今回は、トップページとコンテンツページ、それぞれのページについて、サイト(ホームページ)の種類による重要度が異なる点についてお伝えしていきます。
トップページとは、文字通り、ホームページ(ウェブサイト)のトップページです。また、コンテンツページとは、サイト内に設置された各ページを指します。
ここで、一般的な企業サイト(コーポレートサイト)とメディアサイト、ECサイト(ネットショップ)など、運営するサイト種類によって、トップページとコンテンツページの重要度が異なります。
ECサイトにおいては、ネットショップと実店舗の認知度・信用力の違いで少し触れましたが、ECサイト(ネットショップ)におきましては、実店舗に並ぶほどの信用力向上のための施策が必要になります。
しかしながら、それら信用度のベースとなる店舗情報のコンテンツも重要になるものの、トップページとコンテンツページ(ECサイトにおいては商品ページ)、補完的な情報が掲載されたコンテンツページ、それぞれのもつ役割が異なります。
コンテンツページとは?
コンテンツページとは、トップページやアーカイブページといったインデックス(索引)ページと比較した上での、独立した独自情報をもつページです。
コンテンツには、「情報の中身」という意味があるため、そのコンテンツページには、文章や画像、埋め込み動画など様々なコンテンツが挿入されています。
インデックスページはこうしたコンテンツページへの索引としてのナビゲーション的な意味合いを持つページです。
ホームページの場合は、トップページが最上位のインデックスページとなることがほとんどです。その他WordPressであれば、トップページやカテゴリーページ、タグページなどは索引的要素がありますが、投稿ページや固定ページなどはコンテンツページになります。
情報コンテンツとしての記事ページ
より狭義のコンテンツページを考えた場合は、セリングページと呼ばれる商品ページやお問い合わせ用ページと情報コンテンツのみが掲載されたページなどを分類し、あくまで情報コンテンツとしての記事ページをコンテンツページとして呼ぶ場合もあります。
コンテンツとデータ
コンテンツページとは何かを狭義に定義していく場合には、コンテンツとデータの分類を把握しておく必要があるかもしれません。
情報の中身という意味では、テキストであれ画像であれ、それはコンテンツとしてなりえますが、例えばテキストの中でも、事実的なデータ、つまり客観的事実に基づいたデータと私見としてのデータがあるはずです。
会社の所在地はもちろん客観的な事実データですし、業種や取り扱っているサービス内容なども「データ」です。
しかしながら、自社の強みをメッセージとして画像を含みながら文章化した場合は、事実を超えたデータとなり、いわばコンテンツとなります。
ホームページ上で「コンテンツ」と呼ばれるものは、こうした客観的事実と主観的なメッセージなどを統合した情報を指すと考えられます。
コンテンツページの分類
コンテンツページには、商品販売用のセリングページや、情報コンテンツを掲載したインフォメーションページ、そして、セリングページやインフォメーションページを紹介した「ハブページ」・「一覧性のあるコンテンツ」であるナビゲーションページというような分類をすることができるでしょう。
商品用のセリングページは、商品情報、サービス情報としての事実的なデータが多いですが、一応コンテンツページとして分類することができるでしょう。
トップページからのアクセス
一般的にホームページ(ウェブサイト)を制作するにあたり、重要視されがちなのがトップページですが、SEM(サーチエンジンマーケティング)において、トップページからのアクセスを重要視することはありません。
ホームページの運用において、トップページからのみのアクセスを狙う方法は、ニッチな業種の企業サイトであれば、それだけでもマーケティング効果がある程度見込める可能性がありますが、企業サイトとECサイトでは、ランディングページと呼ばれる「最初に訪問されるページ」に違いが見えてきます。
企業サイトとECサイトの違い
主としてBtoBのコーポレートサイトであれば、業種とローカル地名との複合ワードでの検索順位上位を目指すことは理に適う方法です。
