております。

ウェブの活用、ホームページの活用、といっても活用の方法は、ウェブサイト、オウンドメディア、ソーシャルメディア、ウェブ広告など多岐にわたります。

そして、自然検索や検索連動型広告からのサイト流入を狙ったものである、SEMなど、Webマーケティングの方法論は本当にたくさんあります。

ただしこうしたたくさんの方法論の中の一つの方法に集中すると、盲点ができて効率的な他のWebマーケティング方法が見えなくなったり、その方法の改善策も見えなくなったりすることがあります。

サイトへのアクセス

1ページのサイトへのアクセス

「サイトへのアクセス」という点については、SEOやソーシャルシェアなどが主流ですが、これらどれか一つ方法論に集中すると、必ず盲点が発生します。

メディアサイト運営者やアフィリエイト運営者など、ひとまず膨大なトラフィックを必要とするサイト運営ならば、取り扱いは異なりますが、地元の小さな企業で、一日何十万、何百万のアクセスは必要ありません。

サイト内に何万ページもコンテンツがあれば、例えばサイトのヘッダーやメタ情報を改良すれば、結果としてのトラフィックは結構変わる可能性はあります。

ウェブ上にたくさんあふれるSEOの情報は、ほとんどがそんなメディアサイトやアフィリエイトサイトを対象とした「方法論の模索」です。

一般企業の公式サイトの運営であれば、ほとんど無視しても差し支えないような細かいSEO施策ばかりが情報としてたくさん出回っています。

例えば、何かのスコアで換算した時、各ページのスコアが1ずつ上がれば、1万ページであればサイト全体として「10000」のスコアアップです(本当はもっと複雑ですが簡略化しています)。

では、もし、サイトのコンテンツがトップページの1ページだけだった場合、どのような方法でホームページを活用することが良いのでしょうか?

たった1ページの「ホームページ」

たった1ページの「ホームページ」

もし、ウェブサイトの中身がたった1ページのトップページしかない、まさしく「ホームページ」だった場合、どのようなサイトにされますか?

たったホームページが1ページだとしても、縦方向には無限にコンテンツを掲載することができます。

しかし、ここであえて1ページのホームページに2000文字しか掲載しない、画像も4点まで、という制限があった場合、どんなサイトにされるでしょうか?

そして、1ページ2000字の「ホームページ」をどのようにマーケティング活用されるでしょうか?

これには大きく2つのポイントについて考える必要があります。

まずひとつ目は、1ページのホームページをどんなサイトにして、どんなことを掲載するか、ということ。

そしてもうひとつは、その1ページのサイトをどうやって活用するか、というポイントです。

  1. ホームページが1ページの場合、どんなサイトで、何を掲載するか?
  2. その1ページのサイトをどう活用するか?

どんなサイトで、何を掲載するか?

どんなサイトで、何を掲載するか?

もし、ホームページが、たった1ページで、かつスペースが制限されているのであれば、ホームページ制作のこの側面はラブレターを書くことに似ています。

ある程度長文でもいいですが、一冊の本のようにあまりに多い分量になるのも…

という点もありますが、限られたスペースで、堅苦しくもなく、かと言ってフランクすぎるわけでもなく誠実さが伝わる文体も求められそうです。

そして、何が重要で、必ず記載すべきことなのか、という点の見極めも必要になります。

さらに、思いを言語に変換するということは、ただ物理空間の事実を書くだけでは伝わりません。

思いをより良く伝えるためには、短文で思いが凝縮された言葉が良いかもしれません。

かといってただ「好きです」とだけ言っても、その言葉をにわかに信じられないかもしれません。

「入学した春、大学のキャンパスで君を見つけた時から、僕は君に夢中になった。いまでもずっと」

という表現もあるでしょう(どうかあまり読み返さないでください)。

そして、必要最小限、誰から誰へ、という点も重要です。

弊社であれば、

高いWebマーケティング効果のあるホームページ(ウェブサイト)や、WordPressなどの高度なカスタマイズをお求めのみなさまに

ホームページ制作 京都のWeb制作会社 株式会社ファンフェアファンファーレより

という点は、必要最低限必要になるでしょう。

もちろん1ページのホームページなので、合わせて連絡先は必要になるでしょう。

たった1ページのサイトをどう活用するか?

たった1ページのサイトをどう活用するか?

