ホームページ修正事例としてメールフォームの内容修正が困難であったため代替手段としてメールフォームを新規設置させていただいた事例をご紹介します。
法人組織変更、住所変更に伴い、ホームページ修正として社名変更、住所変更等をご依頼いただいた時の事例です。この時にメールフォームシステムも修正する必要がありました。
メールフォーム内容、項目自体の変更は必要なかったのですが、自動返信メールの内容に問題が生じました。
ユーザーがお問い合わせフォームからメッセージを送信した場合の「自動返信メール」の最下部に社名や住所が記載されており、社名変更、所在地変更があったためこの部分を変更する必要が生じました。
そこでメールフォームプログラムを編集・修正させていただくことになったのですが、メールフォームの内容修正が困難であったためコストの問題からメールフォームを新規設置させていただいた事例となります。
「自動返信メール」の最下部に記載された社名や所在地情報の修正
「自動返信メール」というと、ユーザーがホームページ中のお問い合わせフォームからメッセージ送信を行った際に「お問い合わせを受け付けました」という控えのメールを送信する機能です。
一般的に「自動返信メール」にはお問い合わせフォームに入力した内容が記載され、メールアドレス入力欄に入力されたメールアドレス宛に控えとして送られます。この自動返信メールの最下部には、概ね社名や連絡先が記載されています。
今回の事例では、この社名や所在地、電話番号等の連絡先情報を修正する必要がありました。
ホームページ中の社名、所在地、電話番号等はホームページを構成するファイルを編集操作すれば修正が可能です。
WordPressであれば、ウィジェット等々様々な場所で設定されている場合がありますが、それらは概ね単一のHTMLファイルかphpファイルです。そうであれば修正対象ファイルの発見は比較的容易です。
しかしながら、メールフォームを編集したり、メールフォームからの自動返信メール内容を修正する場合、そのメールフォームの仕組みによって編集方法はバラバラです。
メールフォームの編集
さて、メールフォームは、ひとつの方式に限定されるわけではなく、phpを利用したもの、cgiを利用したもの、WordPressであればプラグインを利用したもの等、様々な仕様で作成されています。
「ホームページ上で各項目を入力した後に送信ボタンを押せばメールが送信される」という機能は同じでも、そのシステム・プログラムのあり方は千差万別です。
- phpを利用したメールフォーム
- phpとデータベースを利用したメールフォーム
- メールフォームプラグインの利用(WordPress)など
- cgiを利用したメールフォーム
- 外部のメールフォームシステムを利用(Google Formsなど)
ただ、一般的にメールフォームを構成するファイルを調べていくと、自動返信メールに設定された最下部の「社名や所在地情報など」をどこで設定するかが分かっていきます。
そしてその部分を修正すれば、自動返信メールの修正完了です。
しかしながら、メールフォームがどのように作られていてどんな構成になっているかは、サイト内部を確認していかないとわかりません。
自動返信メールの内容は、phpファイルで設定する場合もあれば、データベースを利用して設定する場合もあります。
社名変更、住所変更等の軽微な変更内容であっても、その設定箇所を発見して編集操作をする必要がありますが、そのためにはメールフォームのプログラムをくまなく調査していく必要があります。
そして確認作業を行っていくと、やや困難な状況が見えてきました。
修正には管理ツールへのログインが必要なメールフォーム
今回ご依頼いただいたメールフォームの内容修正のためにホームページの構成ファイルを確認していると、どうやらphpとデータベースを利用したメールフォームで、ある事業者のオリジナルCMS内の機能のようでした。
すなわち、ある事業者(ホームページを制作した会社)が独自に開発したCMS(コンテンツ管理システム)上の一つの機能としてメールフォームが存在し、そのメールフォームの設定は、そのオリジナルCMSなり、CMS管理ツールにログインして設定変更する必要がある仕様であるということになります。
ただ、弊社へのご依頼主であるお客様が常日頃そのCMSでホームページ管理を行っているというわけではなく、その事業者がホームページ制作を実施するにあたり自社CMSを使用しているという状況でした。
自動返信メール内の社名変更、所在地変更、電話番号変更程度の簡単な修正であっても、その管理ツールにログインしないと編集することは難しくなります。
