USPは、Unique Selling Propositionの頭文字をとったもので、自社独自の強みを意味するマーケティング用語です。
狭義には、「サービス提供者」である企業やお店が、その顧客に対して、「独自に持つサービスの効用をいかに提案するか」というもので、自社サービスの紹介にあたり、「自分たち独自の強み」によって、提供するサービスの利用により、「顧客に満足を与えられるポイント」を明確に提案することを意味しています。
Webマーケティングにあたり、ホームページやソーシャルメディアの活用を行う場合でも、しっかりと自社のUSPを把握することで、ホームページの主要コンテンツやコンテンツマーケティングにおける配信コンテンツの作成時に、顧客層への訴求力が高まります。
ホームページのトップページを活用したWebマーケティングの場合であっても、検索エンジンの検索結果リストからの自然検索アクセスを利用するにあたって、自社サービスとの関連性が高く、またユーザーニーズのあるキーワードを選ぶ必要があります。そして、その中でもさらに自社独自の強みとの関連性の強い検索クエリとの整合性を保つことで、よりニーズのある見込客層からのアクセスを期待することができます。
マーケティングにおけるUSPとは?
USPは、英語のUnique Selling Propositionの頭文字をとったもので、直訳では「独自の販売条件」になりますが、マーケティングにおいては、「自社独自の強み」を意味します。
少し噛み砕いて表現すると「自分たちの独自のウリ」になりますが、このマーケティングにおけるUSPを考える上でポイントとして注意すべき点がいくつかあります。
自社独自の強みやウリ
マーケティング用語としての「USP」は、「自社独自の強み」「自社独自のウリ」とよく表現されていますが、ただ単に何か強みがあればよいというわけではなく、マーケティング・プロモーションに応用する際のポイントとしては次のような点を注意深く考える必要があります。
- ユーザーに対して役に立つということ
- 他社との比較の中で自社に優位性があること
ユーザーに対して役に立つという点がまず第一であり、そうでなければサービスとして意味のない特徴となってしまいます。
また、他社との比較の中で自社に優位性がないと独自性のある強みとしての主張は難しくなります。
視点を変えてUSPに
そして、USPを考える際には、次のような点も検討すると良いかもしれません。
製品を大量生産すれば、それぞれのユーザーの持つニーズとのマッチ性は下がりますが、一つずつのコストを安くすることができます。
逆の場合は、製品をユーザーに合わせて丁寧に作り込むとコストはかかりますが、ユーザーの満足度は向上します。
例えば、酒屋さんやコンビニで売られている既製品のカクテルと、一流のバーテンダーの作るカクテルをイメージするとわかりやすいかもしれません。
それぞれに強みがありメリットがありますが、裏を返せばその強みを出すためにかかるコストやクオリティがデメリットにもなります。
3C分析における競合優位とUSPの違い
経営やマーケティングの分野では、3C分析を行うことがよくあります。
この3C分析は、自社(Company)、顧客(Customer)、競合(Competitor)の分析ですが、こうした分析の中の競合に対する自社の強みを洗い出す場合とUSPの設定は少し概念が異なります。
3C分析の場合は、自社の経営において他社との比較の中で自社を見つめ直し、社内体制や各マーケティング方法を再立案する場合にこうした自社や顧客、競合を考えますが、USPの設定においては、「競合に対する優位性」を考える場合でも、独自性があり同時に「顧客にメリットがある点」を洗い出すという点を重点的に考える必要があります。
USPは相手に伝えるために設定する
USPは「自社独自の強み」と表現されることが多いため、誤解を生みやすい言葉ですが、ここで直訳である「独自の販売条件」という点をしっかりと考えれば、「販売」に関して重要な意味を持っていることが理解できます。
「強み」を考えたときには、どのようなことでも強みにできますが、その強みが製品やサービスを利用するユーザーにとってメリットのある強みである必要があります。
「私たちは天才チームです」
といったことを全面に押し出したとしても、ユーザーがサービス内容によって得られるメリットと直接的な関係はありません(すごいクオリティのものを提供してくれるという期待という意味ではプラスに働くかもしれませんが)。
そうした点も二次的には表現しても良いかもしれませんが、「USP」の概念とは少し異なってしまうかもしれません。
ユーザーにとってメリットのある強みを伝えて、マーケティングに活かす、そのためにUSPの設定があります。
USPの確認によって、ユーザー層のニーズとの関連性を高める
とのようなホームページ、コンテンツであっても、いかに自分たちのサービスの強みが活かせる客層とウェブ上でマッチすることができるかということを意識するという側面も持っています。
ホームページ制作やコンテンツマーケティングにおけるコンテンツ制作時に、しっかりとUSPを確認し把握している場合は、ページコンテンツのブレがなくなります。
あるひとつの業種であっても、仔細に分類した場合には、対象者も仔細に異なっていくことが考えられます。
Webマーケティングで成果を上げるためには、まず自社のUSPを確認しておくことが大切になります。
USPの確認によって、対象者が明確に
例えば、教育サービスである進学塾と英会話スクールでは、どちらでも英語の授業があることが想定されますが、対象となる客層が大幅に異なる場合も考えられます。
また、英会話スクールであっても、対象が「留学にあたっての英会話スキル向上」というものなのか、「TOEICスコア向上」というものなのか、「幼児期からの英会話教育」なのか、「カルチャースクールの一分類としての英会話スクール」なのか、といったように、対象者別にサービス内容が異なっていることが考えられます。
企業やサービスの特色と関係のないユーザーを迷い込ませてもコンバージョンは期待できません。
USPの確認によってWebマーケティングの対象者が明確になることで、Webマーケティング施策のロスを防ぐことになります。サービスとユーザーニーズがマッチしていること、これは運営者・ユーザー双方にメリットがあります。
コンテンツ制作に応用
自社が事業分野の中でどの面において強みを持っているかというUSPを確認することで、具体的なコンテンツ制作に応用していくことができます。
より細かな対象者へとダイレクトに向けたメッセージの方が、より高いWebマーケティング効果を期待することができます。
ホームページ制作やコンテンツマーケティングにあたって、USPを確認し、より細かなユーザー層のニーズとの関連性を高めることが、Webマーケティングのコンバージョンを高める要因のひとつであると考えることができます。
Webマーケティング全般に効果を期待することができる
このUSPの確認とコンテンツへの反映は、Webマーケティング全般に効果を期待することができる要因のひとつです。
どのようなビジネスでも、自分たちのサービスがもっとも適した顧客層を把握し、自分たちのサービスがいかにその方の問題を解決したり、新しい素晴らしい経験を与えるかを考える必要があります。
Webマーケティングの効果を最大限に高めるために
このUSPの確認と反映は、自分たちのサービスを最も必要としているユーザーへとメッセージを伝えるために行う最初のプロセスですが、USPを意識したコンテンツの配信などは、メインとなるホームページだけでなく、オウンドメディアコンテンツやソーシャルアカウントでの投稿にも応用する事ができるため、より顧客となりうるユーザーへの直接的なメッセージの作成へと応用することができます。
Webマーケティングの効果を最大限に高めるためのひとつの要因は、USPを確認し、見込客層に合わせたコンテンツの配信、ソーシャル投稿、リスティング広告を行うことであると考えております。
ホームページ制作 京都 ファンフェアファンファーレでは、なるべく事業主様と面会して企業・店舗のUSPを把握することで、良質なコンテンツ制作に活かし、Web集客効果の高いホームページの制作やWeb戦略立案、コンテンツマーケティングに反映させていただいております。