コロコロ変わるホームページ活用の方法論の中で揺るぎないもの

コロコロ変わるホームページ活用の方法論の中で揺るぎないもの


今回は、「コロコロ変わるホームページ活用の方法論の中で揺るぎないもの」と題しまして、インターネット上や書籍でたくさん囁かれるホームページ活用・ウェブサイト活用、Webマーケティング方法、オウンドメディア運営、SEOなどの方法論の中で、がんじがらめになる前に押さえておきたいたった2つのポイントについてお伝えしていきます。(別投稿で「ホームページ・ウェブサイトの費用対効果」をお伝えしております)

コロコロ変わるホームページ活用の方法論、とりわけオウンドメディア運営の中で揺るぎないもの、それは次の2つです。

  1. 良いコンテンツを作り上げること
  2. 書きたいことを書くこと

これはオウンドメディアコンテンツの中身についても言えることですが、静的なホームページ・ウェブサイトにも言えることだと考えています。

良いコンテンツを作り上げること

ホームページ活用の方法-良いコンテンツを作り上げること

ホームページ活用の方法論の中で揺るぎないもののまず一つ目は、良いコンテンツを作り上げることです。

SEOにしても、CMSなどのベースサイト(WordPressサイトなど)をしっかりしたものにして、各ページのマークアップなどに関して基礎さえ押さえておけば、内部SEOとしてはそれほど問題ではありません。

もちろん、ある程度先に進むためには、大小様々な「最適化」が考えられますが、SEOのために「良いコンテンツが捻じ曲げられる」ということは本末転倒です。

基本的には、文章などのコンテンツが先にあって、それをページにするときに検索エンジン用に「最適化」することがSEOです。もしくはそれらのページをまとめたサイトそのものを最適化することを指します。

しかしながら、一般的にたくさんの情報が流れているものは、SEOありきのコンテンツ制作です。

それはそれで正解なのですが、あまりに重要視されすぎて、「事業のためのツール」のために、事業を犠牲にしているような流れがあります。

少し前に、「ウェブ上でのマーケットインに偏りがちなWebマーケティングやSEOからもう一歩先へ」の中でお伝えさせていただきましたが、マーケットイン的な方法論ばかりが、もてはやされると、ベースとなる情報も枯渇し、そして面白みのない「どこかで見たようなコンテンツ」ばかりになります。

マーケットインの方法論

マーケットインの方法論

ニーズを吸い上げてニーズに応えるコンテンツを作る、というものも一つの方法論ですが、ウェブ上に同じようなテーマの記事がたくさんあるのであれば、少なくとも「日本で一番」くらいに優れた記事であることが要求されます。

「良質のコンテンツを」といったことは様々ところで囁かれていますが、方法論的にすぐに応用されるのがマーケットインの方法論です。

検索キーワードの多いワードやトレンドを調べて、それに応じたコンテンツを作る、ということですが、既に検索キーワードの多いものは、既に良質のコンテンツが他で作られていて、それに打ち勝つほどの記事を書き上げる必要があります。

情報の正確性や密度、網羅性はもちろん、SEOに沿ったWebライティングスキルも要求されるかもしれません。

膨大なPVを狙うメディアサイトであれば、それは良いかもしれませんが、一般企業のコーポレートサイトなどのオウンドメディアコンテンツで、そのレベルのものを配信することはあまりリターンが大きくないような感覚があります。

情報の精度を上げる

ホームページに掲載するコンテンツの情報の精度を向上させる

そこで、ホームページ・ウェブサイトのコンテンツの中で揺ぎないものの一つは、情報の精度だと考えています。様々なサイトを見ると、情報の量が少なかったり、精度向上にまだ余白がある場合が多いという感触があります。

良質なコンテンツは何か?

