広隆寺(広隆寺~蚕ノ社へ 京都市右京区【太秦】)のすぐ横に大酒神社(おおさけじんじゃ)があります。旧社格は村社で現在は式内社です。現在では、「大酒」と表記されていますが、元の神名は「大辟神」であり、表記は大辟(大避)もしくは大闢という表記であったとの説があるようです。
大酒神社は、京都の三大奇祭の1つ牛祭(うしまつり)の神社です。
この牛祭りは牛に乗った麻多羅神役の者が異形の面をつけ、四天王・行列を連れて広隆寺境内を練り歩きます。そして、最後に薬師堂前で祭文を読み上げるというものです(牛祭りは、京都市登録文化財「無形民俗文化財」です)。
大酒神社は、渡来人の「秦氏」が、その祖である秦の始皇帝を祀るために創建したとされています。
大酒神社 本殿
大酒神社の主祭神は、秦始皇帝、弓月王(ゆんずのきみ)、秦酒公(はたのさけのきみ)、相殿神は、兄媛命(えひめのみこと)、弟媛命(おとひめのみこと) です。
大酒神社は元々は秦氏の氏寺である広隆寺にある桂宮院の後方に鎮守として鎮座していたようです。
大酒神社は、明治時代に広隆寺から切り離されて現在の場所に移転したようです。広隆寺西側の「いさら井」も元々広隆寺の中にあったのと同様、さまざまなスポットが移転していった経緯があるようです。
〒616-8161 京都府京都市右京区太秦蜂岡町30
最寄り駅は嵐電「太秦広隆寺駅」です。
交差点の斜め向かいには、一ノ井遺跡の桂石があります。
(初回投稿日 2023年7月18日)