CMSの仕組みにもよりますが、管理ツールにログインできず、さらにそれがphpとデータベースを組み合わせたものである場合、データベース内に入って無理やり編集するしかありません。
そこで、元のオリジナルCMS開発者の方に対して「管理ツールへのログイン方法」を伺っていただくよう、ご依頼主様にお願いしました。
できないというのはおかしい
すると、
「技術があるならできないことはないですが。できないというのはおかしい」
と、管理ツールやログインについての情報については触れられないまま、突っぱねられてしまったようでした。
メールフォームの修正ができないというのはおかしい、と。
いや、できますよ。
調査に時間と費用がかかるというだけで。
管理ツールにログインしなくても、サーバー内のデータベースに入り、その中をくまなく探せば設定箇所は見つかるでしょう。
調査に時間と費用がかかるんです
あのね。私どもが開発したんじゃないんですよ。
世界的なオープンソースでもないんですよ。
どこがどうなっているかを把握するのに時間と労力がいるんですよ。
phpMyAdminなどでデータベース内をくまなく調査すれば修正はできるが…
サーバーのコントロールパネルにはログイン可能であるため、おそらくphpMyAdminなどでデータベース内をくまなく調査すれば、自動返信メールの設定を変更することはできます。
ただ、自動返信メールの最下部の社名や所在地を変更するだけのことに、phpMyAdminをインストールして、データベース内部をくまなく調査するということに大掛かりな時間と費用をかけるというのは気が引けます。
例えば30万円とか100万円の費用を頂戴して、1ヶ月とかそれにつきっきりで調査をすれば、たいていのことはできるんです。このメールフォームの全容を明らかにするのであればもう少し少ない費用、短い期間でできるような気もします。
でもそれを負担するのは誰ですか?
ご依頼主様ですか?
たった数行の文字の修正のために?
では、私たちが無償でするのですか?
恐縮ながら事業の関係上それはできません。
他にもお客様がいますし、スタッフ本人はもちろん、養う家族がいたりもするんです。
できないのではありません。
経済的に不合理だからやらない、薦めないというだけです。
新規メールフォーム設置をご提案
そういう流れでしたので、費用と「結果」の関係上、弊社のご提案として、新規メールフォーム設置することをご提案しました。
もちろん調査費用が必要になる点など大まかな理由はご説明させていただきました。
求める最終的な結果は、ほとんど同一の内容、デザインのメールフォームが設置されていて、自動返信メールの最下部の内容が、新社名、新所在地等であればそれで良いのですから、大掛かりな費用をかけてメールフォーム内部を調査する必要はないと考えました。
ただ、新規設置であるため、一般的なメールフォーム内の修正に比べて費用は高額になります。
(メールフォームを管理するCMSにログインできれば簡単な修正作業で対応することができました。しかし、CMS制作者の方がその部分は開示しないというのであればそれは致し方ありません。外部の者としては、調査コスト等から勘案して「では、そのメールフォームは捨てて新しいものを設置しましょう」というご提案くらいしかできません)
新規メールフォーム設置+デザイン調整で解決
フォーム内容の修正(メールフォームなどの項目内容の修正)であれば、「税別 3500円~」でご対応していますが、「メールフォームの新規設置」かつ「デザインを現行のものに合わせる」という場合は、費用は「税別 35000円~+CSS調整 3500円~」となります。
ご依頼主であるお客様にはご理解をいただき、「新規メールフォーム設置+デザイン調整」でこの「メールフォームの内容修正」が困難である問題は解決しました(ご理解ならびにご依頼には感謝しております)。
メールフォームは様々な方法、仕様で作成されています。そのため、表面的には軽微な修正内容であっても実際の作業としては大掛かりな調査・修正となり、想定外の費用が必要になる場合があります。
ただ、求める結果が「現状のメールフォームの機能と同様のもので、若干の内容修正を実施したもの」であるのならば、高額な費用をかけて大掛かりな調査を実施する必要があるのかという点には疑問が残るところです。
時にメールフォームの新規設置の方が安価にご対応させて頂く場合があるため、状況に応じてこうしたご提案させていただいています。
今回は、ホームページ修正事例としてメールフォームの内容修正が困難なためメールフォームを新規設置させていただいたケースについてご紹介させていただきました。
※ホームページ修正につきまして、今回の事例のように代替手段にてご対応させていただくこともあります。
(初回投稿日 2023年4月14日)