ということを考えた時、それは「ユーザーのニーズを満たす」、ということに変わりはないのですが、ウェブ上でリサーチした内容だけでは、本当のニーズ、はっきりしたニーズは見つけられないのかもしれません。

弊社は基本的に競合分析はあまり必要ではないと考えています。

「よく検索されているキーワードを調べて…」

ということをすることも良いことですが、そればかりではおそらくがんじがらめになり、逆にオウンドメディアの運営など、「やってられるか」と、匙を投げられるのではないかと考えています(これは後述の「書きたいことを書くこと」に連動しています)。

リアルな調査がおもしろい

リアルな調査がおもしろい

「情報の精度を上げる」といった時に、通常は情報の収集は専らウェブに頼ることになりそうですが、ウェブ上でのマーケットイン的な方法論で行き詰まりを感じた時には、実社会でのリアルな調査で、面白い発見があることがよくあります。

オウンドメディアコンテンツでなくても、例えば「会社概要」といった静的で、事実情報のみが掲載されたページであっても、「情報の精度を上げること」に関して言えば、まだまだ改良の余地があることに気づくことがあります。

この場合は、意外と「比較的ウェブに無関心な方」を対象として調査すると面白い結果が待っていることが多いという感触があります。

「比較的ウェブに無関心な方」に聞くと盲点が外れる

「比較的ウェブに無関心な方」に聞くと盲点が外れる

通常、私たちのようなウェブ制作会社がキーワード検索数ではじき出すものとは異なるクエリが出てきます。

もちろん検索サジェストによって、ある程度メジャーなクエリに誘導されることはありますが、面白半分で聞いてみても「ああなるほど」と思うようなキーワードが出てきます。

同じように、キーワードだけでなく、コンテンツ内容に関しても、「比較的ウェブに無関心な方」に見ていただいた場合、盲点がたくさん見えてきます。内容に関して不足している情報や、表現方法などについて、面白い発見がよく見つかります。

それと同じように、既存コンテンツだけでなく、これから配信していく「新規コンテンツ」に関しても、ウェブ上でのマーケットイン的な方法を一度置いておいて、「比較的ウェブに無関心な方」を対象にマーケットインということも面白いコンテンツのタネになるでしょう。

ウェブだけに頼らないコンテンツ作り

ウェブだけに頼らないコンテンツ作り

「良質なコンテンツ」を意識して「情報の精度を上げる」といった場合、ウェブに頼らないということが一つの良い方法になります。

特に、良いコンテンツのタネは現場に落ちています。

良質なコンテンツのタネは現場にたくさん落ちています

オウンドメディア運営だけでなく、通常のホームページ(ウェブサイト)の内容についても、現場を見渡せばいくらでも改良ポイントは出てきそうです。

あまり好戦的な表現は好きではありませんが、もし競合を超えるウェブサイト・ホームページや、コンテンツを作り上げるためには、相手がウェブ空間だけを頼りにしているとすれば、それを超える情報の中からコンテンツを制作することが突破口になります。

単純には、ウェブ空間の情報をベースとしたとしても、リアルな現実社会での情報や、書籍の情報などを材料として独自コンテンツを作り上げることです。

そうすれば、ウェブ上で同じようなコンテンツ配信でウロウロしている競合相手が、競合ではなくなります。

同じように、同一のジャンルで競争している場合、そのジャンルの枠を超えて一段高い抽象的なところに飛び抜けてしまえば、もしくはジャンルの中で飛び抜けて対象を絞る、つまり具体化してしまえば、競合は競合ではなくなります。

ある「集合」から出てしまえば、同じフィールドでの戦いではなくなることと同じです。

書きたいことを書くこと

コンテンツづくりのコツは「書きたいことを書く」

ホームページ活用の方法論の中で揺るぎないものの二つ目は、「書きたいことを書くこと」です。

「ホームページを活用する」ということを意識した場合、意識すればするほど、言葉に詰まってしまうことがあります。

これは、友人との会話はスムースにできても、面接では言葉に詰まってしまうことに少し似ています。

オウンドメディア(サイト内に組み込んだ自社運営のメディア)についても、企業の看板を背負うため、個人の匿名ブログよりは、配信する記事には責任と重みがありますが、その責任感は非常に重要なものの、「言葉に詰まる」というポイントは曲者です。

ライティングの基本は、個性を含めて相手に思いを伝えること

ライティングの基本は、個性を含めて相手に思いを伝えること

SEOを考えれば、SEOに適したWebライティングというものもありますが、ライティングの基本は、個性を含めて相手に思いを伝えることです。

基礎的な国語力、ライティングスキル、情報の質・網羅性といったのやSEOを意識したWebライティングという要素も重要になるものの、やはり最終的にはライターの個性の部分が大切になります。