もしホームページコンテンツがトップページの1ページだった場合、SEOを施しても、それほど検索エンジンには評価されないかもしれません。

少し内部を最適化して、かつ、誰かからリンクを得たとしても、少しの順位上昇はあるかもしれませんが、仮に何かのキーワードで58位が57位になっても、検索エンジンからのアクセス数は横ばいでしょう。

そこで、ソーシャルでシェアしても、数回はやってきてくれるかもしれませんが、なんせ「1ページしか無いホームページ」です。

ホームページが1ページだからといって、同じページを何回シェアしても、「またかよ…」ということにもなりかねません。

新たにコンテンツを配信するわけでもないので、ユーザーが単に「更新チェック」としてリピートしてくれることもありません。

もし、リピートしてくれることがあるとすれば、一回目でよほど高い関心を得ることができて、サービス利用などの対象として候補に上がった時です。

そうなると1ページかけるコンテンツ作りへのこだわりが必要になります。

たった1ページだからこそ、チャンスは1回と思って、より良いページを作ることに情熱が生まれるでしょう。

どうプロモーションするか?

1ページのホームページをどうプロモーションするか?

そのホームページを活用するためには、そのページのプロモーションが必要になります。

ウェブでのプロモーションにはたくさんの方法がありますが、先に触れたとおり、もしホームページが1ページだった場合、SEOを施しても、それほど検索エンジンには評価されないかもしれません。

ソーシャルシェアも「飽きられる場合」もありますが、ソーシャルの方で新規コンテンツを吐き出しながらホームページのリンクを設置する場合は少し異なるでしょう。

また、たった1ページなら、リスティング広告などの利用もいいかもしれません。

まさにウェブ上で「チラシを配る」という形です。

どうせなら、本当に現実社会で「チラシ」を配ったほうが効果的かもしれません。

名刺やチラシは、スペースに限界がありますが、ウェブは無限です。

しかし今回の制限は2000字。

あまり「続きはウェブで」ということも叶いそうもありません。

さて、どうしましょうか…

現実社会での活動

しかしながら、どうせ2000字で検索経由でのアクセスがあまり見込めない「ホームページ」にSEOなどの施策をしても、結果はあまりかわりません。

それならば、人に合う、名刺を渡す、チラシを配る、といった現実社会での活動で、社名をたくさん知ってもらって、関連キーワードではなく、「社名でのウェブ検索」といった方法による「サイトのアクセス」の方が、時間と労力で考えれば効率が良いと考えることができます。

そんなホームページが100ページになったら

ホームページが1ページから100ページになったら

昔聞いた話ですが、ある出版社の方は、どうしても雑誌連載の執筆依頼をしたい作家さんに、手紙を出すことがあるそうです。

そして、「20回くらい出して、ようやくお会いすることができる」ということがよくあるそうです。

たった1回で決まることもあります。

しかし、1回では決まらないこともあります。

だからといって、効果をアクセス数やアクセス人数だけで計ることは、画面の向こう側のユーザーを数字としか見ていません。

企業や店舗のホームページ・ウェブサイトは、広告収入を目的としたサイトではありません。

いや、広告収入を目的としたサイトであっても、ユーザーを軽視した瞬間に、その効果は激減していきます。

今回は、もし自社サイトが「たった1ページのホームページなら」という仮定を元に、もし1ページしか無くて、かつ2000文字、検索エンジンもあまり活用できないという前提であれば、どんなページを作ってどんな活用の仕方をすることが良いのだろう?という点について少し考えてみました。

ウェブの活用は、アクセスがその要の一つになっています。

しかし、アクセスだけが目的でSEOばかり意識しても、最終的な目的である「ホームページの活用」には直結しません。

かといって、アクセスを全く意識しない場合も、ホームページ活用自体が成り立たなくなる可能性もあります。

SEOやソーシャルメディアの活用が、よく囁かれていますが、あまりそれに意識を集中させると、本来の目的を見失うことがあります。

「心に響くラブレターの書き方」というようなハウツーを参照することはいいのですが、それよりも大切なのは思いが届くかどうかです。

1ページの「ホームページ」から
コンテンツを積み上げていった先にあるもの

1ページの「ホームページ」の先にあるもの

さて、たった1ページの「ホームページ」として、ラブレターを書くようにして作り上げたコンテンツが積み上げられ、仮に100ページになった場合はどうなるでしょうか?

おそらく、検索エンジンもそのようなサイトを評価しないわけがありません。

もちろんコンテンツが増えてきた場合は、サイトの再構築、そして自然検索からの流入を意識しだすなら、サイト全体のSEOが必要になるでしょう。

「たった1ページのホームページを活かすなら?」

この思考実験は、コンテンツの改良と、サイト全体の改良を考える上で、役立つかもしれません。

より良きサイトがウェブでたくさん溢れかえりますように。

(初回投稿日 2016年6月3日)

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