また企業サイトであっても、業種とローカル名のみでトップページからのアクセスを狙うことも一つの方法ですが、加えて、その他業種に特化したコンテンツページをうまく活用することで、対象ユーザーの幅を広げることができます。
しかしながら、ECサイトなどでは、数ある商品の中で、トップページを抽象的なキーワードで検索順位上位を目指すことは、非常に壁が高く、また、ロスが多い方法になります。これはメディアサイトでも同様です。
検索パターンとトップページ ECサイトの場合
例えば、「かばんを取り扱うネットショップ」という形では検索ユーザーはあまり検索することはありません。これはGoogleやYahoo!などの自然検索でも、楽天市場などのモール型でも同様になります。
「ビジネスバッグ」という限定をしながら、価格帯や素材などで絞り込みを行うのが一般的です。
つまり、ECサイトのトップページを「かばん 通販」などで上位にする必要はあまりないと推測されます。それよりも重要になるのは、ニッチな複合ワードを含んだ各々の商品ページです。
自社のウェブサイトのトップページを「かばん 通販」で上位に表示しようと考えても、モール型のサイトが軒並み並ぶ中、大手のブランドなども競合相手になります。
(ちなみに「かばん 通販」ではZOZOTOWNや楽天、Amazonなどが表示されます)
知人がネットショップの店名で、トップページ経由でサイトにやってくる可能性はありますが、一般的なユーザーがいきなりトップページにやってくることはほとんどありません。
ランディングページはコンテンツページ
そこで重要となるのは、コンテンツページです。サイトアクセスのランディングページ(ユーザーが最初に訪れるページ)は概ねコンテンツページだけになるでしょう。
そして、サイト内を移動することがあるとすれば、他の類似商品や商品一覧ページ、送料ページなど、コンテンツページから他のコンテンツページヘ移動することが推測されます。
この場合、トップページに移動することは数としては少ないでしょう。
ECサイトのランディングページとなる主要コンテンツページは、商品ページですが、サイト運営方法によっては、ECサイト内に設置したオウンドメディアのコンテンツページもランディングページになるケースもあるでしょう。
トップページの役割
ECサイト(ネットショップ)のトップページに役割があるとすれば、インデックスページ(索引ページ)としての役割です。
ECサイトを構築する際は、トップページのレイアウトやデザインなどよりも、それぞれの商品ページのキャッチや案内文の作りこみに力を注いだほうが良いかもしれません。
「トップページが素晴らしかった」、「サイトデザインがおしゃれだった」という点で、商品を購入するケースはあまり考えられません(オンリーワンブランドの場合は例外が生じるでしょう)。
特に既成品を扱うECサイトの場合、サイトのデザイン面は、よほど低いクオリティでない限り、購買行動に影響を与えることはないでしょう。
コーポレートサイトの場合のトップページの役割
一方コーポレートサイトの場合、トップページを「インデックスページ」として目次の役割を果すのがまずは第一ですが、企業の案内としての運用であれば、ECサイトほどコンテンツページだけに集中する必要はないと考えます。ブランディングのためのウェブサイト・ホームページも同様です。
メディアサイトなどのようにはページ更新・ページ追加を頻繁に行わないサイト運営であれば、トップディレクトリであるトップページを検索結果上位表示させることを意識するほうが良いかもしれません。
もちろんコンテンツページがランディングページになる可能性は大いにあります。
特にニッチな情報が掲載されている場合は、各コンテンツページが十分にウェブ集客に役立つでしょう。
メディアサイト、ECサイトなどの場合は、トップページを何かのキーワードで上位にするよりも、コンテンツページの中身を充実させるほうが理に適った方法になりますが、コーポレートサイトであれば、ページ数もそれらに比べて少ない場合がほとんどですので、ホームページ(ウェブサイト)の数あるページの中でも、「トップページ」を充実させて、ブランディングやウェブ集客を意識したほうが良いでしょう。
(初回投稿日 2016年2月10日)