ホームページ・ウェブサイトの活用をその先にある「お問い合わせ」などのコンバージョン、Webマーケティングの達成をゴールとするならば、まずは「アクセスしてもらうこと」そして「掲載された情報を読んでもらってメッセージを伝えること」、そしてゴールへのアクションを起こしてもらうこと、というプロセスがあります。

就職面接に例えた場合

ホームページ制作・コンテンツ制作を就職面接に例えた場合

もしホームページ制作やコンテンツ制作を就職面接に例えた場合、ある意味で「アクセスしてもらうこと」は面接に行くことに似ています。そしてその次の「掲載された情報を読んでもらってメッセージを伝えること」は、面接本番、さらにゴールへのアクションは「内定通知」に近いでしょう。

少し異なる点は「良質なコンテンツ」を作り上げることは、「アクセス」と「メッセージを伝える」という両方の機能を持っていることです。

WebマーケティングやSEO、ホームページ活用の様々な方法論は、「リクルートスーツの着こなし方」や「エントリーシートの書き方」、「面接会場でのノックの仕方」といった細かな方法論です。

それぞれ役立ち、少しずつプラスにはなりますが、大切なことは「面接に行くこと」と「面接で本領を発揮できること」と最終的なゴールである「内定」です。

それぞれ細かな方法論があります。

しかし肝心要のひとつは、コミュニケーションの大前提である、「相手の考えを汲み取ること」と「相手に考えを伝えること」ではないでしょうか。

例えば面接の際に、「面接必勝本」といったような書籍に書いてある模範解答を答えても、面接官は人事のプロです。内容をほとんどそのまま少し変えた程度では、見抜かれてしまいます。

これはウェブ上のコンテンツでも同じことです。

何人も面接している面接官は、同じ検索クエリで様々なサイトを閲覧しているウェブユーザーに似ています。

「おもしろ記事を読む」といった目的ではなく、あるサービスを提供している業者を探しているユーザー、つまり潜在顧客であった場合、この面接官と同じように、様々なサイトを比較検討しているかもしれません。

そのユーザーが求めている答えのひとつは、「本音」かもしれません。ありふれた模範解答よりも、しっかりとした本音の意志表示が時に面接官に響くことがあると考えられます。

そう考えた場合、ホームページ・ウェブサイトのコンテンツを制作する際、模範解答を参考にすることも良いことですが、その上にオリジナルのメッセージを込めると、ユーザーにより良く伝わると考えられます。

その時のポイントは「書きたいことを書くこと」です。

方法論による制限を突破する

ホームページ制作・ホームページ活用の方法論による制限を突破する

現実社会で謹んだことがよいような内容は、書くことを控えたほうがよいですが、日常で当たり前のように話題にしているような内容であれば、どんどんコンテンツを配信したほうが良いでしょう。

コンテンツマーケティングにおいてはもちろん、l静的なページであっても、どんどん書きたいことを追加するとよいかもしれません。

ホームページ制作やコンテンツ制作においても「その方法論に必ず則らなけらばならない」といったように、本当は、誰かのために書かれた「必ずプラスになるような方法論」が、逆にプレッシャーになり、行動を制限することがあります。

特にホームページ・ウェブサイトの活用やSEO、Webマーケティング方法に関しては、様々な情報があり、混乱される場合があるかもしれません。

しかしながら、ある一定のルールを無視するわけにはいかないことと、無視していいルールがあります。

マーケットインを意識し過ぎると、「調査して考えた結果であるコンテンツ」のマーケティング効果や評判ばかりを気にしてしまうかもしれません。それも一つの方法ですが、ホームページ・ウェブサイトを筆頭にプロモーションの要は、自分らしさを表現することではないでしょうか?

そして、その表現を高いクオリティにしていくことは、おそらくユーザーにとっても喜ばしいことです。

伝えたいことを高いクオリティで配信する

伝えたいことを高いクオリティで配信する

ホームページ・ウェブサイトの活用やオウンドメディア運営に重要なポイントは、「自分たちが伝えたいことを高いクオリティで配信する」という一点に集約されます。

それさえ押さえれば、様々な細かな方法論を無視しても、メインのパワーによって、細かなポイントを無視できるほどになるのかもしれません。

伝えたい事を高いクオリティで形にした時、結果としてユーザーも検索エンジンも高い評価を与えてくれるでしょう。

(初回投稿日 2016年6月23日)

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